二階堂黎人のレビュー一覧

  • クロへの長い道

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    ネタバレ

     まさかの幼稚園生探偵(口調だけがハードボイルド)! 人物を描写するときにいちいち「黄色人種」て言うのに爆笑。そして最後まで黄色人種しか出てこんし。
     最後の事件がことのほかシリアスで驚いた。心理的な密室? 共犯? ていうのかな。子供社会ならではの事件だった。
     ただ、シンちゃんの母ルル子がDQNくさくてあまり好きになれなかった……。
     いまから10年以上前の作品なので、戦隊モノやアニメがちょっと懐かしい。

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    2012年07月31日
  • 軽井沢マジック

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    キャラの造形はライトノベル系で
    眉目秀麗だけれど変人というギャップのある主人公です。
    ただ、このせいか本編の中でキャラが若干ぶれていて
    掴めないのがちょっと残念。

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    2012年07月02日
  • 双面獣事件(下)

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    久々の、二階堂蘭子シリーズです。
    いきなり、ある女性の回想から始まり、蘭子の登場する章と交互に、双面獣事件に関係した人々の証言が入ります。
    これらは一見まとまりが無いように見えますが、後に、蘭子の章にぴたりとはまる事がわかります。

    旧日本軍の実験の結果、ラビリンスや双面獣といった異形の者達が生まれた、という経緯が徐々に明かされて行きます。
    「そんな馬鹿な」という事ばかりなのですが、私はこういう話が好きなので、ありだな、と。
    少し、『多重人格探偵サイコ』の、ガクソのような感じ。

    面白かったのですが、全体的に、殺し方がちぎっては投げちぎっては投げ、ばかりだったので、若干飽きると言う

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    2012年01月31日
  • 軽井沢マジック

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    ネタバレ

    王道本格ミステリ!
    キャラもたってるし、謎もトリックも王道でぐいぐい読み進められました。
    由加理ちゃんがかわいくてニヨニヨしてしまいました。和む。

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    2011年11月08日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    ネタバレ

    内容(「BOOK」データベースより)
    野尻湖畔にある修道院の塔で起こった二つの密室殺人。
    満開の桜の枝に、裸で逆さに吊るされた神父の首なし死体。
    ヨハネ黙示録に見たてた連続殺人。
    そして、不可解な暗号文も発見されたのだ。
    神秘の領域で惨劇が繰り返される。
    名探偵・二階堂蘭子の推理が、
    ついに暴き出した地下文書庫に隠された驚愕の真実。


    ++++++++++

    二階堂蘭子シリーズ。これは何度も読んだ作品なのに
    修道院の内部探索やら暗号やらまるっきり忘却していたので新鮮に楽しめた!
    無宗教だからか、こういう宗教絡みで悪魔的なテーマには都市伝説的な楽しさを感じる。
    レトロな時代設定と雰囲気も大好

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    2012年02月21日
  • 地獄の奇術師

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    乱歩調の雰囲気が漂う。
    密室トリック自体は凄く驚く内容ではないが、他の伏線などはフェアでよかった。
    シリーズデビュー作という事で、失敗エピソードが発生したりして、次作以降も読みたくなった。
    最後はこじつけの様な…

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    2011年04月30日
  • 悪霊の館

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     No.49「長門有希の100冊」
    二階堂蘭子シリーズ第四作。蘭子は島田荘司の御手洗潔、笠井潔の矢吹駆、京極夏彦の中禅寺秋彦(京極堂)たちのように殺人事件の謎を完璧に解きあかしてくれる存在だ。シリーズなので第一作を読まなければ、蘭子が二階堂家の養女というくだりがいまいちピントこないし、語り手の黎人が薄ぼんやりし過ぎに感じる。

    本格推理小説に動機を掘り下げろというのは酷なきはするが、これだけのボリュームなのだからもう少し突っ込んで欲しかった。悪霊館の真実や、事件の謎解きは十分楽しめた。おすすめの一冊である。

