あらすじ
貴美子の恋人・竜岡に銃殺されたはずのメフィストが生きていた!? 誘拐された伸一少年のバラバラ死体が届き、当主らが見守る邸内で〈白い牙〉は盗まれる。榎本武揚ら旧幕臣が隠した埋蔵金をめぐる因縁と宝生家の忌まわしき過去が封印を解かれるとき、名探偵・二階堂蘭子が不死身のメフィストを追い詰める! (講談社文庫)
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Posted by ブクログ
二階堂蘭子シリーズ
ラビリンス・サーガ
坂下警部の尋問中の森園病院長の毒殺。メフィストによる脅迫状。坂下警部による地下秘密通路の探険。水責めに恐怖。〈白い牙〉の盗難事件。公丸署長の持つ箱の中からの盗難。竜岡孝史の殺害。焼かれた死体の謎。
深夜に悦夫を殺害に来た犯人。黎人の活躍。ラビリンスに殺害された真犯人。
蘭子の解き明かす事件の真相。多数のバラバラ死体と伸一の死体運搬の秘密。
蘭子の推理による『エドウィン・ドルードの謎』の真犯人。
2010年8月10日再読
Posted by ブクログ
上巻から一気読み。上巻が余りにも衝撃的で下巻で何が起きるのか楽しみだ。
二階堂蘭子シリーズは、ラビリンスを巡り深く繋がっているようで、作品を順に追っていた方が楽しめそうだ。連作のうちの一作の様相で、今作のみでも面白いが、二階堂蘭子対ラビリンスの因縁を知っていた方がより楽しめそうだ。
下巻は当然解決編になる訳だが、今作ではラビリンスとの対決は程々に謎解きの解答編の様相になっており少し物足りない。犯人についても上巻の匂わせがそのままで、予測できてしまったため、坂下警部の様に衝撃に注ぐ衝撃とはならなかった。
動機や犯行の手段など、とても面白いのだが、謎解き要素も盛られているため、後半にきて流石にお腹いっぱいになってしまった。せっかく上巻で怪奇小説としての魅力が大きかったので、後半ももっと血みどろの惨劇があって欲しかった。
権力を持っている宝生家だが、北海道の田舎財閥が何故これだけの権力があるのかと疑問に感じていたが、戦後日本の様子を考えると、社会的なコミュニティは今の時代の様に狭くないので、ある意味で当たり前なのかと納得。
蘭子の推理は見事なのだが、もう少し活躍するとバランスが良いと感じた。探偵小説は探偵が余りにも達観しており、あらゆる能力を都合よく持ちすぎている場合が多いが、蘭子は理想的な探偵だ。
3つの宝石と宝生家を巡る物語には一応の決着が着き、壮絶な魔術王事件の真相が明らかになった。二階堂蘭子シリーズが好みに合っている事もわかった。
芝原に下巻でも活躍してほしかったなぁ。少し残念な気持ちだ。
総合的に少し評価ぎ下がってしまった。後半はお約束的な要素が多く疲れてしまったなあ。
二階堂黎人は水乃サトルシリーズ、ボクちゃんシリーズと幅広く楽しめる作家であり、改めて凄い作家だなと感心した次第だ。
Posted by ブクログ
はじめての二階堂作品、だと思う。
人狼城が本棚に納めてあるが、新書判での続きがなかなか手に入らなかったのでまだ、未読。
なんとなくシリーズものだとは気づいていながら中途半端な所から読んでしまいました。
いろいろな事柄が詰め込んであったが、トリック を知れば「あぁ」と、なります。案外気がつかないものです。
Posted by ブクログ
表紙のネタバレ感がすごい笑
奇術ベースだとトリックが予想しやすくてサクサク読めた。
エピローグは冒頭をすっかり忘れていたので、あぁそう言えば‥だけど伏線回収感は結構好き。
Posted by ブクログ
事件がある程度終盤に来てからの名探偵登場。また、このパターンか…。
謎解きの鮮やかさは良いけど、このスタイルに飽きてしまった…。
大時代な表現も、お腹いっぱい、って感じに。
二階堂黎人はもう卒業して、新作ミステリーの方を読もうかな。
Posted by ブクログ
犯人わかったど~\(^o^)/と嬉しくなりつつ、「これは分からない人の方がマイナだろうなあ」とちょっぴり遠目になりながら読み終えました(。
監視の目が注がれた室内からの人体消失、どこからともなく現れる脅迫状の謎、足跡なき誘拐殺人の謎、いつの間にかすり替えられた宝石の謎、そして死んだはずの殺人鬼から三度届いた犯行予告…謎はてんこ盛りですが、これ全て及第点以上に真相指摘ができます。論理的に考えるまでもなく、雰囲気で分かります(笑)。怪しすぎるもん、彼(笑)。
そして、やっぱり警察の皆さまと黎人は相も変わらずおバカすぎる。警察のエライ人が、「被害者は魔法の火で消えてしまったのかと思った」とか言っちゃうんですよ~(笑)。いくらなんでも、これはひどい(笑)。
ただ一点、私自身は読んでいる当初はそれほど「不可解な謎」という認識すらしていなかったこと=「後日バラバラ死体で発見される少年はどこに隠されていたのか?」という点へのアンサーが、非常に胸糞悪くなる(失礼)内容だったのが辟易しつつ良くも悪くも二階堂先生らしいなあと感心しました。凄惨な大量猟奇殺人が行われたシチュエーションすらトリックのネタにする、むしろトリック成立させる為に無関係の人々を殺した、という蘭子の指摘に戦慄…ヒィー((((;;OдO;lll)))ガタガタ
幼い命は無惨にも散らされ、少年を救わんとした勇気ある若者は手足を失い、悲劇に怯える美しき乙女は何度となく命を狙われる。魔術師メフィストの魔の手は、魔法のように捜査陣の目を潜り抜け三度犠牲者を出してしまう。宝生家に伝わる伝承と、恐ろしき連続殺人鬼の秘められた因縁とは?果たして、蘭子は一族を絶望の淵から救い出すことができるのか?
できないよ~\(^o^)/←