五十嵐貴久のレビュー一覧
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あぁ、育児、家事に追われるママの気持ちをここまで代弁してくれる小説は初めてかもしれない。
私も正社員で働きながら、育児家事を続けてきた。
もう子供に手はかからないが、子育て時期はノイローゼになりそうなほど悩んだ時期もあった。
テレビのニュースで幼児や乳児の虐待を、育児もしたことない奴等が、信じられない!?という顔して報じているが、どの母親だって紙一重なのだと思う。
そのくらい育児というのは大変なことなのだ。
この作者さんは、母親の訴えを上手に代弁してくれている。
主人公の杏子さんの行動に納得できないところも少々あるけど。。。
色々なアクシデントが起こるが、最後はじんわり心温まるそんなほっこりした小説。 -
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おばさん達の青春小説!
子供が高校受験を失敗して中学浪人!?
主婦の恵美子は毎日家にいる浪人生の息子の真人に気を使い、それに疲れる・・・
そんな時ひょんな事から近くのコンビニで働くことに!
友達のかおりとお客さん?の雪美とバンドやろうぜの軽い気持ちでメンバー募集をしたら元プロの新子が加わり四人でバンド結成!
自分なんかがと二言目には出てしまう優等生主婦恵美子とその仲間達と家族を巻き込んだ青春活劇!
2005年のロケットボーイズにプロットは似ているかもしれない、お決まりのパターンかもしれないが、だからこそ面白いのではないかとあえて言いたい!
そして、同作者の『1985年の奇跡』も読んで見たいと思った。
因みに1995年は阪神大震災と地下鉄サリン事件の悲しい出来事があった暗い年。自分も真人と同じく高校受験をしていた事と、小室ファミリーの音楽を聴いていたなぁと思い出す。
アイルトンセナが死んだのも1995年かな?
1995年を通過して来た人ならば共感して読める部分があると思います! -
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ネタバレ【あらすじ】
マンションを買ってしまった、37歳課長補佐の恋の行方は? 銘和乳業勤務のわたし(川村晶子)は37歳にしてマンションを購入。契約翌日、新製品の健康ドリンクの宣伝用フリーペーパーをめぐってトラブルが発生。価格欄が空白のまま刷り上ってしまったのだ。これは、徹夜で空白部分にシール貼りをするしかない。担当者のわたしは、ピーアール会社の23歳の契約社員・児島くんと夜を徹してのシール貼り作業を敢行。なぜか2人は話が合ったのだが……。
【感想】
14歳も年下の男の子に恋心を抱いてしまう。わたしは経験したことがないからわからないけど、確かに躊躇うというか、自分なんかが好きになっていいのかって思うのは当たり前だと思う。晶子は初めからずっと、児島くんのことが気になっていたんだと思う。初めは無意識だったかもしれない。でも途中からは絶対意識していただろうし、その気持ちを懸命にセーブしていたのが、すごくよくわかった。それが見ていてもどかしかった。でも、児島くんの猛アタック。汚れない一途な想い。それに徐々に心を揺れ動かされていく晶子。もしわたしが晶子だったら、歳のことを考えても、将来のことを考えても、絶対に児島くんのことを好きになってしまうと思う。だって、それくらい、児島くんは晶子に真剣だったから。そして、晶子は最後の最後でやっと、児島くんが自分にとってどれだけ大切な存在だったかということに気づかされた。好きって気持ちに、恋心に、愛に、歳なんて関係ない。晶子は児島くんの元へ走った。そのシーンに、わたしは嬉しさと安心を覚えた。良かった、って思った。一度は児島くんを突き放した晶子が、また児島くんのところへ戻ってきてくれたことが嬉しかった。 -
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サブタイトルが「吉祥寺探偵物語」とあるだけあって
吉祥寺が舞台。
実在するハモニカ横丁やらチャチャハウスやら。
ちょっと名前をかえた学校やら。
吉祥寺を知ってる人には、それだけでもウキウキしちゃうとっかかり。
主人公の川庄は、外科医の妻と別れ母よりも父が心配だからと
息子は、父にくっついてきてあげたというしっかりした11歳。
妻に男が出来ての離婚だったため
医者でもある元妻からの養育費はたっぷり。
銀行員だった、その主人公は、息子の育児のために
コンビニのバイト店員に。
そして、夜な夜な吉祥寺のマチへと飲んだくれて
出ていく
そんな日常の話しの中で、ネコ見つけました。
で、ずっと続くのかと思い、そろそろ飽きてきそうになったそのとき。
やっぱり、五十嵐貴久さんです!!