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    2017年11月04日
  • 双面獣事件(上)

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    目から怪光線を発射し、口からは黄色い毒ガスを吐くという「双面獣」が殺戮の限りを尽くすという生存者の回想から始まります。阿鼻叫喚という言葉がピッタリのその殺戮シーンには正直ちょっと引いてしまいました。これだけ大きな謎をぶち上げるミステリー作家は、今や島田荘司か二階堂黎人しかいないのではと個人的には思っています。こんな怪物を登場させて、二階堂先生は一体どうやって収拾をつけるのだろうと興味津々のまま、物語は下巻へと続きます。本巻前半の独白部分は真実を語ったものだろうかと疑いを持ちましたが、後半部分で、二階堂蘭子が現場検証をし、証言どおりの惨状の跡が確認されるに至って、一応事実らしいと納得しました。で

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    2011年03月27日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    構成要素が好きなものばかりなのでわくわくと読んでたら、いきなりオカルトに走ってびっくり…と、思ったらしっかり戻ってくれて安心した。好き。

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    2010年07月21日
  • 宇宙神の不思議

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    幼い頃宇宙人に誘拐された記憶を持つ少女の過去を調査することになった主人公。しかしその前に宇宙人の存在を信じる宗教団体が現れて…
    宇宙人やUFOの存在ありきの展開は、かなり悪ノリで、それはそれで面白いんです。しかしそれに徹してくれればいいのに、一々ツッコミが入るんです。それが少し興ざめなんですよ。もちろん最後は現実的なオチに着地するんですけどね。一つの現象に対して様々な検証を行うというのが二階堂黎人のミステリ作風であり、その一環としてのツッコミなのは判るんですけどね。このくどさも二階堂作品の持ち味ではありますな。

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    2010年03月26日
  • 人狼城の恐怖 第三部探偵編

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    二階堂蘭子シリーズ。

    遂に合計20人以上もの被害者を出した人狼城の事件に
    蘭子が名乗りを上げてきますっ!!

    結構、黎人と同じ推理をしていたんですが、
    蘭子に一蹴に付されてしまいました(´ω`;)トホホ
    これからどういう風に謎が解明されていくのか。

    謎だらけの第一部・第二部やっただけに
    とても気になるトコロです。

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    2010年05月04日
  • 人狼城の恐怖 第二部フランス編

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    二階堂蘭子シリーズ。

    第一部のドイツ編とはまた別のお話しとなってます。
    ドイツ側にある≪銀の狼城≫と双子になるフランス側≪青の狼城≫。
    こちら側でも、ドイツと時を同じくして社交サロンのメンバーが
    凄惨な連続殺人の犠牲になっていた・・・

    所々でドイツ側と似ているトコロがあったりなかったりで、
    また別のお話しとして充分楽しめました。
    フランス編では、元から人狼という不可思議な生物が容認されてます。

    ドイツ編を読まず、フランス編から読んでも何の問題もありません。
    ・・・まだ蘭子は出てきません。

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    2010年05月04日
  • 人狼城の恐怖 第一部ドイツ編

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    二階堂蘭子シリーズ。

    全4部作になる第一部、ドイツ編。
    独仏国境の険しい渓谷にある双子の古城・人狼城。
    ドイツ≪銀の狼城≫に招かれた十人の客に用意されていたモノとは!!?

    密室殺人に首なし死体。
    挙句に動く甲冑とミステリーが詰め込まれた作品です。
    第一部を読む限り、本当にちゃんと解決されるのか不安になります・・・

    こちらの作品は第二部、フランス編から呼んでも
    なんら問題はありません。
    因みに。蘭子はまだ出てきません。

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    2010年05月04日
  • バラ迷宮

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    二階堂蘭子シリーズ短編集。

    六編のお話しが入った短編集第二弾です。

    サーカスで起こる謎のバラバラ殺人事件。
    人間大砲の轟音と共に舞台にバラバラ死体が降り注ぐ『サーカスの怪人』。
    私はこのお話しが一番好きでした。

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    2011年10月13日
  • 魔術王事件(上)

