五十嵐貴久のレビュー一覧

  • 六つの希望 吉祥寺探偵物語 : 3

    Posted by ブクログ

    6人組の老人が川庄がアルバイトしているコンビニをジャックし、武器と小学校に設置した爆弾を盾に警察に5つの要求を出す。
    ほぼコンビニ店内のみを舞台にしておきながら飽きさせずに終わるのは、五十嵐氏の描写力が高い証拠です。「十二人の怒れる男」を彷彿させると言ったら褒めすぎかな。
    老人たちの要求の裏に隠された想いは、まさに高齢化社会の縮図。今後はこういった問題が現実にもっと増えるかも。

    0
    2016年12月30日
  • For You

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    初めて前向きな恋愛小説を読みました。
    凄くきゅんきゅんしました。
    恐らく現実には殆んど無に近い内容であり、現実離れした感じはあるけど、ウォンが藤城だと思っていたらまさかの...という驚きが、それだけではなく沢山ありました。
    藤城が亡くなったのはとてもショック。
    ただ、冬子さんが「恋ならいつでもしている」という発言はとってもとっても素敵な言葉だと、読み進めていくうちに胸が奮えるくらい感動しました。
    夢のような恋愛小説。
    とてもほっこりしました。

    0
    2016年11月13日
  • パパママムスメの10日間

    購入済み

    家族に感謝の気持ちを思い出して

    家族3人の心が入れ替わるというコメディです。
    面白可笑しく描かれてますが、お互い立場を入れ替えたために見えてくるものがあり、当たり前だと思っている互いの仕事や家事や学生生活を経験することで、互いの立場を理解し、それぞれに感謝の気持ちを持つ、そういう大事な事を思い起こさせてくれます。
    ハートウォーミングな作品です。

    0
    2016年11月08日
  • 安政五年の大脱走

    Posted by ブクログ

    タイトルを見た時に
    頭によぎった映画「大脱走」のテーマ曲!
    懐かしさ感じ、小説はどんな内容化と、興味津々。
    五十嵐さんの時代小説とは珍しいとも思って手に取った。

    まあ簡単にいえば、内容紹介にあるように
    安政五年、井伊直弼に謀られ、
    南津和野藩士51人と、美しく才気溢れる姫・美雪が
    脱出不可能な絖神岳山頂に幽閉された、というものだった。

    そのねらいは、ひとつ。美雪姫だった。
    妻も側室もある井伊直弼が
    25歳そこそこの姫に一目ぼれをしたから・・・。
    姫に忠誠を誓う藩士たちは、
    秘かに軟禁状態の小屋の下に穴を掘り始め、
    姫を助けだすための地下道を作り始めたが、
    疲労困憊で作業は困難を極める。

    0
    2017年11月09日
  • リバース

    Posted by ブクログ

    あの『リカ』誕生の話なのに、ものすごく平和な出だしで逆にビビったw
    徐々に陽が陰るように隙間に入り込んでくる不穏な空気にゾワゾワ。全体像は謎めいたままなのに、水面下で静かに静かに進行していく狂気を肌でビンビン感じる。
    けれどリカ自身の言葉が極端に少ないので物足りなさが残って、この誕生秘話に納得できるようなできないような微妙な読後感。狂人の思考回路や胸に鬱積したどす黒いものは計り知れないな。
    それにしても、有坂手製のお茶にはよからぬものが入っていた気がして仕方ない。

    0
    2024年07月28日
  • パパとムスメの7日間

    購入済み

    父、あなたは偉大ではなかった?

    よくある心が入れ替わった系の小説ですが、これは親娘が入れ替わるというのが新しいです。
    そして娘に言われるがままの父、あなたは偉大ではなかったのですか?
    しかも娘が会社でも活躍するという。

    内容的には予定調和的なコメディで読みやすいです。
    今時の大手会社員の悲哀も皮肉を込めて描かれてます。
    シリアスだったり重い話だったり泣けたりはしないので、
    リラックスして読める感じです。

    0
    2016年10月10日
  • 最後の嘘 吉祥寺探偵物語 : 2

    Posted by ブクログ

    政治家の一人娘、亜美の捜索から始まる。
    亜美と健人とのやりとりが微笑ましかった。
    このシリーズは展開よりもキャラの掛け合いが面白い。

    0
    2016年08月05日
  • 消えた少女 吉祥寺探偵物語 : 1

    Posted by ブクログ

    吉祥寺のコンビニで働く川庄さんがオカマの京子さんの依頼でペットを探しを始めた。
    ある日、京子さんが依頼人をまた連れてきたり
    その柳沼純菜が言うには、去年から娘が誘拐されたらしい。

    0
    2016年07月14日
  • 誰でもよかった

    Posted by ブクログ

    スクランブル交差点に軽トラックで突っ込み、11人を無差別に殺傷した男は、人質をとり喫茶店に籠城する。
    その男と警察官の緊張感漂う交渉。
    人質は無事に救出出来るのかと、手に汗握る。
    犯人の心の闇、現代社会の在り方。
    様々なものが頭をよぎる。
    そして、結末…あんなことが待ち構えているとは…

