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「本格ミステリ・ベスト10」(1999年版)をはじめ、あらゆるミステリ・ベスト10を総なめにした本格推理小説の金字塔。幽玄なる山岳地帯、独仏国境の深い渓谷を挟んで対峙する双子の古城・人狼城。フランス側を訪れた社交サロンのメンバーは、酸鼻極まる連続殺人の犠牲となっていく。恐るべき殺戮を繰り返す神出鬼没の殺人鬼「人狼」の正体は?※「第一部」「第二部」はどちらからでもお読みいただけます。
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Posted by ブクログ
人狼城の恐怖 フランス編 第一部ドイツ編では思考不能に陥ってしまったが、引き続き第二部であるフランス編に突入。 フランス編では弁護士のローラントを主人公に、ナチズム時代の負の遺産、恐ろしい人体実験やそれによって生まれた星気体についての恐怖が語られる。 戦争終末期のドイツやフランスにおけるナチズムや...続きを読むヒトラーの悪行へのリアクションは当時を生きてきた人達でなければ理解が難しいが、少なからず今作の根幹にナチズム時代の残虐な行いや思想の数々がテーマとして組み込まれていて、読者を「オカルト」的な思考に導こうとしている事がわかる。また、宗教的な要素も「ロンギヌスの槍」の昔話より活用、常識での理解を難しくさせる。 人狼城に着く前に幾つかの不審な殺人事件があり、死亡推定時間と本人達が生存していた時間が全く合わない事象が存在する。それらの殺人は「人狼」によるものであり、人狼は死体に入り込み、死体の知識を得ながら活動できる。 ローラントは初めは疑いながらもそれらの真実味を理解していき、人狼討伐のため、サロモン刑事を自身が所属するサロンへの侵入を手助けしながら、未知の怪物である人狼討伐に向かう。 第一部の不思議より、第二部にて、気体状の星気体が概念として与えられたことにより、第一部の謎が少し晴れた様に見えるが、果たしてその様なオカルトじみた結末に最終的に向かうかは疑問。 文体はローラントが最愛のローズに向けて日記を書いていると言う程だが、後半においてはローラントの恐怖心が見事に伝わってくる様な描き方で、第一部の最後の様に読者が混乱して終わる事はなかった。 読み進めながら、城自体のトリックを想像しているが、実は一つの城で、ドイツ、フランス同じ場所で起きた事件。という事が僕の推理だが、謎が余りにも多い。第三部探偵編、第四部完結編と途方もない質量をかけられている為、全ての謎、疑惑を詳らかにして欲しい。 探偵がここまで待ち遠しい作品も珍しい!!
人が殺されまくるのはドイツ編と一緒だが、殺され方がエグかったり、アルザスについてよく描写されてたりして違いが見られて面白かった。ドイツ編、フランス編で広げた風呂敷をどう畳むのか。
二階堂蘭子シリーズ アルザス独立サロンの理事ゼルディ氏の殺害事件。地方検事テセルと再開したローラント・ゲルケン。サロモン警部から聞かされたナチスの星気体の秘密。人狼城を訪れたガイヤール氏とデルマール氏の遭難。人狼城に招待されたアルザス独立サロンのメンバー。ワイン貯蔵庫で襲われたローラント。彼の目撃...続きを読むした首のない謎の男の遺体。密室で殺害されたアラン・リシュアン。頭部と両手の切断された遺体謎の人物からローラントを守ろうとして殺害されたモース。一時行方不明になり意識の無い状態で発見されたシャリス夫人。密室の中で首を何者かに引きちぎられて死亡。石弓で襲撃された下男グスタフとサロモン。消えたグスタフ。牢獄の中で首と手足を切断され死んだランズマン。首を持ち去られた遺体。毒殺されたミュラー医師。
正直、第三部・第四部の謎解き編が微妙だったというか、 とんでもミステリというかオチはちょっと残念です。 第一部と第二部はホラーの真骨頂。
二階堂蘭子シリーズ。 第一部のドイツ編とはまた別のお話しとなってます。 ドイツ側にある≪銀の狼城≫と双子になるフランス側≪青の狼城≫。 こちら側でも、ドイツと時を同じくして社交サロンのメンバーが 凄惨な連続殺人の犠牲になっていた・・・ 所々でドイツ側と似ているトコロがあったりなかったりで、 また...続きを読む別のお話しとして充分楽しめました。 フランス編では、元から人狼という不可思議な生物が容認されてます。 ドイツ編を読まず、フランス編から読んでも何の問題もありません。 ・・・まだ蘭子は出てきません。
惨殺ですよ、惨殺! ドイツ篇よりも惨殺具合は好きですが、人狼云々は理解できませんな。簡単に信じてしまう主人公の精神は危ういと思います。
第2部の舞台はフランス「青の狼城」。 第1部と時間をシンクロする形で物語りが進行するが、こちらの軸はナチスが戦時中に実験を行っていたといわれる「星気体(アストラル)兵団」。 死体を自由に行き来できるというその〈人狼〉は本当に存在するのか? するとしたら一体誰の体を乗っ取っているのか? 完璧な密室から...続きを読む脱出できるのは、本当に人狼だけなのか? 社交サロンのメンバーを含む10名以上を惨殺したのは誰?! 本編も登場人物は多い(今度は全員フランス名)のだけど、すらすらと頭に入ってくる手腕は見事。 ドイツ編と対になる城での事件だけに、殺害方法もやはり対。 でも「星気体(アストラル)兵団」を中核におくだけに、殺人者は神出鬼没。密室でのあり得ない惨殺や死体消失が続く。 ドイツ編と併せて、全ての謎がゴスホラーオチにならないことを祈る。 でも二階堂黎人ならきっと大丈夫。彼ならロジカルにこの大量の謎を解いてくれると信じている。
幽玄なる山岳地帯、独仏国境の深い渓谷を挟んで対峙する双子の古城・人狼城。フランス側≪青の狼城≫を訪れた社交サロンのメンバーは、酸鼻極まる連続殺人の犠牲となっていく。恐るべき殺戮を繰り返す神出鬼没の殺人鬼「人狼」の正体は?名探偵・二階堂蘭子の登場を待たずして、あなたは真相に迫れるか!?
再読。蘭子シリーズ8作目。 第2部。 こちらはフランス編という事で、フランス側に建つ"青の狼城"が舞台。 基本的にはこちらでも阿鼻叫喚の殺戮が行われるのだけれど、こちらはオカルト色が濃く、ドイツ側とはまたちょっと雰囲気が違う。 陰惨度はこちらが上か。 日記という形を巧く使って...続きを読む描いていますね。 1部2部どちらから読んでも可、とのことですが、個人的には刊行順に読むのをおすすめしたいです。 蘭子達は登場せず。ここまでで事件編は終了。 【メモ】星気体兵士、人狼、ナチス
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人狼城の恐怖
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二階堂黎人
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