二階堂黎人のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
空き家の事件で名探偵の帰還に仰天したワトソン君と同じ、もしかしたらそれ以上の衝撃を、二階堂蘭子シリーズのファン諸氏は味わったのではないでしょうか(大仰)(作風に倣って)(大きなお世話)。
下巻に突入すると、事態はいよいよ狂乱の一途を辿ります。変死・怪死の相次ぐ集落。ラビリンスの魔手は、いよいよ本懐である大富豪にまで及び、物語の語り手である青年の悲惨な逃避行でいったん幕を閉じます。
そして、いよいよ!
名探偵・二階堂蘭子、リターンズ!!です!
哀れな被害者の枕元で淀みなく容赦無く真相を暴き立てる蘭子。
「科学や理論であらゆる答えは得られる」と断言する蘭子。
かなり無茶、かなり荒唐無稽と言わ -
Posted by ブクログ
ネタバレ水乃サトル・シリーズ
東尋坊にやってきたサトルと由加里。由加里の目の前で射殺された髭の男。トレンチコートを着た犯人に突き飛ばされた由加里。サトルが拾った薬莢。容疑者として逮捕されたサトル。捜査のため京都にいた馬田警部補との取引。連続殺人犯「冥妖星」の正体を探る。1976年から4年ごとの閏年の閏日に殺人を繰り返す「冥妖星」。監禁され殺害される被害者。被害者にされる珊瑚の指輪。福井県警が見つけ出した容疑者・黒塚と秋田。秋田が捨てた犯行に使われたマカロフ。東尋坊事件と同日に同じマカロフで殺害された大阪の弁護士・野末。東尋坊事件の被害者・岩山正三の妻・日奈子。日奈子が過去に行った擬装結婚から交換殺人 -
Posted by ブクログ
序章からして面白いです。ワクワクするような始まり方。
二階堂作品って予想がつかなくて好きです。
もしかしてこうかな?と思っていると、トンでもない方向に向かったり。
そういう意味では読者を裏切らない作家さんです。
二階堂蘭子シリーズも正統的な本格ミステリの道を進み、そこを二階堂兄妹がいい味を出しながら事件を解決へと結びつけます。
本書でも私の好きなディティールがいっぱい!
館、一癖も二癖もある実業家の一族、謎の怪しい男。
やはり基本的にはこういう正統派の本格を読むのが私はやっぱり好きなんだなぁ~と再確認しました。
舞台が昭和40年初頭というのも楽しめた要因かもしれません。
蘭子さんシリーズは大作 -
Posted by ブクログ
美人姉妹に旧家での惨劇…横溝作品を彷彿させる妖しさに冒頭から惹き込まれます。
『足跡なき殺人』が2つ、密室殺人が1つと内容が盛り沢山ですし、物語の作り込みが丁寧で好感が持てました。
24年前の『足跡なき殺人』はシンプル且つ虚を突いたトリックで感心しましたが、テニスコートの『足跡なき殺人』は微妙でした。巧く盲点を突いてはいますが、よくよく考えると、地面の状態を見ればバレバレだと思います。旧家でテニスコートというのも若干浮いているので、なくても良い気がしました。
その他、蘭子のネタバレつきの推理小説批評にが鼻につきましたが、総合的に見ると良作な推理小説だと思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ約一週間かけて読みました。
読みごたえは抜群です( *´艸`)
「孤島の連続殺人」
犯人あてといかにもな本格派!
島に閉じ込められ、追い詰められる様子。
容疑者達の疑心暗鬼、心の奥底に隠していた本音。
そんなスリルがひしひしと本文から伝わってきました。
あと「芸術サークル」となっているだけに、二階堂先生らしく有名作家がゴロゴロ出てきます。
今回へぇ~と、思ったのは「色盲」
私も中学くらいまでこの検査をしていました。なんか3Dみたいで面白かったんですがこれが差別に繋がるなんて。
しかもこの検査が始まったのが戦時中の徴兵検査だなんて思いもしなかった。
検査が通っても、通らなくても地獄。
そんな -
Posted by ブクログ
蘭子がタイプじゃないわ~って偉そうに言っときながら、そろそろシリーズ読破しようとしてる私です⊂((・x・))⊃何様か
だって、二階堂先生、ミステリスキーのツボを押さえるのがうまいんだもん!←
やっぱり「何となく」毎回犯人は分かっちゃうんだよなあ。…トリックはもちろん看破できないけどね!←←
物理トリックは解けた試しがないのですが、大枠はぼんやりとでも見破れるのが嬉しい作家さんですd(^_^o)
怪奇性・残虐性・ふんだんに盛り込まれた意匠・「災いの遺言」・双子の多い旧家・見取り図・犯人の襲撃を受ける名探偵・衝撃のラスト…ミステリスキーならウホッ(o^^o)となってしまう要素詰め込みまくりでご