星野智幸のレビュー一覧

  • 毒身

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    家族なんてどう構成されようが自由で、いてもいなくてもいいのかもしれない。
    「孤独」「独り」について改めて考えさせられた。

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    2009年10月04日
  • だまされ屋さん

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    ネタバレ

    不自然さもあったけど、考えさせられた。家族に隠しごとをする方は怒りを買うことを恐れている。しかし隠される方はだまされた、それは私がバカだからという思考になる。この二者で仮に秘密にするような事柄を打ち明けても、修羅場になるんだと思う。そしてまた言えなくなる。どうせわかってくれない。でも、家族以外の人間がそばにいてくれて、その後もずっと見守ってくれたら関係が修復することもあるのだろうか。わからないけど、家族の関係は感情的で閉鎖的だから、自分たちだけで冷静に改善することは無理。第三者の介入の必要性は感じている。

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    2025年08月11日
  • ひとでなし

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    章が進むにつれパラレルワールドの立ち位置が変化しているような印象を持った。
    世界の現状を眺めてみると、ニッキやタツキの架空日記のシビアな苛烈さの方がリアルに近く、地の優しく穏やかな物語が嘘っぽく白々しく感じられて、むしろこちらの方が樹の逃げ場所の妄想に思えた。

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    2025年03月05日
  • 植物忌

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    ネタバレ

    人と植物が融合(?)するような話がたくさん集まった短編集。最初はその世界観が不思議で入り込めないかも…と思ったけど、読んでいるうちに、実際にこういう人間っているんじゃ…?植物たちが人間を乗っ取ろうとしているのでは…?と思えてしまって、不思議な世界にしっかり入り込んでしまった。現代の世界ではたいてい、人間が植物を好き勝手使っているけど、それはどうなの…?と思わせてくれる。

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    2025年02月22日
  • ひとでなし

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    昭和~令和にかけて世間を揺るがすような出来事を取り入れて、主人公が住む世界と主人公が書く架空日記なるパラレルワールドが進行していくお話。長かった。あまり内容は残っていない。

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    2024年12月24日
  • ひとでなし

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    ネタバレ

    イツキの架空日記の中では読者の私たちの生きる世界で実際に起こった事が起きている。イツキの生きる世界は私たちが生きる世界で、こうであったらと理想する架空日記のようだった。

    何者にもなれず、ならず、生きていくしかない自分には共感でき、これでいいんだと思わせてくれる部分もあった。

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    2024年12月01日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    純文学作家の発想
     ひとつづつ評していく。

     川上弘美。未来SF。
     発想が陳腐だと思ふ。書きたいことを意識的に書いてはゐるが、予定調和的で凡庸から突き抜けない。
     人間由来の人間を工場で作らず、多様な動物由来の人間どうしが結婚し合ふ未来観(近親交配によるホモ接合型を減らすためだらう)。そこでの恋愛。
     厳密にいへば、人間と他種ではゲノムの相補性が少ないからありえない。遺伝子組換かもしれない。まあそこは目をつむることにしても妙だ。
     未来でも入籍といふ制度は残ってゐる。人間に本能の性欲が残ってゐるんだらうけど。結婚しない人や、核家族がどうなったかも書いてない。
     妙にSFが現実路線のわりには

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    2024年10月10日
  • ファンタジスタ

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    妙なものを読まされた、という印象
    フットボールと民主主義をどう絡ませたいのか不明で途中で差し挟まれるダキマクラや選挙の話もよく分からず…小説が一枚の絵になるとしたら、目をやるところと主題が全然分からないものになると思う
    ハイウェイ・スターの◯◯◯ジャンケンのくだりはバカバカしすぎて面白かった

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    2024年09月27日
  • だまされ屋さん

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    長く積み重なった家族の歴史を、こんなに短い期間で『あなたも頑張ってた。苦しんでた』って家族に言える様になるのかなぁ…と思った。大人になってから振り返ってその意味がわかった時、改めてショックを受けるし、初めは蘇った負の感情を受け止める事しか出来ないよなぁと思う。
    影響を受ける事は、洗脳なんだと言われるとすぐわかるのだけど、"だまされ屋さん"と言われても正直しっくりこなかった。洗脳という言い方は、被害者意識が強い言い方なのかな?相手を許せる様になる頃には、もっとゆるっと、(だって私"だまされ屋さん"だもの)と言えるようになるのかな。