そんなはずがない。
オカマのキョウコちゃんが連れてきた美しい人妻。
その女性との出会いから1年前に起きた
少女行方不明の事件を追うことになる。
警察も捜査を縮小しつつあった1年前の事件。
川庄は、銀行マンの頃の人脈や、オカマのキョウコちゃんの幅広すぎる人脈を使って
瞬く間に、警察も見落としていたことに
たくさんたどり着いていく。。
最後の最後のどんでん返しには
驚かされた。
警察官でもない、探偵でもない。
でも、本職とは違った「経験」こそが事件の真相に
辿り着いた川庄の勘の鋭さ。
なんか、読んでて気持ちよかった~。
そんなはずあるわけがない!と言ってしまえば
それまでだけど。
小説ならではの面白さ、小説の世界にどっぷり
連れて行ってくれる五十嵐貴久さんの世界が
たまりません。 -
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これ、五十嵐貴久さんのデビュー作なんだそうだ。
幻のデビュー作に手を加え、「別冊文藝春秋」に連載され
2005年に出版された作品。
あとがきの解説にも書かれているように
「TVJ」
本当に、妙なタイトル。
まるでDAIGOだ。
テレビジャック。
の、おはなし。
かなり、スリリング。
誰もが出入りするテレビ局。
それが、迷彩服を着て、銃を持って大勢の男たちが
ウロウロしようが、
誰も、不審に思わない。
それが、テレビ局。
ところが、綿密に練られたテレビ局ジャックだったのだ。
その狙い、
その条件。
人質。
すっごくスリリング。
高いビルの窓から落ちていった由紀子。
誰もが、転落死したものと思われていた。
ところが、
ビックリ。
ここからが、由紀子の生命力の強さの発揮。
見回りの犯人と鉢合わせたり
逃げても、逃げても追われる中
迷路のような職場が、特殊なテレビ局という作りで
由紀子の知恵と賢さが次々と描かれる。
警察もいるはずなのに。
番組ごと全国放送となったそれは、前代未聞の生放送となるけど
次は、由紀子は、どうやって
危機を脱出してくんだろう?と、
もう、読まずにはいられない。
五十嵐貴久さんの作品に
絶賛夢中です。 -
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ネタバレ巻末の解説でも書かれていたけど、私も「TVJ」というタイトルにはあまり惹かれなかったなぁ。。
作者が五十嵐さんじゃなければ手に取らなかったと思う。
テレビ会社の経理部に籍を置く普通のOLが人質になった婚約者を助けるため、ひとりでテレビジャッカー達に立ち向かう…と一言でいうとスゴイ安っぽい話みたいだけど、ハリウッドばりの派手なアクションではなく、ビルのメインコンピュータに消火器の消化液をかけたり、車の排気口にパンスト詰めたり、私にも思いつきそうで、なおかつ実行できそうな方法で立ち向かっているのが私としてはポイント高かったです。
冷蔵庫に入って爆弾を避けようとするトコでは、あ〜あ、やっちゃった。。と思ったけど、最近の冷蔵庫は中から扉が開けられるのね。勉強になりました。 -
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五十嵐貴久さんの作品は『リカ』から読み始め『交渉人』『安政後年の大脱走』そしてリカの続編と読んできたが、恋愛小説も書いているのと!?と驚きながら購入。
私の十代は90年代ですが、冬子の青春時代に何故か懐かしさと憧れを抱いてしまう。
昔、行った江ノ島と鎌倉にまた行きたいなとも思った。
登場人物達の思いを考えながら読んでいると最後の2ページに涙を落としてしまう。
【あらすじ】
最愛の叔母が死んでしまう。
主人公の朝美は叔母の遺品の整理をしていたところ偶然にも古びた日記帳を見つける。
そこには80年代の叔母の青春が描かれていた。
朝美の現在と叔母【冬子】の過去が交互に語られ物語は進んでいくのであるが・・・
あなたの為に読むべきです。 -
購入済み
家族に感謝の気持ちを思い出して
家族3人の心が入れ替わるというコメディです。
面白可笑しく描かれてますが、お互い立場を入れ替えたために見えてくるものがあり、当たり前だと思っている互いの仕事や家事や学生生活を経験することで、互いの立場を理解し、それぞれに感謝の気持ちを持つ、そういう大事な事を思い起こさせてくれます。
ハートウォーミングな作品です。
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タイトルを見た時に
頭によぎった映画「大脱走」のテーマ曲!
