二階堂黎人のレビュー一覧
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▼「怪盗アルセーヌ・ルパン5 813にかくされたなぞ (10歳までに読みたい名作ミステリー)」ルブラン/二階堂黎人。学研プラス 、2017年。
▼以前に8才の娘に偕成社版の「813」を読み聞かせしてみたことがあり、でもそのときは長すぎて複雑すぎたのか飽きてしまって「続813」まで行き着かず。ところがその後、学研プラスの「10歳までに~」シリーズのこの本を娘が読んで、「面白かったからお前も読め」的な圧をかけてきたので読みました。
▼うまくまとめているなあと思いつつ、偕成社版の「続813」を読みたくなりました。それにしてもルパンシリーズはハヤカワ文庫の新訳が止まってしまって残念でなりません。な -
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ネタバレアヤの呪いに囚われた村で起こる連続殺人。アヤの呪いに見立てた殺人だと分かるのはわりと後の方。どちらかというと殺人の下敷きとして用いられたというよりも、人間関係の描写に活用してたのかなあという印象。
動機、犯人についてはなるほど、と思いました。そこまで追いかけてやる必要あるのかと思ったのですが、お金に困ってる性悪なら何をしてもおかしくはないのかなと。村の人まで巻き込んでの殺人は少し首を捻りますが。もう一人の犯人については、かまってちゃんだったんだろうなと。自分の土俵でしか勝負できない人で、上がってくるまではふんぞりかえってる的な。だけど相手にされないのはつまらやい。
この村に彼女が残ることで、ア -
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推理小説の短編集って、「え!こんないいトリックを短編で使っていいんです??長編でも全然イケる内容をこんなに大盤振る舞いしてくれてありがとうございます〜〜」な作品も多いんですが。
断言します。
本作は全て短編じゃないとダメ。絶対。
ほぼ毎話、ズシン、ズシンという地響きと共に現れる巨漢の名探偵、増加博士が、次々と不可解なダイイングメッセージやアリバイ・密室の謎を解き明かす短編集です。
話によってはズシンズシンじゃなくドシンドシンになったりしたのが気になりました(どうでもいい)。
ギネス級の大長編を物した二階堂先生の、新しい極地…………ではないか…………。 -
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先日読んだ『御城の事件<西日本編>』がなかなか面白かったのでこちらも読んでみた。
この<東日本編>はどちらかと言えば時代物という枠を超えた感があるが、『御城の事件』という枠は守っているので良いか。
高橋由太「大奥の幽霊」
<もののけ>シリーズで有名な作家さんだが読むのは初めて。
『大奥で赤子の幽霊が泣いておる。成仏させてくれぬか』
将軍家綱の命により大奥を探ることになった主人公の忍びが行き着いた真相とは。
てっきり明るいもののけ物だと思っていたら、意外な顛末だった。
山田彩人「安土の幻」
幻の安土城を描いたという襖絵を写しとるために絵師の芳永がやって来たのは、豊臣方の軍勢に水攻めを受けて -
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タイトル通り、城を舞台にした事件の話五編。
「幻術の一夜城」黒田研二(墨俣城)
秀吉が一夜で築いたとされる墨俣城の謎を解く家康。さらに彼はそこに一瞬で天守を造りだすと言う。
秀吉の一夜城の謎は何となく聞いたことのある内容だったが、家康の幻術はさて? ここまで上手く行くのか疑問ではあるが、天下を取る者はこういうことも味方に付けるということか。
「小谷の火影」岡田秀文(小谷城)
信長が今にも攻めて来ようとする浅井長政の小谷城で、牢に閉じ込めた筈の曲者が脱出し、そこから連想して事件が起こる。
こんなお市の方は見たくない! というお市の方ファンの悲鳴が聞こえそう。お市の方は悲劇の女性かはたまた…