池上彰のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
著者は池上彰さん。昔、週刊こどもニュースのお父さんをしている時から、説明がわかりやすいなぁと思っていた。参考文献が豊富で、読んでいて彼の勉強熱心さをひしひしと感じる。彼の講義『アメリカ入門』を聞いているような感じで読めた。さすがに内容はとてもわかりやすい。 アメリカの歴史や政治体系、国内での論争(同性婚、 銃社会、裁判事情、黒人差別など)や国際経済における位置づけについてわかりやすく説明している。(ただ、アメリカの大統領選の仕組みは、彼の説明をしてもやっぱり複雑。ややこしくてちょっと眠くなったけど・・。)でも、中高で社会を教えることになったら参考書に使いたい。
アメリカにまつわる色々な出来事や人物を彼らの自伝や参考文献などから、彼らの言葉を引用して説明しているので、具体的な事実やその当時のその人物の思いがよく伝わって来る。そして、時々挿入されている写真が、とてもインパクトがある。特に、レーガン大統領暗殺未遂事件(1981年3月)の写真(p.142)は個人的にとても衝撃的だった。大学院の課題で、アメリカの銃社会についてプレゼンテーションをしたことがあるが、その時、銃規制の法律「フレディ法」を説明した。この法律を設立するために中心的に活動したジェームズ・ブレディ元ホワイトハウス報道補佐官が被弾しているまさにその瞬間をとらえた写真が掲載されている。こういう点は、特にメディアを扱っている方だなと感じる。
著者は、アメリカ建国の歴史に触れ、「「アメリカという国のDNA」に武装思想は刻まれている」(p.136)、「「武器を持つことは民主主義だ」と主張されると、それを覆すことが困難になる」(p.144)のがアメリカだと言っているが、これは本当に残念な気持ちがしてならない。本書に出て来るM.L.キングとマルコムXも最終的には暗殺されている。フレディ法も結局はブッシュ政権時代に消滅した。国外においても、民主主義の名の下、武力による相手国への侵攻、統治が正当化される。結局は武力に頼る国というイメージが抜けきらない。
このイメージは、正直言ってアメリカに住んでみて感じるアメリカの印象とは異なる。私の住んでいる町は、中西部の大学町で、出会う人もリベラルな人が多い。銃の危険性も感じない安全な町だし、周りの人の差別意識も薄い気がする。北部、南部、西部などエリアによっても事情は違うだろうし、差異は大きいだろうと思う。ただアメリカを全体的に見た時には、この本に書かれていることがアメリカ全体としての事実(現実)なんだろう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレシリーズ3作目ですがまたまたニュースで知ったかぶりをしていた
(知った気になっていた)事柄について歴史的な背景を含めて
おさらいをすることが出来たかなと思います。
惜しむらくは発刊から半年以上経ってから読んでしまったこと。
やはりこの手の本は出てすぐに買うべきですね。
当然今読んでも知識を得られるという点では間違いないのですが
やはりその時に知っておくべきことというのがあると思うんです。
そういうのを逃さないためにも常に新しい情報を追うという
姿勢は持っておきたいものです。
ちなみに現在もまだまだ緊迫した情勢が継続しているシリア問題に
ついても歴史的な背景から学ぶことが出来ますし
この前提を知っているか知らないかでニュースの受け取り方も
変わるかなと思います。