池田清彦のレビュー一覧
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タイトルが象徴するように、未知なモノに対しては、どうしても「敵か味方か」を分けたくなる。その後、敵でも味方でも自分と比較して能力を識別する。それは、社会性生物が個の生命を守るための本能みたいなものだろう。ChatGPTに関してもこれ。だからよくある議論は、ChatGPTが仕事を奪う(悪玉説)、でも新規性は無いしハルシネーションもある(悪の弱点)、故に最終判断や更に創造的な活動は人間が担う(正義は勝つ)みたいなパターン化したもの。そういう話でも良いのだが。
何冊か読んできて、そこに書かれている内容では無いが、私の思考は次の通り。今のAIの弱点は、ある段階の哲学や価値観によるものである事と、個人 -
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人新世と言われる程、人間が生態系に影響し、乱獲や生息地の破壊により絶滅した種も少なくない。しかし、それは弱者を滅ぼした訳ではなく、まして強者だから生き残っているという事とも違う。進化論は適者生存というが、ほとんど偶然生き残ったに過ぎない。
キリンの首は長いから、背丈の高い草木を食べるには有利だ。しかし、キリンの子供は背丈が低いから、それを食べられない。激しい競争下でも子供が低い草木を食べられるなら、首が長くなる必要がない。低い草木が食べられないなら、大人になれない。つまり、首が長い、という事は草木の背丈に合わせたというシンプルな合目的的進化とも言い切れない。複雑な理由、あるいは理由なき偶然性 -
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「家畜化」が否定的なニュアンスで語られるが、「野生化」を考えてみると、それはトマスホッブズの「万人の万人に対する闘争」状態であり、法に従い、教育を受け、労働を提供し、食を得て繁殖をする、という理性的なサイクルの状態が「家畜化」であると言える。18世紀末、人間は他のどんな動物よりもはるかに家畜化された種であるとドイツの人類学者であるヨハン・フリードリヒ・ブルーメンバッハが提唱したが、それはつまり、人間が最も「理性的」である事を示す。
それでは、「家畜化」の否定的な面とは何なのだろうか。著者は「現行の教育制度が強固に残っている限りは、日本人の自己家畜化の促進は避けられそうもない」と述べる。現行の -
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ネタバレ先日の養老孟司先生との対談に続き、大好きな池田先生の本。新書で字も大きいから2時間かからないで読めそうな短い本だった。タイトルからして強烈だけど中身もバカ、バカと、バカの連発。しかし、本当にバカの災厄が多いなあと思う。こないだもカスタマーハラスメントの特集やってたし。煽り運転とか。羊のような日本人を作るための教育をしてきた 、政治が、というのになるほどと思う。とにかく多様性を認めることが大事なのだ。こないだ父が大卒なのに車の免許も持たず 自転車で正社員にもなっていないという人をバカにする発言をしていたけど、古い人間だなぁと思う。自分の子も今やそのような暮らしをしていることをどう思っているのか。
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ネタバレ国が行うアレコレにモヤモヤする貴方、本書を読めばワザと国民を平等バカ思想に染める意図が分かります・・・思考能力を低下させ情緒で政策を誘導できるからです、政府の陰謀じゃーーーーーーー
新型コロナワクチン接種の大混乱緊急事態宣言下での東京オリンピック強行拡大し続ける経済格差、公平じゃない消費税、勘違いした多様性――偽りの「公平」から目を背けるな!『ホンマでっか!? TV』でおなじみの生物学者・池田清彦が説く、不平等な現実に向き合う知恵と教養、新型コロナウイルスのワクチン接種をめぐり大混乱が起きた。同じ高齢者でも具体的に誰から打つのかに頭を無駄に悩ませ、接種態勢を整えるのに時間を要する自治体が続出 -
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落合陽一氏をはじめ、他の著名で学識の高い人たちがChatGPTについて論じている一冊だが、落合陽一氏が圧倒的に先を行っていて他を周回遅れに引き離しているというか、他の御仁達と次元が違い過ぎて面喰った。
落合氏の研究・活用実績の充実度、現在進行形のアプローチの深度、そして大局的見地からの抽象度の高さが群を抜いていてインパクトが非常に強いだけに、2章以降が補足や前置きのような形になってしまっている。ただ僕は率直にそれぞれの意見に興味深い点や参考になる点があったので、総合的に見ても面白い本だった。
微分可能オントロジーとしてのポテンシャルを活用したり、共感覚が如くマルチモーダリティを活用したアウ -
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この本を一言で言うと生権力のこわさを感じた。
生権力は一言で言うと人間の健康です。
この健康であるために、医師は人々の不安を作り、その感情を医療によって救われると説き、それを繰り返すことで、患者は信者に移り変わっていく。
医療は誤謬性を認めないので宗教と紙一重になりやすい。
それを医師は分かっていない。
医療が、現実的に存在することを示すために、そしてカルト的宗教に陥らないために、わかってることも、わかってないことも、同時に語らなければならないことである。
ある医師が語っていたが、わかっていることは多弁に語るが、わからないことは語りたがらない。
医師は人間であり、人間は不完全であること。これが -
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土岩さんが貸してくれたやつ
4時間くらいで読める
落合陽一はマジで何言ってるのか分からなかった。
山口周は毎度面白い
職業って、271種類くらいなんだな。
ここ50年で亡くなった職業はエレベーターガールだけ。
無意味な命題について「正しいか正しくないか」議論するのは時間の無駄
月野探査船に人間を載せるべきではないに対し、
「人間は非線形処理のできる最も安価なジェネラティブ・コンピューターシステムであり、その重量は70kg程度と非常に軽い」と返した
ジェネラティブ=生成力のある
つまり、「情報処理システムとして非常に軽くてしかも安い」
今の優秀な人って→ようは「正解を出すのが得意な人」 -
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(audibleで聴く)
専門家が言ってることはすべて正しい?
テレビで出てる人だから大丈夫?
果たして本当にそうなんだろうか?
自分はコロナ禍から専門家と言われる方々やメディアに出ている人にすごく疑問を感じるようになってました。
その理由がわかるのがこの本です。
内容はなぜ専門家が間違った道に進んでしまうのかがよく書かれている本です。
本当に専門家や評論家と呼ばれて方々がいかに都合よく利用されてるのかがよくわかります。
自分たちの都合のよい意見を通して、都合悪い意見や見たくない現実を無視する。
しかも景気を良くしたい!イノベーション起こしたい。
これで果たして世の中よくなるのか疑問?
政府や