あらすじ
混雑のピークに同時多発火災が発生、大爆発の危機が迫る。
史上最悪の事態に女消防士・神谷夏美が戦いに挑む!
聖夜の新宿駅地下街を焼き尽くす!放火犯の“計画”とは?
傑作パニック小説第3弾!
銀座第一消防署の消防士神谷夏美に非常招集がかかった。午後六時半、クリスマスセールで賑わう新宿駅地下街が同時多発的に放火されたのだ。
迷路のような地下街はたちまち火の海と化し、地上への出口も炎上、数万人が閉じ込められる。さらに、臨場直前、水との化学反応で爆発する物質の存在が判明する!
このままでは新宿駅が壊滅の危機に。万策尽きた夏美たちは……。
感情タグBEST3
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神谷夏美シリーズ第3弾。前作2作が映画のタワーリング・インフェルノ、ポセイドン・アドベンチャーのオマージュ小説で、人為的ミスによる火災で、今回の作品は新宿地下街の火災。連鎖的に起こる火災。マグネシウム火災を知っており、テロを起こしたエンジェルの正体は……、と前作2作と違いサスペンス小説風にもなっている今作。マグネシウム火災という水で消してはいけない火災を知った
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消防士・神谷夏美シリーズの第3弾!今回は新宿地下街が同時多発的に放火され新宿駅のみならず新宿の街が壊滅の危機に……消防士の絆・プライドに感涙…今までで1番泣いた小説でした!
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こんなにも非情な設定があっただろうか。新宿地下街のトイレや防災センターなどいたるところに仕掛けられたガソリン、消火栓や排煙装置の扉には接着剤などなど。火災パニックでありミステリーであり、絶望的で圧倒的で読み止めることができない。最高傑作。
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号泣しました。
神谷を一人前の消防士に育てた村田と柳の壮絶な死。
二人の最期を聞いた神谷はまた消防士を辞めるといって終わったが、きっと消防士を続けるだろう。
今回の火災の動機がとても恐ろしかった。
いつか本当にこの物語のような事件が起こるような気がする。
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相変わらずドキドキハラハラする本でした。そしていい人こそ早く亡くなる…。でも、まだまだこの作品は続くという事でこの消防士達の世界感に浸れるのは嬉しい。
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消防士・神谷夏美シリーズ第3弾。
今回の舞台は新宿駅地下街。
過去2作と異なり実際に見慣れた場所、行ったことがある場所がたくさん出てくるので架空の場所もあるとはいえ臨場感がすごい。
そして犯人に迫るミステリ的な要素もあって、これまで以上に楽しめた!
これまでは夏美の孤軍奮闘になる場面が多かったけど、今回は消防士たちの絆や使命感に触れることも多く、胸アツ展開が最高だった。
でも、夏美にとってあまりにもしんどい終わり方すぎた。
村田さんと柳さんがどちらも残されることなく一緒に過ごせるのはよかったのかもしれないけど。
3部作で終わりと見せかけてまだ続くみたいなので、楽しみです。
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夏美シリーズ3が楽しみに待った そして充分以上に伝わった。要所要所のマグネシウム爆破や地下街の火災の怖さが織り込まれ、まさか村田が死ぬとは、婚約者の柳が死ぬとは。犯人の佐竹夫人は許されない罪人だが心から憎めなかった。そこまで追い込んだ都知事に総務省に東京消防庁の罪は深いですが。ラストにむかって夏美の回と柳の回というわかりやすスリルが上がる展開になった 溝川とバディになった瞬間は忘れない溝川の本心が出て命をかけてやり切るのに感動する 夏美がもうダメだと諦めた時の荒木登場は痺れたよ。自分がダメになっても続く消防士がいるという=改めて感謝しかないので
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クライマックスで夏美の取った行動は、彼女らしくなかった気がして、ちょっと複雑な気持ちになる。
結果オーライやったけど、自分だけではなく部下の命も危険に晒してるし、絆とか仲間意識で片付けられても「何だかなぁ」という気になる。
エンディングと後書きで、「これで終わりなんや…」と釈然としない気持ちだったのが、文庫版後書きで続きが読めるとわかったのが救いかな。
