二階堂黎人のレビュー一覧

  • 人狼城の恐怖 第一部ドイツ編

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    世界最長の推理物で、ギネス登録されているそうです。あらすじに「身の毛もよだつ殺人事件が起きた」とありますが、かなりグロテスクな殺人が、しかも次々起こります。背景設定の効果で、そこに閉塞感と重圧感が加わって鳥肌物でした。ただ、舞台となる人狼城が旅行の最終目的地で、その2日位前から始まります。戦争や歴史や伝説や登場人物の生い立ちまでもりだくさん。ちょっと辟易してきます。個人的にはハーメルンの笛吹きは必要だったの?という感じでした。

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    2018年05月09日
  • 地獄の奇術師

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    横溝。乱歩。クイーン。カー。怪奇。探偵。密室。あらゆる要素を詰め込みました。でも、そんなにうまく行きませんでした!!な作品。
    トリックは一部関心するところもあり、クイーンやカー好きなら、( ̄ー ̄)ニヤリとする展開や設定は好き。
    最後に駆けての神がかりな展開を許容できるなら、むしろハマりそう。私は笑いました。嫌いじゃない。

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    2018年03月06日
  • ユリ迷宮

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    「ロシア館の謎」「密室のユリ」「劇薬」
    3作のなかでは、「ロシア館の謎」が個人的に一番好き。

    正直にいうと、詳細に描かれた人間模様が逆に邪魔をしてしまっている印象。どのようなどんでん返しがあるんだろうと思っていたところに期待の割にはと思ってしまいます。
    トリック自体はどの作品も大きな驚きはないけれど、「ロシア館の謎」はトリックだけではない驚きの結末があったので、読み終わった後に満足感。
    難しい話ではないので、推理小説の入り口としてもオススメの作品です。
    蘭子の存在が薄いのは短編集だからでしょうか。
    他の方が書いているように長編も読んでみたいです。

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    2018年03月20日
  • 地獄の奇術師

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    本格ミステリーに対する気負いが著者にあったのかもしれない。
    20年以上も前の物語でもあるし、多少の古さは仕方のない面もある。
    それにしても、このうんざりとするほどの注釈の多さは何だろう。
    読んでいて気になってしかたがなかった。
    トリックはミステリー慣れしている人にとっては驚くほどのものではない。
    何よりも伏線の張り方がわかりやすすぎて、真犯人が容易にわかってしまう。
    ミイラ男の登場だけでも「えっ?」と思っていたのに、限られた登場人物の中に犯人がいると考えればおのずと真犯人の姿が浮かんできてしまう。
    妙に浮いてみえた惨殺方法も、横溝的な雰囲気を出したかったのだろうか。
    犯行の動機やアリバイなどに

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    2017年02月17日
  • 名探偵 水乃サトルの大冒険

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    ネタバレ

    〇 概要
     旅行会社の課長代理職を務める長身で美形のオタク,水乃サトルが探偵役を務める短編ミステリ集。「ビールの家の冒険」,「「本陣殺人事件」の殺人」など,過去のミステリのパロディ的な作品も含まれる。ややミステリマニア向けの作品集である。

    〇 総合評価 ★★★☆☆
     ミステリマニア向けと思われる短編集。「ビールの家の冒険」と「「本陣殺人事件」の殺人」は,パロディ元を知っていないとあまり楽しめないだろうし,「ヘルマフロディトス」と「空より来たる怪物」も,ある程度ミステリを読んでいないと「何これ?」と思ってしまうだろう。逆に,ミステリマニアであれば,読みやすい文章も相まって,軽く読めるし,十分楽

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    2017年01月02日
  • 亡霊館の殺人

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    ディクスン・カーへの愛とリスペクトの短編集。
    メリヴェール卿のパステーシュ2編、カー関連のエッセイ2編、「吸血の家」短編バージョン収録。
    ほんとにカーっぽいけど、トリックなどはかなり古典的で好き嫌いが別れるかも。
    「吸血の家」は長編バージョンをほとんど忘れているので読み返したくなった。

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    2016年08月16日
  • 名探偵の饗宴

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    アンソロジーは、初読みの作家さんを手に取るきっかけにもなるのだけど、今回は、お馴染みの作家さんに大軍配な感じ。
    「ウシュクダラのエンジェル」
    他の国の宗教や慣習を安易に批判・否定するわけではないのだけど、なんとも切ない展開だった。そういうお話に、京介の語り口がやけに似つかわしい。

    「禁じられた遊び」
    ずっと綸太郎パパの入院話で、どんな事件に関わるのかと思ったら。
    あの映画を一ひねり二ひねりした展開はさすが。
    でも、名探偵の本領発揮はなかったような(笑)

    「詩人の死」
    なんていう毒を含んだ作品なんだろう。
    いかにも葉村晶、いかにも若竹七海。

    「バルーン・タウンの裏窓」
    懐かしのバルーン・タ

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    2016年05月08日
  • 魔術王事件(上)

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    結構思いきった犯人。今時、こんなスプラッタ系は珍しいかも。
    でも、文章の端々から時代背景を感じさせる雰囲気がいい。

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    2016年03月13日
  • 地獄の奇術師

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    ネタバレ

    犯人に意外性は感じず、想定していた人物でした。余韻がある終わり方が個人的には気に入りました。蘭子と黎人にとって事件で失った人物がどういった存在であったのだろうかと考え、少し切ない気持ちになりました。

