池田清彦のレビュー一覧

  • 正直者ばかりバカを見る
    風刺のきいた池田節が炸裂した感じだ.どの話も落ちがあって楽しめた.腸内細菌,狂犬病,昆虫食の話は専門分野だと思うが,分かりやすく解説してある.エネルギーの話も理路整然としており楽しめた.
  • 進化論の最前線(インターナショナル新書)
     進化論をめぐるダーウィン、ファーブル、メンデルの関係性や進化論がどう信じられるようになったのか、進化論懐疑主義者の言い分(交雑により一気に新種が生まれる事例は、生物が徐々に進化するネオダーウィニズムでは説明がつかないことなど)が書かれている。またips,stap細胞についても書かれている。 
     実...続きを読む
  • 「進化論」を書き換える
    文系には少し難しいかもしれない。とはいえ、読み通せば今、学問の世界ではどういう認識でいるのかがある程度わかると思う。割りと面白かった。
  • 科学とオカルト 際限なき「コントロール願望」のゆくえ
    副題が「際限なき『コントロール願望』のゆくえ」
    19世紀錬金術などの秘術でしかなかったオカルトは
    『際限可能性』と『客観性』という二つの公共性を獲得し
    『科学』になった。そして今、科学は極端に難解化して普通の人には
    理解不可能となる一方、現代オカルトは「かけがいのない私」探しの
    魅力的なアイテムとな...続きを読む
  • アホの極み 3・11後、どうする日本!?
    タイトルはふざけているようだけど、中身は真面目。
    本気で脱原発を訴えて、復興を利権の温床にするなと憤る。

    古本市で買った本なのでちょっと古い(野田政権、橋下府政の頃描かれた本)けど、言っていることは多分ぶれていないはず。
    常識を疑い、勢いに流されず、事実を知って、自分で考える。

    “いつの時代でも...続きを読む
  • ナマケモノに意義がある
    生物学に絡めて働きすぎを戒めるエッセイ。
    自己啓発や自己愛や承認欲求などについても切り込む

    裏のキャッチコピーが気に入ればいいと思う

    太古の人類は1日3時間しか働かなかった
    働くことが嫌いな人は社会の潤滑油になっている
    死と引き替えに生の楽しみはある
    「努力は報われる」という信仰は捨てよ
    あなた...続きを読む
  • 世間のカラクリ
    前半はさすがの博覧強記に基づく主張たちで、読みながら納得して、”あ、これやっとかんと”みたいな場面もしばしば。ただ、後半の近藤擁護論に基づく展開みたいになって以降、ちょっと”う~ん”って思えてしまいました。なんで、トータルで星4つ(前半5、後半3)。ガンもどきは確かに存在するんですけどね。
  • 真面目に生きると損をする
    人生には生きる目的がある、人を愛さなければならない、は脳の妄想!!好きなことをして、旨い酒を飲んで、適当なところで死ぬ!!働き者の方が偉いというのは、人類史上つい最近生まれた思想である!!自分のことも理解できていると限らないのに他人のことなど理解出来る訳がない!!自分にはつきまとわないで、勝手にやっ...続きを読む
  • この世はウソでできている
    地球温暖化、がん検診、原発問題、高血圧はメタボ健診などなど、議論になるようなトピックには共通性がある。どれも、過剰な法規制のもと、莫大な利権が発生するということ。国家、官僚、企業は怪しい「科学」を世界の常識にすり替えて利益を得ることに長けている。難しいのは学者もしばしばその一端をになっているので、一...続きを読む
  • 世につまらない本はない
     養老孟司、池田清彦、吉岡忍が、読書について、テーマ毎に語った内容を記した本。
     養老孟司の本の読み方は、作者の意図や想いを行間から読み取りながら読む。なぜ、この部分が書いていないのかとか、逆に無いものからその意図を読み取る。非常に難しいが。
     読み聞かせについて。子供に本を読み聞かせる効果は、読ん...続きを読む
  • 世につまらない本はない
    本に対してこれだけ熱く語れるということは、やはり読書の量が半端なく多いと言うことだと思う。
    なんの本でも受け取りかたで糧になると思う
  • マツ☆キヨ
    東日本大震災の後に行われた対談。
    震災に関する話題を改めて振り返る。
    ネット社会で情報は氾濫するようになったが、情報はどんどん移り変わる。
    人生は短い。情報に溺れている場合ではない。
  • 寿命はどこまで延ばせるか?
    『ホンマでっか!?TV』で有名な池田清彦氏による、生物学の観点から見た寿命の話。

    最後の全人類の寿命が伸びたときのSFチックな話はさておき、それ以外の寿命の話は勉強になった。
  • マツ☆キヨ
    世の中に対してのモヤっとした気持ちを綺麗に代弁してくれる良書だと思います。マツコさんの本、他にも読んでみたい!
  • 脳死臓器移植は正しいか
    脳死・臓器移植反対の立場を旗幟鮮明に掲げた本です。

    立花隆の脳死に関する本をいくつか読んで、脳をアイデンティティの座とみなす立場から、その機能が完全に解明されていないうちは器質死をもって脳死と判断するべきだという主張に共感を覚えていたのですが、本書ではその立花の説に対する批判がなされています。著者...続きを読む
  • ナマケモノに意義がある
    人生の箴言を色々な角度から分かりやすく面白く伝えてくれる良書です。
    生物学的な話はあまりないのですが、その研究から見えてきたものを人生にフィードバックして人生観を伝えているのですが、『いい加減』=『良い加減』だらしないわけではないけれど真面目でもない、程良い脱力が安心できます。
    僕自身が元々は貴重品...続きを読む
  • 生きているとはどういうことか
    生物学的な詳細な説明はやや難しいが、第3章「生物がいつ誕生したのか」は面白く読めた.29億年前にマグネティック・バリアーができて、生物が放射線の影響を受けなくなった というのは納得できるものだ.特に良かったのは第8章の近藤誠への論評だ.抗癌剤の問題は複雑だが、近藤論に同意する.でも、生物を定義する場...続きを読む
  • 脳死臓器移植は正しいか
    筆者らしい断定的口調で説かれるから、合わないと思う人には合わないかもしれない。でも自分的には概ね賛同できるような内容でした。医療の特殊性を考えると、民主主義の原理はなかなか相容れない部分がどうしても出てくると思うけど、この分野は確かに、その最たるものかもしれない。善行ではなく愚行と断じているのも、な...続きを読む
  • 構造主義進化論入門
    ネオダーウィニズムの反例を挙げながら限界を明らかにしていく過程はとても勉強になる。色々な雑学に話が飛ぶのが反証の筋を追う上で戸惑うが。
    後半の構造主義的進化論の導入は難しい。進化の内容を最も強く規定するものは生体のシステムである、という点が最大の主張か。
  • ナマケモノに意義がある
    チェック項目5箇所。ナマケモノは毎日20時間も寝ているが、現代人は7,8時間しか寝ていない、中には4時間ぐらいしか寝ないで働いている人もいる、そんなにあくせくしないで、少しはナマケモノを見習ったほうがいいんじゃないだろうか、というのが本書の主旨である。人類が働くようになったのは7000年前頃に農耕を...続きを読む