小路幸也のレビュー一覧
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商店街の日常に起きるほんの些細な不都合や困り事をかつて、世間を賑わした「怪盗セイント」が人知れず解決する。
商店街に住む人たちの中には何人かの「怪盗セイント」こと「セイさん」の仲間がいて、全員の行動の信念は「人を想い、人のために成すこと」。
その解決方法が、とても素敵で夢中になったこのシリーズ。
今回は二丁目の寫真館の若き経営者「重さん」と住み込みで働くフォトグラファー「樹里さん」
重さんも写真を撮ることは出来るが、彼の撮る写真には必ず何かが写ってしまうという。
ある日そのことを打ち明けた重さんは樹里さんを撮ってみると、やはり何かが写っている。
それでは動画は?と試してみると二人はタイムスリ -
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花咲小路商店街シリーズ6巻目
今回の舞台は一丁目の「バーバーひしおか」
語り手は、住み込みで働く口の固い「鋼鉄のセーラこと、せいらちゃん」
理容師だった祖父に憧れ、同じ道を歩んだせいらちゃん。祖父は他界し、昔ながらの風情を残した「バーバーひしおか」に「働かせてください」と飛び込んだ。
バーバーひしおかでは奥さんのミミ子さんが働き
旦那さんの凌次郎さんは、所謂「髪結いの亭主」
働かず、家のこともせずゆったり暮らしていた。
でも凌次郎さんの正体は、屈指の能力を持つ美術品鑑定士だった。
ヴィネグレット、サンプラーなど
美術品や骨董品を取り巻くお話が短編で綴られ、この商店街の誰にも愛される「 -
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祖父母が営む旅館で火事が起き、祖父母が亡くなり、さらに謎の焼死体2体も発見された。そして旅館を再開して店にやってくるのはなぜか探りを入れてくる常連客ばかり…
主人公と共に一体何が起きているのか?と謎を追い求めていく過程は楽しく、最後までするすると読み進められた。
大学生である主人公のあまりの勘の良さ、鋭さには感嘆させられた。磯貝は刑事になれると言ったが、きっとどの職種でも彼の特性は重宝がられるだろう。
一つ違和感を覚えたこととして、28歳の青河文は常連客だけでなく、身内である仁さんや光に対しても終始、言葉や口調が古臭かった。「町の名士」「〜わね」「〜かしら」と、偶然にも文と同い年の私は違和