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この作者の作品は、設定が甘いことが多く、途中で“ありえんな”と思う事が少なくない。ぶっちゃけ、この作品でも、“これってどうなの?”という設定がちりばめられているが、扱っていつ題材が題材で、次々に起こる危機的状況もあり、途中で放棄というよりも、先に読み進む力の方が強かったです。まぁね、こんなことが起きたら、マジで怖いよね。
本作は、このシリーズの3作目の様なので、1作目、2作目も読んでみようと思いました。この作品中でも、前の作品で描いたであろうシーンがあったしね。
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悲しい終わり方だった。スタートの結婚報告からまさか2人とも亡くなってしまうなんてあまりにも。
村田さん、柳さんそれぞれの台詞が忘れられない。
溝川さんも途中からすごい良くなって、消防士以外にも顔も名前も知らない誰かのために働いてるってプライドをぶち撒けるのはあの場にあってはとてもよかった。
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銀座第一消防署の消防士神谷夏美に非常招集がかかった。午後六時半、クリスマスセールで賑わう新宿駅地下街が同時多発的に放火されたのだ。迷路のような地下街はたちまち火の海と化し、地上への出口も炎上、数万人が閉じ込められる。さらに、臨場直前、水との化学反応で爆発する物質の存在が判明する!このままでは新宿駅が壊滅の危機に。万策尽きた夏美たちは……。
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女性消防士・神谷夏美シリーズは、前2作が70年代のパニック映画へのオマージュなのに対し、この第3弾は新宿の喫茶店で打ち合わせの際、担当編集者の一言から生まれた作品とか。
「『大きな嘘』をつくためには『細部をリアル』にしなければならない」との著者のこだわりが遺憾なく発揮され、新宿地下街がリアルに描かれている。
現代ものではネット関連が必須であり、本書でも犯行のきっかけはグループLINE。
複数犯による犯行で、地下街のあちこちで出火し、地元消防署のみでは手が足りず、夏美が所属するギンイチも出動に。
地下街ゆえの凄まじい火災状況に、前作まで活躍していた消防士たちが次々と犠牲になる事態に。
シリーズものゆえに、主人公は最後まで生き延びるだろうとは思うが、火災現場の迫力満点の描写に息もつかせず頁を繰るのみ。
犯人たちの犯行動機は、純粋な不満、社会への憎悪とあり、現代社会を象徴する犯罪といえる。
最初はエリート丸出しで反発しながらも、最後まで夏美とともに必死の行動をする滑川のキャラがいい。
火災現場の最前線に立つ消防士たちの矜持が遺憾なく発揮されたこのシリーズ、次作もあるとかで楽しみに待ちたい。
Posted by ブクログ
五十嵐貴久『命の砦』祥伝社文庫。
女性消防士・神谷夏美シリーズ第3弾。
余りにも救いの無い結末には愕然とした。なかなか消火活動や救命のシーンが描かれず、消防署組織のゴタゴタばかりが続き、読んでいて気持ちが焦れる。挙げ句、マグネシウム火災の怖さばかりがクローズアップされるのだ。
しかし、こういう無差別テロは何時起きてもおかしくない時代だということも心に留めておきたい。
クリスマスイブの夕方、多くの人びとで賑わう新宿駅地下街が何者かによる同時多発的に放火される。迷路のような地下街はたちまち火の海となり、数万人が閉じ込められる。
銀座第一消防署の消防士・神谷夏美は、同僚や知人との楽しい夜を過ごそうとしていた中、非常招集で呼び戻される。新宿駅地下街に突入する夏美ら銀座第一消防署の消防士たちに新たな問題が立ちはだかる。
地下街には販売用に大量のマグネシウム筺体のパソコンやゲーム機が置かれており、高温に曝されたマグネシウムと水との化学反応で大爆発が起きる可能性があったのだ。
万策尽きた夏美の決断は……
本体価格920円
★★★★
Posted by ブクログ
久しぶりに熱い物語に触れて、良い影響を受けた気がします。
最近の火災原因として多いリチウムイオンバッテリーからの出火(爆発火災)を危険視する視点も、イマ風で面白いのではないかと思いました。
主要な登場人物がなくなってしまい「あぁーやめてぇー(泣)」と思う場面がありました。消防職員は人を助ける側なので自分がなくなってしまってはいけません(殉職された先達にはもちろん敬意を感じてはいますが)。感想や本のレビューを拝見していると、シリーズのようなので他のものも読んでみたいと思います。