懐かしさ感じ、小説はどんな内容化と、興味津々。
五十嵐さんの時代小説とは珍しいとも思って手に取った。
まあ簡単にいえば、内容紹介にあるように
安政五年、井伊直弼に謀られ、
南津和野藩士51人と、美しく才気溢れる姫・美雪が
脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された、というものだった。
そのねらいは、ひとつ。美雪姫だった。
妻も側室もある井伊直弼が
25歳そこそこの姫に一目ぼれをしたから・・・。
姫に忠誠を誓う藩士たちは、
秘かに軟禁状態の小屋の下に穴を掘り始め、
姫を助けだすための地下道を作り始めたが、
疲労困憊で作業は困難を極める。
果たして無事に脱出できるのか・・・・。
最初の方は井伊直弼の初恋も語られ、
なかなか本筋に入れずじれったかったが、
いざ藩士たちが幽閉されてから、
脱出作戦を始めると、どんな展開になるのかと、
面白く読めるようになった。
最後には頭の良い姫の機転で
見事に大脱走するのが、心地よかった。
彦根藩主・井伊直弼・・・
こんな悪者ではないと思うけれど、
天下の井伊直弼に向かってでも姫を守ろうとする
藩士たちの想いが物語を面白くしていたと思う。
これが真実かどうかは不明だが、
変わったスタイルの時代小説で楽しく読めた。
※読み終わっても、やはり頭の中には
「大脱走」のテーマ曲が鳴っていた。(;'∀') -
購入済み
父、あなたは偉大ではなかった?
よくある心が入れ替わった系の小説ですが、これは親娘が入れ替わるというのが新しいです。
そして娘に言われるがままの父、あなたは偉大ではなかったのですか?
しかも娘が会社でも活躍するという。
内容的には予定調和的なコメディで読みやすいです。
今時の大手会社員の悲哀も皮肉を込めて描かれてます。
シリアスだったり重い話だったり泣けたりはしないので、
リラックスして読める感じです。 -
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39歳の主婦・杏子が、三年前に立ち上げたとあるビジネスを通じて自らの家族の形を問う物語。
そのビジネスとは、育児や家事に疲れたママたちに向けてのマッサージのサービス。そしてこの物語のポイントは、杏子よりもずっとずっと人生の先輩である60歳以上の時間のある老人たち7人組がスタッフ、ということ。
老人たちはそれぞれ過去を背負いながら、客であるママに対して、過ちを犯さぬよう「おせっかい」を繰り広げていく。個性的で強烈な老人たちに社長である杏子は振り回されていくのだが、その仕事を通じて、自分の旦那や小学生の子供達とも向き合い、次なるステージ(セカンドステージ)を歩みだしていく。
結婚をしたり、子供を産むと、女性は少なからず働き方を変えなければならない。日々、家事や育児に追われながらも、やはり社会とはつながっていたいと思う。その気持ちは、専業主婦の友人からもよく聞く。女性と仕事の関係って難しい。多くの女性たちのパワーにもなる一冊だと思う。
私はいつか読書コンシェルジュという仕事をしてみたいなー。色んなニーズに応じて本選んで紹介するっていう。それにはもっともっと読書量必要だけどねー。