    2016.6.17

    1
    2016年06月18日
  • 盗まれた視線 吉祥寺探偵物語 : 4

    Posted by ブクログ

    軽快なタッチでサクサク読み進められるけれど
    今回はちょっと物足りなかったかな。
    人間所詮は顔なのか。
    うーん。そうきたか。

    ダサオのドタバタぶりが笑えた。

    0
    2016年06月03日
  • セカンドステージ

    Posted by ブクログ

    専業主婦が老人とチームを組んで子育てママのサポートをする会社を興す話。
    老人には老人の今があり、過去もある。まだまだ人生が終わったわけじゃなく、普段は表に出さないものの、ここという時には活動的になるし、立ち上がることもある。当たり前の事実を敢えて綴った作品は自分の読書歴にはなく新鮮でした。
    最後は格好良さに痺れました。

    0
    2016年05月31日
  • セカンドステージ

    Posted by ブクログ

    39歳の主婦・杏子が、三年前に立ち上げたとあるビジネスを通じて自らの家族の形を問う物語。
    そのビジネスとは、育児や家事に疲れたママたちに向けてのマッサージのサービス。そしてこの物語のポイントは、杏子よりもずっとずっと人生の先輩である60歳以上の時間のある老人たち7人組がスタッフ、ということ。
    老人たちはそれぞれ過去を背負いながら、客であるママに対して、過ちを犯さぬよう「おせっかい」を繰り広げていく。個性的で強烈な老人たちに社長である杏子は振り回されていくのだが、その仕事を通じて、自分の旦那や小学生の子供達とも向き合い、次なるステージ(セカンドステージ)を歩みだしていく。

    結婚をしたり、子供を

    0
    2016年05月29日
  • 南青山骨董通り探偵社

    Posted by ブクログ

    警察から認められているわけではない一介の私立探偵が事件に迫っていくのは面白いなぁと思いました。
    先の読めなさもありましたし会話のテンポも良いように感じました。

    わからない部分は探偵だからということとこれから警察が解明していく部分なのだろう、と理解しました。

    ただ主人公の口の悪さがすごい印象に残りました。
    他の読者にとってそうじゃないのかな?
    業績は中か中の上くらいの印象(上だからいいということではいけれど)なのに好意抱いているかいないかで態度が違いすぎる。
    「キャバ嬢崩れ」とかひどいなーと思ったけれどこれから変わっていくのかな?

    0
    2016年05月25日
  • 相棒

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    幕末の2大ヒーロー、土方歳三と坂本龍馬が事件解決のためにコンビを組むという驚きの設定。土方も龍馬も好きな私にとって堪らない設定です。 目指す道の方向性は違えど、己の理想を目指し信じる道を突き進んでいるという点では似た者同士の二人。 そんな二人の反発しあいながらも友情を育んでいくさまを見るのがとても楽しかったです。 幕末ファンにオススメの一冊。

    0
    2016年05月25日
  • 降りかかる追憶~南青山骨董通り探偵社III~

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    南青山骨董通り探偵社の3作目。3作の中で一番面白かったかな。中2病的な井上の言動が微笑ましく思える一方で、なぜ玲子さんが脊髄損傷というくだりが必要だったのだろうか。幸薄すぎる女性を描きたかったのだろうか。ミステリーとしては、真犯人は中盤である程度はわかるので、ミステリーというよりは井上くんのチェリーっぷりを楽しむ作品。

    0
    2016年04月13日
  • 最後の嘘 吉祥寺探偵物語 : 2

    Posted by ブクログ

    女に弱いくせに変な拘りとプライドがあり、酒が好きで軽口を叩く、まさにクラシックなハードボイルド探偵の王道スタイルを現代日本風にアレンジした作品へと進化してきた。
    今後も楽しめそうなシリーズです。

    0
    2016年03月16日
  • パパとムスメの7日間

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    心と体が入れ替わる話は他にもあるけど、男女っていうのは初めてかも。そういう意味でも結構面白く読めた。

    元に戻るのが急すぎて。。元に戻れてよかったんだけども。
    続編があるようなので読んでみようかな。

    0
    2016年02月11日
  • For You

    Posted by ブクログ

    展開は想像できてしまうし、タイミングも良すぎるし、無理があると言えばそうなのだろうけど、私はこういうお話が大好きだ。

    心がホカホカ温まる。
    冬子さんと藤城さんのその後をもっともっと読みたかったなぁ。。。

    0
    2016年01月10日
  • 年下の男の子

    Posted by ブクログ

    この本を読んだ時、自分自身の年齢が41歳で、
    会社に置ける主人公の立場とか、
    14歳も年下の男の子に対する気持ちだとか、
    すんなりと受け入れることができた。
    (いや勿論自分が14歳年下の子と付き合ったことが
     あるわけではないが)

    話もとても読み易く、何時の間にか主人公に感情移入してしまい、
    1日で一気読みしてしまった。

    最後のページを読み終わるとともに、
    全身に鳥肌が立ち、うっすら涙が滲んでいた。

    母心?何の鳥肌で何の涙だったのか。
    安堵の涙だったのか?
    兎に角、良かった。良かった。

    0
    2015年12月28日
  • 降りかかる追憶~南青山骨董通り探偵社III~

    Posted by ブクログ

    シリーズ第3弾。探偵社の社長の金城、玲子の過去が明らかになり、予想外の展開が待ち受ける。中編だけに少し物足りなさを感じるものの、ストーリーの面白さは相変わらず。

    女子大生の貴子につきまとうストーカー捜索と彼女の身辺警護を任された新米探偵の雅也だったが…

    0
    2015年12月13日