宮城谷昌光のレビュー一覧
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諸葛亮孔明をして、軍略の天才と言わしめた中国春秋戦国時代の名将・楽毅の生涯を描いた大作。1巻から4巻まであるが、若者としての楽毅が苦境を乗り越えて中国史に残る偉業を達成するまでの過程が、個人としての成長とリンクして非常に清々しい。
戦国時代、趙や斉、魏といった大国に囲まれた中山という小国の宰相の子として生まれた楽毅は若くして斉の首都に留学し、孫子の兵法を学ぶ。だがそれ以上に彼にとって財産となったのは、戦国四君にも数えられる当代一の英雄・孟嘗君との交流であった。
大望を胸に抱きながらも主君に恵まれず、隣国趙の侵攻から太子を守りながら奮闘する若き楽毅の姿に、ページを捲るのももどかしいほどに感情 -
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古代中国を書かせたら右に出るものはいないと思われる、宮城谷昌光氏の作品群の中でも最もエンターテイメント的に成功していると思われる今作!!
表題の、孟嘗君田文のみならず、孫臏、公孫鞅、田忌、鄒忌、蘇秦、張儀などなど、中国戦国時代を知ってる人ならば誰でもわかるオールスターが本書では惜しげも無く登場する。この辺の時代が好きな人は是非。
か、と言っても決して敷居が高いわけでもなく、歴史ものに慣れない読者でもわりと抵抗無く読み返し進めることができるはず。
活劇あり。青春あり。家族愛あり。ラブストーリーあり。政争あり。国際問題あり。オールジャンルを取り込んだ、本書はまさに中国古代史への入門書でもあり、 -
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「底なし三国志沼」の入り口へようこそ。
いつまでたっても曹操も劉備もでてきません。
しかし、それでいいのです。
外戚・宦官。光武帝の子孫は翻弄されつつ皇帝の座は形骸化して行き、積み重なった側近の私欲の結果、天下にようやく乱がおとずれます。
吉川三国志では空気同然の人(コーホスウ?何の人だっけ?)も元は天下に名を知られた奇跡の将軍であり、ひどキャラ董卓もそもそも虐げられてきた異民族出身者が皇帝を崇拝するわけないっての、と納得でき、その他、今までより一段深く三国志を読むことができます。
文庫がまだ途中までしか発刊されてないんだー
もう忘れてしまうがね次が出たころには。 -
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宮城谷昌光さんの「孟嘗君」にはまって、この半年ほどの間に4回くらい読み返しました。
その間、徐々にBOOKOFFで「楽毅」全4巻を買い集めていたので、先日、ようやく「楽毅」を読み始め、ようやく読み終えました。
いずれも中国戦国時代に複数の国にまたがって活躍した政治家・武将ですが、“孟嘗君”は生国の斉を中心に活躍したものの斉の湣王に疎まれて魏に亡命、その後、燕の将軍として斉を一時は滅亡にまで追い込んだのが“楽毅”です。
戦国時代、最後は秦が統一しますが、この間、大国の栄枯盛衰が繰り広げられますが、その栄枯盛衰に非常に大きな影響を与えた“孟嘗君”と“楽毅”を、宮城谷昌光さんは「孟嘗君」「楽毅」 -
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先日、宮城谷昌光さんの「重耳」を読んだことを紹介した際、「孟嘗君」全5冊を買ったことにも触れていましたが、ようやく読み終えました。
全5冊、読み終える日数はかかりましたが、実際はかなりぶっ飛ばしました。
というか、面白くてついつい端折ってしまった感はあります。
「重耳」のときは、重耳自身の活躍ぶりが、あまり紹介されていなかった…と思ったのですが、この「孟嘗君」は、孟嘗君(田文)の活躍ぶりもしっかりと描かれています。
ただ、5巻中、3巻の後半までは、ほとんど孟嘗君(田文)はでてきません。
どちらかというと「白圭(風洪)」の活躍が中心で、ものすごく魅力的に描かれています。
この白圭(風洪)と同