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井口美恵子44歳。ここまで大きな出来事もなく、至って平凡、至って健全な人生を歩んできた。だが、ひょんなことから同級生にバンドをやらないかと誘われる。あれよあれよという間にギターを持たされたわたし。演奏するのは、ディープ・パープルの名曲「スモーク・オン・ザ・ウォーター」!
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Posted by ブクログ
実はこの作品、読む前は大して期待してませんでした。たまには五十嵐作品でも…と思い適当に手に取ったのがコレ! 随分前にこの作品の劇場版を観た事が有って、イマイチと言う印象しかありませんでした。 序盤は音楽的な事が殆ど無く、このままダラダラと読み進める破目になるのかと思っていましたが、随所にジワジワと来...続きを読むる笑いが有って引き込まれて行きました。 結局読み始めて1日半で読み切ってしまいました。 もうラストは泣けるわ鼻水が止まらないわ大変でした。(マック店内で…)流石五十嵐作品って感じでした。 もう一回劇場版見ようかなぁ~…
「何度だってやり直せばいいんだよ!バーカ!」 そうだそうだ! もちろん最初からというわけにはいかない。これまでのことをなかったことには出来ない。 でも、今ここからまたやりたいことを始めればいい。そう出来るんだよってこの小説は言ってくれている。 無理だって決めつけて、見るだけだったバンドを始めた主人...続きを読む公達。 練習をしながらパートに通って、家事もやって…って本当に大変だけど、楽しいって気持ちが伝わってきて私も何か始めたくなった。 途中まではまさかこの小説で泣くなんて思わなかった。 でも泣いた。いいなぁ…と、良かったなぁと心から思えた。 とっても素敵なラストだったけど、終わってしまったことが寂しい。 まだこの4人のバンドを見ていたいと本気で思う。
子供がアクシデントで高校入試浪人をとなってしまった井口家。妻の美恵子は、息の詰まりそうな人生を打開すべく、コンビニでアルバイトを始めた。そんな中、アルバイトのきっかけにもなった腐れ縁のかおりと、問題を起こした客の雪子とバンドを始めるが…。 思っていたよりもなかなかバンドが始まらず、物静かでこれとい...続きを読むった特徴のない美恵子の閉塞した生活が描かれるため、芥川賞系の話かな?という雰囲気が漂う。そこをぶち壊しに来るかおりがストーリーを作っていくのだが、こちらもまた、1995年という設定のせいか、振り切りすぎていて、芥川賞系を思い起こさせる。 本の約半分ほどで、ようやく話が出てくるバンド活動。始まった途端にそれまでとは打って変わって、ストーリーがグイグイと進み始めるのが印象的である。 曲は当然"Smoke on the water"。1曲のみ。「ジャッジャッジャー」というストレートだが苦労の見える表現ではあるが、脳内にはあの有名なリフが流れる。 美恵子以外が強烈なキャラクター、新社長と石川くんという、くすぐりを担当する脇役など、全体にバランスの良いストーリーで単純に最後まで楽しめる作品である。 ただね、買ったやつは表紙がショーモナイ映画販促用の全面帯で、どれがどの登場人物なのかわかるようなわからないような雰囲気であるが、こういうのはつまんないからやめてほしい。★一個減らす。 また、1995年の世俗を、阪神大震災と地下鉄サリン事件(だから1995にしたんだろうけど)を軸に集められてはいるが、たとえばOasis, Blurとか、有森裕子とかさ、もうちょっと色々有ったよね。せっかくの同時代性の部分なので、もうちょっとしらべてほしかった。なお、1995年の理由にはどうも解説を読むと「1985年の」, 「2005年の」というシリーズがあるようで、そちらも読んではみたい。 あー、Deep Purple "Deepest Purple"とRainbow "Long Live Rock'n roll"のアルバムどこに埋まってたかな。CDの山のどこかにあるはずだが。
好き。 おじさんになっても、 おばさんになっても、 青春して良いですよね。 ひたむきに打ち込めるものが、 あるのはとても幸せな事です。
アラフォー女子の青春を描いた三部作のラストを飾るに相応しい作品。キャラ設定、小気味いい遣り取り、1995年という時代を切り取った妙...。幸輔(主人公の夫)が真人(その子)に吐いたセリフにスッキリ! しばらくあの名曲の脳内再生が続きそう...。
泣ける。泣けた。 ずーっと笑えていたのに、ラストは泣けた。 涙が止まりません。 ネタバレになっちゃうのであまり書けないが、クライマックスで主人公が語る言葉が、滲みます。滲みまくります。 いやー泣けるー。
とても良かった。ともすると桐野夏生が書きそうな主婦の話なんだけど、とてもいい感じで友情と青春が描けてたと思う。まあもしかすると俺も41歳で44歳の主人公の主婦をそれなりに女の子として見てられるからかもしれないけどね。
おばさん達の青春小説! 子供が高校受験を失敗して中学浪人!? 主婦の恵美子は毎日家にいる浪人生の息子の真人に気を使い、それに疲れる・・・ そんな時ひょんな事から近くのコンビニで働くことに! 友達のかおりとお客さん?の雪美とバンドやろうぜの軽い気持ちでメンバー募集をしたら元プロの新子が加わり四人でバ...続きを読むンド結成! 自分なんかがと二言目には出てしまう優等生主婦恵美子とその仲間達と家族を巻き込んだ青春活劇! 2005年のロケットボーイズにプロットは似ているかもしれない、お決まりのパターンかもしれないが、だからこそ面白いのではないかとあえて言いたい! そして、同作者の『1985年の奇跡』も読んで見たいと思った。 因みに1995年は阪神大震災と地下鉄サリン事件の悲しい出来事があった暗い年。自分も真人と同じく高校受験をしていた事と、小室ファミリーの音楽を聴いていたなぁと思い出す。 アイルトンセナが死んだのも1995年かな? 1995年を通過して来た人ならば共感して読める部分があると思います!
青春三部作の3作目です。 私は青春三部作は単純に年代順だと思ってたので、これが2作目だと思って読み始めちゃいました。 そしたら2005年のロケットボーイズの方が2作目なんですね。 まぁどの順番で読んでも全然問題ないんでしょうけど。 内容は面白かったです。 私的には1985年の奇跡よりも好きです。 ...続きを読む95年は私はまだ3歳で、その時代のことはほとんど知らないけど、そんなことは関係なしに青春だなぁと思いました。(44歳は青春といっていいのかわからないけど) でも何かに打ち込んで必死に頑張るのに年は関係ないんじゃないかと思わせてくれる話だと思いました。 恥ずかしながら、ディープ・パープルもスモーク・オン・ザ・ウォーターも知りませんでした。 でも検索して聴いてみたら、よく聴いたことがある曲でした! この曲スモーク・オン・ザ・ウォーターっていうんですね。 ちょっと気になったのは、五十嵐さんはネガティブ要素をしつこいほどに繰り返しすぎじゃないかということです。 年下の男の子を読んだ時も、1985年の奇跡を読んだ時も同じことを思ったんですが、今作も「オバサンがバンドなんて」という卑屈的なことが繰り返し言われていてそんなに何回も言わなくてもと思ってしまいました(笑)
読みやすい 最後はすっきり。失敗からどう立ち直るか?が大事っていうのは、40過ぎて言える言葉ですね。きっと。 オバサンオバサン…と自嘲してるのと、世間体気にし過ぎてるのが違和感あるけど、それは世代のせい??
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1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター
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五十嵐貴久
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