二階堂黎人のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
二階堂氏は、本格長編ミステリ作家です。
なのに、私はアンソロジーに入っていた短編くらいしか読んだことがないのですが・・・。
実は、本書よりも先に同シリーズ3作目「ドアの向こう側」を先に読みました。
それが、面白かった!
なので、シリーズ初回を探し求め、残念ながら中古本しかなかったのですが、
それでも良い!と思って買ったのが本書です。
渋柿信介、独身。ライセンスを持たない私立探偵。
日常のしがらみに追われながらも、鋭敏な頭脳と大胆な行動力とで、
次々に舞い込む事件を解決へと導く。
友人の弟が失踪し、行方を追った渋柿は、一見無関係と思われた殺人事件の鍵を握った。
本格推理の騎手が放つ傑作ハードボイルド・ミステリー。
全五編収録。
(BOOKデータより)
と、BOOKデータを見るとかなりお固そうなハードボイルドのような感じですが、実はもっと気楽なミステリー作品です。
ハードボイルドをちょっとパロディ化したような感じなので、ガチガチのハードボイルド派には受け入れられないかもしれません。
ハードボイルド探偵らしい、シニカルで渋いセリフ。
依頼者の女性と恋に落ちたり?落ちなかったり。
主人公は甘いものが大好きで、日常生活もあまりハードボイルドっぽくなく、そのギャップが楽しいです。
実は、私はハードボイルドはあまり読まないのですが、本書は楽しんで読むことが出来ました。
このシリーズは現在3冊出ており、どれも短編集なのと連作というわけでもないので、正直どこから読んでも楽しめますが・・・でも、できれば本書、一番最初から読んだ方が、楽しさ倍増です!!
ネタバレになってしまうので書けませんが、読めば理由がわかります! -
Posted by ブクログ
全4冊、文庫版で総ページ数2800超、原稿用紙換算で4000枚超の超々大作。
ドイツとフランスの国境に跨って建つ人狼城。そこで同時期に、それぞれの名目で招待された人々と城の住民が連続殺人事件に巻き込まれる。本書がドイツ編。以降フランス編、探偵編、完結編へと続く。
著者は当初、物語の舞台を国内も考えていたようだが、「聖アウスラ修道院の惨劇」や「悪霊の館」でも扱われるような西洋宗教(=キリスト教といっても良いが)に関する要素が多分に含まれているため、ヨーロッパを舞台にして正解だと思う。
作中、ドイツ編ではハーメルンの笛吹き男、フランス編ではナチスドイツが生み出した人狼についてページを多く割いている。これが何を意味するかは完結編で明らかになることだが、これは過去に存在した人権を侵すことに対して糾弾する著者の訴えのように感じた。
最後に、著者の作品に必ず出てくると言ってもいい黎人と蘭子のミステリ談義や他作品の引用。今作ではいつにも増してふんだんに出てくるので、次はこれを読んでみたいなと思わせてくれる。 -
Posted by ブクログ
バイカル湖近くの巨大な館が吹雪の中で一瞬にして消える「ロシア館の謎」
新築の高級マンションでおこる三重密室「密室のユリ」
パーティーの最中に起る毒殺事件「劇薬」
個人的には「バラの迷宮」の方がよかったかな?
ロマノフ王朝の歴史的背景を扱った「ロシア館の謎」もなかなか面白かったですが、アガサ・クリスティーの「ひらいたトランプ」と「エッジウェア卿の死」を彷彿とさせる「劇薬」が一番でしたね。容疑者は全員動機がある(というか被害者が死んでも誰も悲しまない)凶器の砒素がいつ何に混ぜられて飲まされたのか?てっきり白湯に混ぜてあったと思ったのですが・・・まさか根底から覆されるとは・・・・
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Posted by ブクログ
2007/8/11ジュンク堂住吉シーア店にて購入
2011/6/15〜6/16
幼稚園児私立探偵、渋柿信介シリーズの第3弾。
「B型の女」、「長く冷たい冬」、「かたい頬」、「ドアの向こう側」の4編。個人的には「かたい頬」が○。
相変わらず、渋くモテモテのシンちゃんが、元アイドル歌手のママ、ルル子とアルマーニを着こなす刑事であるパパ、ケン一とともに事件を解決する。しかし、シンちゃんの台詞まわしが面白いなぁ。単にハードボイルドを茶化しているわけではなく、愛情がある毒というか。阪神タイガースが弱い頃にファンが自嘲的に阪神の悪口を言っているような、そんな愛情が感じられる。
このシリーズはこの作品以降発表されていないので、是非続編をお願いしたい。