五十嵐貴久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
警察小説の重鎮、中堅どころ4人の作家による文庫オリジナル短編集。
偶に読みたくなる刑事もの。
事件が発生して捜査本部が立ち上がる。
本部による捜査では働き方改革なんてもってのほかのブラックな労働環境。そこにカタルシスを感じてしまうのは昭和生れの名残りか。
本部と所轄、ベテランと若手、幹部と下っ端。
組織、チームならではの人間模様には確執、軋轢が蠢く。
地道な捜査から浮かび上がる細々とした点と点。それを繋ぐ線はベテラン刑事の長年の経験とある種のカン。ベテランは新人若手を育てる。
ま、警察小説の醍醐味は語り尽くせない。
なので見応え十分な長編も捨てがたいが、キレの良い短辺もナカナカ。本書もそんな感 -
Posted by ブクログ
ネタバレ杉並で小学生男子、和光で中学生女子、名古屋で赤ちゃん、と別の場所で別の殺人事件が起こる。
それぞれを捜査する様子が描かれている。
杉並と名古屋はある程度の土地勘があるため、読んでいて楽しい。
名古屋の赤ちゃんの母親の言葉がつらい。
こどもなんかほしくなかった、分不相応な注文住宅も、なんでも普通、普通を当たり前に選ぶ夫もイライラの原因だと。
杉並事件、本庁捜査一課鶴田理奈は星野と組む。先走るタイプの理奈はゆっくりさんの星野にいらいらしつつも、多分うまいなと思っている様子。
和光事件、県警捜査一課神崎俊郎、中江由紀が組む。
由紀を憎からず思っている俊郎と、この先の展開が気になる。
名古屋事件、 -
Posted by ブクログ
五十嵐貴久さんの〇〇〇〇年の□□□□シリーズ!
今回の舞台は江戸時代!?
天保の改革の煽りを喰らい江戸から追放された市川團十郎!
自分を追放に追いやった、南町奉行所の鳥居耀蔵を差し違える覚悟で襲撃しようとしていたところ浪人の鶴松に気絶させられてしまう!!!???
気がつくと團十郎は貧乏長屋に寝かせられていた!?
團十郎は自分を気絶した男から鳥居耀蔵への復讐計画を打ち明けられる!
江戸時代にもあったとされる『宝くじ』を巡って南町奉行所VS鳥居耀蔵により失脚させられた者達のマネーバトルが今始まる!!!
読み終わった後にWikipediaにて『鳥居耀蔵』を検索してしまいました!