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    2015年12月18日
  • 亡霊館の殺人

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    ジョン・ディクスン・カーのパスティーシュ二編、特別付録の【吸血の家[短編版]】、カーに関するエッセイ二編を収録したカー好きには堪らない一冊。
    表題作の【亡霊館の殺人】は、短剣や目張り密室などカーらしいネタが盛り込まれておりパスティーシュとしても楽しめますし、トリックも良い出来で作品の質が高いです。
    エッセイの【カーは不可能犯罪ものの巨匠だ!】は、二階堂黎人による作品のランク付けと、「意外な犯人」、「密室」、「足跡のない殺人」など分野別に紹介されています。大変参考になりますが、個人的に気に入っている『皇帝のかぎ煙草入れ』が佳作扱いなのと、カー初心者に『火刑法廷』を薦めるのはちょっと違うんじゃない

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    2015年11月26日
  • 覇王の死(下)

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    ネタバレ

    邑知家の後継者を決める儀式に参加した青木と杏香。青木のライバルになる今野洋一。邑知大輔の曾孫みねりの語るもう一人の邑知家の娘ねりあ。みねりのクローンのねりあ。邑知大輔が語るラヴィリンスの正体。ニューホリー村に起きる事件の調査を命じられる青木と杏香。ラヴィリンスからの挑戦。密室で射殺されたねりあ。ニューホリー村の狂気。双面獣の襲撃で殺害された大輔。村人に教われた青木。二階堂蘭子の帰還。探偵をやめ軽井沢に画廊を開く蘭子。蘭子の息子・亜蘭。ラヴィリンスに関する情報で動く蘭子。青木との対面。ラヴィリンスの正体。

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    2015年06月23日
  • 覇王の死(上)

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    ネタバレ

    毒島弁護士に買い取られた青木俊治。石川にある旧家に隠されていると思われる徳川埋蔵金の捜索。瀕死の覇王・邑知大輔の後継者争いに死んだ候補者として侵入する青木。ニューホリー村と名付けられたアメリカ人たちで作られた村で起きる怪事件。謎の怪物の暗躍とインベーダーの侵略。「悪魔の書」と呼ばれる謎の書物を保管していたハリー老人の死。その現場近くで首をもぎ取られ貼り付けられた2人の若者の遺体。邑知家の後継者争い。姫と呼ばれるみねり様の存在。青木の協力者・杏香の存在。

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    2015年06月23日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    二階堂蘭子シリーズ3作目。
    宗教絡みのミステリーということで笠井潔の矢吹駆シリーズが頭に浮かびました。
    矢吹駆シリーズよりも遥かに読みやすいのは有難い。
    神父の死体の頭部切断理由が良かった。

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    2015年03月20日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    流石のボリュームに大満足なのですヽ(*´∀`*)ノ.+゜♪.+謎解きもトリックもちゃんとコツコツ解いてフラグも見極めて……と、冒険小説っぽい所と『薔薇の名前』を思わせるシチュエーションと、読んでて飽きなかったのです(* ´ェ` *)

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    2015年02月25日
  • 悪霊の館

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    ネタバレ

    読者を引き込むだけの雰囲気があるので一気に読めました。雰囲気だけで満足です。内向的な美園崎美幸が殺されていたのは悲しかったです。

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    2014年11月23日
  • クロノ・モザイク

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    タイムトラベル物。
    中学生の上条は突然未来にタイムトラベルしてしまう。それも自分の恋人が暴漢に襲われ殺される場面に。夢にしてはリアル過ぎた。その後もタイムトラベルは起こってしまい、その度に犯人を探して殺人事件を防ごうとするが。
    面白かったがタイムトラベルの原因や事件の背景の説明があまりにも神秘主義というか御都合主義過ぎる。水乃サトルまで出てくるとは思わなかった。
    意外とドラマ化した方が面白いかも。

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    2014年11月07日
  • クロノ・モザイク

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    ネタバレ

    面白かった。オーソドックスなタイムジャンプもの。まさかの水乃サトルが登場したことにびっくり。ヒーローだね。

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    2014年10月01日
  • 魔術王事件(下)

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    犯人わかったど~\(^o^)/と嬉しくなりつつ、「これは分からない人の方がマイナだろうなあ」とちょっぴり遠目になりながら読み終えました(。
    監視の目が注がれた室内からの人体消失、どこからともなく現れる脅迫状の謎、足跡なき誘拐殺人の謎、いつの間にかすり替えられた宝石の謎、そして死んだはずの殺人鬼から三度届いた犯行予告…謎はてんこ盛りですが、これ全て及第点以上に真相指摘ができます。論理的に考えるまでもなく、雰囲気で分かります(笑)。怪しすぎるもん、彼(笑)。
    そして、やっぱり警察の皆さまと黎人は相も変わらずおバカすぎる。警察のエライ人が、「被害者は魔法の火で消えてしまったのかと思った」とか言っちゃ

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    2014年09月13日
  • 魔術王事件(上)

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    そんな馬鹿な!有りえない!魔術のようだ~!!と、警察関係者の皆さんが声高に不可能性を叫ぶこと限りなし~な上巻でした(笑)。
    蘭子の弟・黎人が語り手の時はそれほど感じないけど、警察陣営に一斉にこれをやられると、途端に嘘やん!ってなってしまいますね~(笑)。
    「いやいや、いくらでも検証のしようがあるよ、その状況…不可能犯罪って断定するの早すぎるわよ…」と、何だか微笑ましくさえ感じられてしまいました。
    全ては、名探偵・二階堂蘭子の華々しい登場シーンの為に!
    彼女の明晰さをより引き立てる為に、黎人だけではなくその他大勢にも愚鈍なるワトソン君の役を演じてもらいます!
    ってことなのかな~???
    というゲス

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    2014年09月13日
  • ユリ迷宮

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    二階堂黎人が「いちばんよかったころ」のものだけに、完成度が高い。
    こういうバリバリ本格推理小説って、僕にとってはほんと面白いね。

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    2014年06月10日