池田清彦のレビュー一覧
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色んな話題に話が飛ぶように見えて、どの難しい話題でも一つ一つの言葉にしっかりした芯があるなぁと感じました。今までに培ってきた知識や経験、色々な人との付き合いがこのお二人を作り上げてこられたのだと。
どんな難しい話題にもお互いについていけなくなることは全く無く、スゴい!のひと言でした。
お二人の読書にも驚かされました。
この本で感じたことは、
①自分を中心にした一方だけの意見ではいけないということ。
②日本人は同調しやすい国民性があるので流されてしまわないように。(鵜呑みにしない)
③多方向からの見方、聞く力を育てて、自分の軸を育てていくこと。(そして物事に柔軟に)
ということです。 -
Posted by ブクログ
津久井やまゆり園事件とナチスT4作戦。思い上がった為政者気取りが、生殺与奪を握る。人間は誰しも平等な命とは言わないが、反知性的な正義感で弱者を殺害するとは何事か。社会にとって有益か有害か、そんな価値観でトリアージした所で、その裁判官も制度設計も万能ではない。虚しい沈澱物同士による些少な淘汰スパイラル。澱みが浮き、水は濁る。
優生学の逆転現象として頑健な兵士が死に、兵役を果たせない弱者が残る戦争という行為に反対した学者。何だかヤンキー子沢山、大卒共働き子なし、という現代にも通ずる逆淘汰問題だ。いや、しかしこれは価値観の違いで、人真似し、テストの点数を競うような無気力な集団より、ヤンキーの方が生 -
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トレンディなキーワードを切り口に有識者が語る。親ガチャ、無敵の人、ルッキズム、キャンセルカルチャー、反出生主義など。読めばバランスの取れた意見が多く、一つ一つはあっさりとした内容だが、考えさせられる。
室井佑月が、性的搾取という言葉に対し、同性間でも意見が分かれる事を書いている。グラビアやホステスみたいな職業の是非を問うもので、女性にも賛成派と反対派がいるという事だ。こうした設問に対し、いちいち決着をつける必要はない。世の中に、両方の意見があって良いのだ。にも関わらず、正義バカと池田清彦が言うような、ポリコレの名を借りた、匿名のルサンチマンが奇妙な正義感と責任感で世直しを演じ、どちらに絞ろう -
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碩学の大巨匠のお二人が
あっちやこっちへと
放談しながら
きちんと 的を得たところに
着地するのは 流石です
最後の方で
養老さんが
ー若い時は「自分が」というものが大きかった。でも、 年を取ってくると、だんだん「自分」が小さくなって、相対的に「周り」が大きくなってくる。
それにこたえて、
池田さんが
ー「世のため、人のため」にならない年寄りが多いけどな。年を取っても、いつまでも自分、じぶんというやつが。
と返しておられる部分がありますが
いゃあ ほんとに おしゃる通り
と 思うことが多いので…
いやはや
かなり 爽快な読後感であります -
Posted by ブクログ
「SDGsは大嘘である」という池田氏の指摘(SDGsは、EUやイギリスが経済的な発展を続けるための方便、という主張)については、根拠が示されたものばかりではないので、無批判に受け入れるのは危険が気がしますが、このような指摘は大切だと思います。
前半は、SDGsによって起こるであろう将来の見通しについて「私(著者)はこう思う」のオンパレードで、「ホンマでっか!?」な部分が多いのですが、後半の「第3章 マスコミの大罪」「第4章 ニッポンの里山の秘密」については、事実(過去の事象)を踏まえた記述が多いと思われ、納得のできる記述や自分の知識と齟齬がない記述が大部分なので、信用できる印象を受けました。 -
購入済み
SDGsは日本人と相性最悪か
コロナもそうだが、マスコミや利益団体(起業)が一度確立したキャンペーンを崩すのは殊日本では相当難しい。リテラシーの低いテレビのワイドショーを観る層にとっては、美しい未来のビジョンこそが全てであり、その真偽や実現可能性を話したところできっと理解出来ない。つまりこの本もそういう層に読まれることはないと思う。
内容は概ね賛同出来るが、地球温暖化の部分(植物の発育に最高だから温暖化を進めるべきと書いているが熱中症リスクの視点がない)やスポーツ振興への批判(健康な人口が増えることによる社会保障費の削減効果が触れられていない)など、少々結論ありきな項目も否めないが、是非SDGsをプロモートする陣営に感想 -
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絶滅に関する研究成果や思いを綴ったエッセイ。
気になる議論をメモしておきます。
・生物の大量絶滅は過去6回、いずれも地球規模の天変地異が原因
・種にも老化はあるのか?
先細り種(長鼻属、奇蹄目)と、繁栄種(偶蹄目)の違い
・突然変異の起こり易さ起こりにくさ
著者は、新しい種が生成当初は有意味な変異が起こりやすいと推察
・人間が滅ぼした生物~リョコウオバト、バイソン、トキ、オオカミ
・減っている虫と増えている虫がいる
・絶滅危惧種からみる絶滅要因
コウモリ:生息範囲・条件の狭いこと
鳥類、爬虫類:島の固有種
両生類:湧水の減少
魚・虫:農薬
離島の生物:競合外来種の -
Posted by ブクログ
ネタバレ有効利用されている食べ物は7割。自給率よりこちらのほうが問題。
ゴミで東京湾が富栄養化。
窒素が増えれば収量が増える。ハーバーボッシュ法で窒素肥料をたくさん固定化できるようになった。
ダイオキシンは家庭用の焼却炉ではさほど量がでないがのちに明らかになったが、高級焼却炉の利権につながっている。
環境ホルモンはガセネタだとわかり、環境省はリストを取り下げた。利権にはつながらなかった。
1940~70年のころは地球寒冷化が心配されていた。利権につながらなかった。
CO2犯人説は利権につながっている。
エネルギーを増やさないためには人口を減らさなければならない。30年くらいは可能だが、300年は不可能 -