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    相変わらずおどろおどろしい、目も覆いたくなるよう(?)な描写。
    そしてその怪奇世界にぐいぐい引き込まれていく。
    続きが早く読みたい。

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    2009年10月07日
  • 私が捜した少年

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    二階堂氏は、本格長編ミステリ作家です。
    なのに、私はアンソロジーに入っていた短編くらいしか読んだことがないのですが・・・。

    実は、本書よりも先に同シリーズ3作目「ドアの向こう側」を先に読みました。
    それが、面白かった!
    なので、シリーズ初回を探し求め、残念ながら中古本しかなかったのですが、
    それでも良い!と思って買ったのが本書です。

    渋柿信介、独身。ライセンスを持たない私立探偵。
    日常のしがらみに追われながらも、鋭敏な頭脳と大胆な行動力とで、
    次々に舞い込む事件を解決へと導く。
    友人の弟が失踪し、行方を追った渋柿は、一見無関係と思われた殺人事件の鍵を握った。
    本格推理の騎手が放つ傑作ハード

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    2009年10月04日
  • 人狼城の恐怖 第一部ドイツ編

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     全4冊、文庫版で総ページ数2800超、原稿用紙換算で4000枚超の超々大作。
     ドイツとフランスの国境に跨って建つ人狼城。そこで同時期に、それぞれの名目で招待された人々と城の住民が連続殺人事件に巻き込まれる。本書がドイツ編。以降フランス編、探偵編、完結編へと続く。

     著者は当初、物語の舞台を国内も考えていたようだが、「聖アウスラ修道院の惨劇」や「悪霊の館」でも扱われるような西洋宗教(=キリスト教といっても良いが)に関する要素が多分に含まれているため、ヨーロッパを舞台にして正解だと思う。
     作中、ドイツ編ではハーメルンの笛吹き男、フランス編ではナチスドイツが生み出した人狼についてページを多く

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    2009年10月04日
  • 奇跡島の不思議

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    ベタベタこてこての本格ミステリですな。絶海の孤島で起こる連続殺人事件、異様で因縁に溢れた館、猟奇的に彩られた死体などなどなど、これでもかと突きつけられます。それを真正面から真っ向勝負でドカンと描き切っているから、お腹イッパイ。でもこういうのもたまに無性に読みたくなるんですよね。解説にもあるようにパロディでもメタでもなく書かれていること自体が、この作品の魅力に繋がっているのでしょうね。

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    2009年10月04日
  • ユリ迷宮

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    バイカル湖近くの巨大な館が吹雪の中で一瞬にして消える「ロシア館の謎」

    新築の高級マンションでおこる三重密室「密室のユリ」

    パーティーの最中に起る毒殺事件「劇薬」



    個人的には「バラの迷宮」の方がよかったかな?

    ロマノフ王朝の歴史的背景を扱った「ロシア館の謎」もなかなか面白かったですが、アガサ・クリスティーの「ひらいたトランプ」と「エッジウェア卿の死」を彷彿とさせる「劇薬」が一番でしたね。容疑者は全員動機がある(というか被害者が死んでも誰も悲しまない)凶器の砒素がいつ何に混ぜられて飲まされたのか?てっきり白湯に混ぜてあったと思ったのですが・・・まさか根底から覆されるとは・・・・

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    2009年10月04日
  • 聖アウスラ修道院の惨劇

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    じっくり時間をかけて読み進めました。蘭子のキャラクターに磨きがかかっているような感じもしますが、どちらかというと非常に淡々とした印象を受けました。途中の吸血鬼論では呆気にとられましたが最後にはしっかり落ちましたし。前作よりは格段に好きです。あの読みづらい注釈もなくすっきりと。前作で諦めなくて良かったなぁとしみじみ思ってしまいました。

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    2009年10月04日