五十嵐貴久のレビュー一覧
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子育て中の杏子は、自分の経験から、子育てママを少しだけでも休ませてあげられるようにと、家事代行とマッサージの会社を起業した。
スタッフは老人達ばかり。
スタッフに助けられながら、杏子の奮闘は続く。
会社の趣旨、元気な老人たちの力を借りるというスタイルにはとても魅力を感じました。
ただ、無理解とはいえ、家族に内緒で会社を経営し続けたことのしわ寄せが後半に来たなと思います。
そこが、物語の展開としては大事なのかもしれないですが。
小学生の子供達を置いたまま、母が出たり入ったり、行き先もちゃんと告げないままと言うのは、大きなことが起こらなくて良かったと言えることではないのではないかなと違和感を感じ -
- カート
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試し読み
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ネタバレ作家・五十嵐貴久氏による、
作家になりたい人のための、How To 本です。
著者によると、作家になるためには、
正しい方法(とはいえ、五十嵐氏の提案する方法は
あくまでひとつの方法であり正解というわけではないと言っています)で
小説を書いて応募することだということです。
作家になるためには長編の新人賞を取ることがもっとも効率的であり、
新人賞自体は攻略を考えて戦略的にやるゲームだと考えていい、とのこと。
ちなみに、純文学については著者にその知識がないので、
本書では除外対象とされています。
つまり、この本はエンタメ作家としてデビューするための
How To 本ということでした。
・プロット -
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この小説は2008年の作品なんだね。そこから10年近くたった今。
女性が年上だろうと、年齢差など関係なく交際する人たちが多くなってる。
この小説は、37歳の大手乳製品の会社に勤めるベテランOL晶子が主人公。
勤続年数も長く、仕事にも慣れているので知らないことは、ほとんどなく
上司からも信頼されてる女性。
たまたまトラブルで駆り出され、取引先業者で同じくトラブルを解消するために一晩一緒に仕事をした、契約社員の23歳の児島くんとの出会いから
晶子にモテ期到来。
14歳差の年齢差に悩む悩む晶子。
今だったら、そこまで悩まなくても?と、
そんなドラマもたくさんあるし。
なんせ、30歳が53歳に告白す -
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あぁ、育児、家事に追われるママの気持ちをここまで代弁してくれる小説は初めてかもしれない。
私も正社員で働きながら、育児家事を続けてきた。
もう子供に手はかからないが、子育て時期はノイローゼになりそうなほど悩んだ時期もあった。
テレビのニュースで幼児や乳児の虐待を、育児もしたことない奴等が、信じられない!?という顔して報じているが、どの母親だって紙一重なのだと思う。
そのくらい育児というのは大変なことなのだ。
この作者さんは、母親の訴えを上手に代弁してくれている。
主人公の杏子さんの行動に納得できないところも少々あるけど。。。
色々なアクシデントが起こるが、最後はじんわり心温まるそんな -
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おばさん達の青春小説!
子供が高校受験を失敗して中学浪人!?
主婦の恵美子は毎日家にいる浪人生の息子の真人に気を使い、それに疲れる・・・
そんな時ひょんな事から近くのコンビニで働くことに!
友達のかおりとお客さん?の雪美とバンドやろうぜの軽い気持ちでメンバー募集をしたら元プロの新子が加わり四人でバンド結成!
自分なんかがと二言目には出てしまう優等生主婦恵美子とその仲間達と家族を巻き込んだ青春活劇!
2005年のロケットボーイズにプロットは似ているかもしれない、お決まりのパターンかもしれないが、だからこそ面白いのではないかとあえて言いたい!
そして、同作者の『1985年の奇跡』も読んで見 -
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ネタバレ【あらすじ】
マンションを買ってしまった、37歳課長補佐の恋の行方は? 銘和乳業勤務のわたし(川村晶子)は37歳にしてマンションを購入。契約翌日、新製品の健康ドリンクの宣伝用フリーペーパーをめぐってトラブルが発生。価格欄が空白のまま刷り上ってしまったのだ。これは、徹夜で空白部分にシール貼りをするしかない。担当者のわたしは、ピーアール会社の23歳の契約社員・児島くんと夜を徹してのシール貼り作業を敢行。なぜか2人は話が合ったのだが……。
【感想】
14歳も年下の男の子に恋心を抱いてしまう。わたしは経験したことがないからわからないけど、確かに躊躇うというか、自分なんかが好きになっていいのかって思う -
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サブタイトルが「吉祥寺探偵物語」とあるだけあって
吉祥寺が舞台。
実在するハモニカ横丁やらチャチャハウスやら。
ちょっと名前をかえた学校やら。
吉祥寺を知ってる人には、それだけでもウキウキしちゃうとっかかり。
主人公の川庄は、外科医の妻と別れ母よりも父が心配だからと
息子は、父にくっついてきてあげたというしっかりした11歳。
妻に男が出来ての離婚だったため
医者でもある元妻からの養育費はたっぷり。
銀行員だった、その主人公は、息子の育児のために
コンビニのバイト店員に。
そして、夜な夜な吉祥寺のマチへと飲んだくれて
出ていく
そんな日常の話しの中で、ネコ見つけました。
で、ずっと続くのかと -
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これ、五十嵐貴久さんのデビュー作なんだそうだ。
幻のデビュー作に手を加え、「別冊文藝春秋」に連載され
2005年に出版された作品。
あとがきの解説にも書かれているように
「TVJ」
本当に、妙なタイトル。
まるでDAIGOだ。
テレビジャック。
の、おはなし。
かなり、スリリング。
誰もが出入りするテレビ局。
それが、迷彩服を着て、銃を持って大勢の男たちが
ウロウロしようが、
誰も、不審に思わない。
それが、テレビ局。
ところが、綿密に練られたテレビ局ジャックだったのだ。
その狙い、
その条件。
人質。
すっごくスリリング。
高いビルの窓から落ちていった由紀子。
誰もが、転 -
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ネタバレ巻末の解説でも書かれていたけど、私も「TVJ」というタイトルにはあまり惹かれなかったなぁ。。
作者が五十嵐さんじゃなければ手に取らなかったと思う。
テレビ会社の経理部に籍を置く普通のOLが人質になった婚約者を助けるため、ひとりでテレビジャッカー達に立ち向かう…と一言でいうとスゴイ安っぽい話みたいだけど、ハリウッドばりの派手なアクションではなく、ビルのメインコンピュータに消火器の消化液をかけたり、車の排気口にパンスト詰めたり、私にも思いつきそうで、なおかつ実行できそうな方法で立ち向かっているのが私としてはポイント高かったです。
冷蔵庫に入って爆弾を避けようとするトコでは、あ〜あ、やっちゃった -
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五十嵐貴久さんの作品は『リカ』から読み始め『交渉人』『安政後年の大脱走』そしてリカの続編と読んできたが、恋愛小説も書いているのと!?と驚きながら購入。
私の十代は90年代ですが、冬子の青春時代に何故か懐かしさと憧れを抱いてしまう。
昔、行った江ノ島と鎌倉にまた行きたいなとも思った。
登場人物達の思いを考えながら読んでいると最後の2ページに涙を落としてしまう。
【あらすじ】
最愛の叔母が死んでしまう。
主人公の朝美は叔母の遺品の整理をしていたところ偶然にも古びた日記帳を見つける。
そこには80年代の叔母の青春が描かれていた。
朝美の現在と叔母【冬子】の過去が交互に語られ物語は進んでいく