二階堂黎人のレビュー一覧
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まさしく、江戸川乱歩の少年探偵団シリーズが好きな人にはもってこいの作品だった。
昭和42年という時代設定が絶妙なんだろうな。良い意味で色々ファジーで許されるというか、殺人現場にいくら警視正の子どもとはいえほぼ無関係の高校生は現代の設定では同席できないだろう。
お金持ちの邸宅の妖しい雰囲気とか、不穏な天気とか、序盤の防空壕での追跡劇とか、エンタメ要素を活かしつつしっかり事件も起きてくれるので、雰囲気に浸りながらしみじみ読み進めることができる。
個人的には、これは、没入できる環境や心理状態も大事というか、読む側が状態を整えて臨んだ方がより楽しめると思う。パソコン仕事しながら合間にサクサク読み進めるのは勿体無い。どうせなら、多少まとまった時間がある時に、お気に入りの静かな喫茶店とかで珈琲の香りを楽しみながら読むのがいい。 -
Posted by ブクログ
二階堂黎人の連作ミステリ短篇集『名探偵水乃サトルの大冒険(英題:)』を読みました。
二階堂黎人の作品は、2月に読んだ『増加博士の事件簿』以来ですね。
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金田一耕助を超えた!? 二枚目“変人”探偵登場
名作『本陣殺人事件』の犯人は別人だ!読者のド肝を抜く作品集。
長身、美形の水乃サトルは旅行会社課長代理。
だが、度を越した多趣味と奇行から社内では変人の烙印を押されている。
部下の新人OLと共に出張した岡山の村で、横溝正史の名作を模した殺人事件に巻き込まれる「『本陣殺人事件』の殺人」他、ミステリー初心者からディープなファンまで楽しめる本格推理小説集。
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1997年(平成9年)から1998年(平成10年)にかけて発表された社会人・水乃サトルが活躍する本格派推理小説の中短篇4作を収録して1998年(平成10年)に刊行された『名探偵水乃紗杜瑠の大冒険』を改題して2000年(平成12年)に文庫化された水乃サトルシリーズの短篇集です。
■ビールの家の冒険
■ヘルマフロディトス
■『本陣殺人事件』の殺人
■空より来たる怪物
■解説 末國善己
28歳の旅行会社課長代理・水乃サトルが様々な難事件に遭遇……冴えわたる名推理によって導かれる、アッと驚く結末は!? 4篇の短編集、、、
不思議・密室・魑魅・殺人……4つの謎にサトルが挑む。
4篇とも面白かったですねー イチバン愉しめたのは、、、
横溝正史所縁の地・岡山の横溝正史村というテーマ・パークを舞台にミステリの名作『本陣殺人事件』を模倣した殺人事件が発生し、『本陣殺人事件』での金田一耕助の推理に疑問を持つサトルが、トリックに関する別の真相の可能性を示す『『本陣殺人事件』の殺人』かな。
その他の作品も、
缶入りの『ヱビスビール』で埋め尽くされた一軒家の謎を解く『ビールの家の冒険』、
女子高生マル文字日記に仕込まれた殺人の謎を解く『ヘルマフロディトス』、
UFOや宇宙人の存在を確信するサトルの先輩ブタモマケルが容疑者となった天窓以外は密室だった山小屋での密室焼殺トリックの謎を解くバカミス的な展開の『空より来たる怪物』、
と、なかなか愉しめました……水乃サトルシリーズの他の作品も読んでみたいですね。 -
Posted by ブクログ
上巻から一気読み。上巻が余りにも衝撃的で下巻で何が起きるのか楽しみだ。
二階堂蘭子シリーズは、ラビリンスを巡り深く繋がっているようで、作品を順に追っていた方が楽しめそうだ。連作のうちの一作の様相で、今作のみでも面白いが、二階堂蘭子対ラビリンスの因縁を知っていた方がより楽しめそうだ。
下巻は当然解決編になる訳だが、今作ではラビリンスとの対決は程々に謎解きの解答編の様相になっており少し物足りない。犯人についても上巻の匂わせがそのままで、予測できてしまったため、坂下警部の様に衝撃に注ぐ衝撃とはならなかった。
動機や犯行の手段など、とても面白いのだが、謎解き要素も盛られているため、後半にきて流石にお腹いっぱいになってしまった。せっかく上巻で怪奇小説としての魅力が大きかったので、後半ももっと血みどろの惨劇があって欲しかった。
権力を持っている宝生家だが、北海道の田舎財閥が何故これだけの権力があるのかと疑問に感じていたが、戦後日本の様子を考えると、社会的なコミュニティは今の時代の様に狭くないので、ある意味で当たり前なのかと納得。
蘭子の推理は見事なのだが、もう少し活躍するとバランスが良いと感じた。探偵小説は探偵が余りにも達観しており、あらゆる能力を都合よく持ちすぎている場合が多いが、蘭子は理想的な探偵だ。
3つの宝石と宝生家を巡る物語には一応の決着が着き、壮絶な魔術王事件の真相が明らかになった。二階堂蘭子シリーズが好みに合っている事もわかった。
芝原に下巻でも活躍してほしかったなぁ。少し残念な気持ちだ。
総合的に少し評価ぎ下がってしまった。後半はお約束的な要素が多く疲れてしまったなあ。
二階堂黎人は水乃サトルシリーズ、ボクちゃんシリーズと幅広く楽しめる作家であり、改めて凄い作家だなと感心した次第だ。