あらすじ
二階堂黎人デビュー30周年
オーソリティと気鋭が本格ミステリーの深淵を追い求めた意欲の合作!!
栃木県の片田舎に小さな村があった。その村には〈アヤの祟り〉という言い伝えがあり、アヤという名の女性が村に入ると災いが起こるというものだった。現在村は〈梅屋敷〉と〈藤屋敷〉の二つの家を中心に動いていた。東京から家に戻ってきた〈梅屋敷〉の跡取り和壱が、密室内で拳銃自殺をした……。
村にアヤという器量良しの女がいた。夫と仲睦まじく暮らしていたが村長に目をつけられ夫は大雨の夜に川に流され亡くなった。その後村では子供が神隠しにあって殺害される事件が続いた。村人はアヤを疑い石を投げて殺し、簀巻きにして池に投げ込んだ。池はアヤの血で真っ赤に染まった。池は〈アヤの池〉と呼ばれるようになった。村に災いが起こる時、池は赤く染まるようになったという。
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Posted by ブクログ
雰囲気、横溝正史の世界そのままで、新鮮味は無かったけれど楽しい読書タイムでした。
二階堂さんの『人狼城…』のようなもの、実は期待したのだけれど、流石にそれは高望みだったでしょうか。
Posted by ブクログ
片田舎の村で、二つの旧家が対立していて、昔から伝えられてる祟りみたいなものがあって・・・そんな中起こる密室殺人事件。おまけに隠された財宝なんてものまであって。
ベタというか王道というか。正直、好物です。
面白かったんですけどね。なんか最後もう一波乱ありそうでなかった。なんかこう、実は黒い思惑が・・みたいな話がありそうで。まあないせいで読後感よく終わったのでそれはそれで。しかし最初に屋敷図とか登場人物とかあるのはいいんですが、密室の図解まであるのは・・なんか意図があるんでしょうか?第一の殺人は冒頭で起きてるからいいとして、第二はなんで文中じゃないんだろう?この先に誰が殺されるのかわかっちゃうじゃん。なにかしらの深い意味合いがあるのかと思ったけど別にそういうのもなかったような。。。
あと、作者がお二人なのは共著?二階堂さんしかとりあげられてるのをみないけど。
Posted by ブクログ
アヤの呪いに囚われた村で起こる連続殺人。アヤの呪いに見立てた殺人だと分かるのはわりと後の方。どちらかというと殺人の下敷きとして用いられたというよりも、人間関係の描写に活用してたのかなあという印象。
動機、犯人についてはなるほど、と思いました。そこまで追いかけてやる必要あるのかと思ったのですが、お金に困ってる性悪なら何をしてもおかしくはないのかなと。村の人まで巻き込んでの殺人は少し首を捻りますが。もう一人の犯人については、かまってちゃんだったんだろうなと。自分の土俵でしか勝負できない人で、上がってくるまではふんぞりかえってる的な。だけど相手にされないのはつまらやい。
この村に彼女が残ることで、アヤの話が薄れていくといいねとは思いましたが。
あと余計なことした彼。あれはなんだったんだろう。無意識で犯人側に加担してしまってたわけだし、本人はそこまで大変になるとは思わなかったんだろうけど、かなり重罪だよね。
登場人物が多い割に、あまり混乱せず、それぞれがきちんとぶれずに描かれていたのがよかった。またお話も回り道が少なく、ページ数のわりには無駄がなかった。読みやすかったです。
楽しめました!