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    2024年04月28日
  • だまされ屋さん

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    ネタバレ

    どの家族にも何かしらのわだかまりとか、自分なりに誰々のことを考えてこうしてきたとかっていう暗い黒い部分は存在してて、でも大人になると改めて全てを曝け出して話し合う機会も必要性もないからそのままになってることってあるよなぁと読みながら少し苦しくなった。
    ミサトや夕海みたいな全くの部外者が入った方が、こういうことはうまく進んだりするんだろうなと思った。
    人物が多く、ニックネームもあったのでやや複雑だったのと、内容的にも全部綺麗に解決ハッピーエンド!とはいかないが、家族に対する気持ちとか、自分の行動を改めて考えるきっかけになったので良かった。

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    2024年02月12日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    普段、ほとんど読むことのない現代の日本人作家のアンソロジー。
    興味深く読んだ。
    もとは、深堀骨 の作品を読んでみたかったから手に取ったが、どれもなかなか良かった。ありそうでない話というファンタジーというか、不気味な話が多い。恋愛要素はどれも少なく見えるが、一応恋愛ものという括りらしい。

    一作だけ、多和田葉子の漢字の話はすでに読んでいた。

    特に印象的だったのは、
    本谷由希子、迫力とリアリティと奇想天外で面白かった。
    村田沙耶香、細かく書き連ねて積み上げるのがうまい。
    吉田知子、多分この中で一番好きなタイプの作家。
    小池昌代、切れ味がよい。
    星野智幸、描写がうまい。

    というかんじ。
    編者は岸

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    2023年03月22日
  • 焔(新潮文庫)

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    ネタバレ

    荒唐無稽の物語が続き、人類滅亡、破滅が語られると思いきや、パラレルワールドのような世界、そして、次なる未来、『焔』の周りの景色が一気に変わったことが、面白く、まさか、こんな清々しい気分で読み終えるとは思わなかった。

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    2022年07月31日
  • 植物忌

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    今までにない感覚の小説。ファンタジーなのか?フィクションであり得ない話なのに妙にしっくりくる。人間という物で繋がっているからだろうか。

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    2022年01月10日
  • 変愛小説集 日本作家編

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    川上弘美さんの、愛した人の骨の話が、秀逸だった。自分には、強烈な作品もあったが、面白い企画だと思う。

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    2021年11月18日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    ネタバレ

    殺人事件の遺族が主催するミシュカの森で死刑反対を語る平野啓一郎氏~家族を失う。喪失感に浸る。対応すべき現実がある。喪失と立ち直りの間で揺れる時。グリーフケア、さりげなく寄り添い援助する。事件や事故の報道。死者が出る。遺族の気持ちは図りしれない。第三者でいてはいけない。我々の社会で起きたこと。準当事者、二・五人称で受け止める。遺族というカテゴリー。そこは共通だが、それとは違う属性がある。遺族もいろいろ、思いもいろいろ。一律に見てはいけない。ケアに答えはない。ささやかな6人のメッセージ。示唆されたままに受け止める。

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    2021年10月04日
  • 植物忌

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    短編集短編集11編と後書き。
    植物に魅せられ、同化し、乗っ取られたり殺したり、植物への偏愛といろんなアプローチを描いている。「スキンプランツ」が良かった。

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    2021年09月20日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    あることを軸に、いろんな人が自分の視点や体験から死生について語った会の記録? この会に行きたかったなぁー!豪華! それぞれの登壇者の著書を読もう。

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    2021年09月02日
  • 俺俺

    購入済み

    表紙の不気味さにすごく期待して購入。正直期待は上回らなかったけれど、最後までほぼノンストップで読んだ。

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    2021年08月06日
  • 植物忌

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    多重世界では、すぐ横に少しだけ違う世界がミルフィーユのようにあるとか?
    植物と人間が溶けるように一つなる世界。
    人間を養分として育つ植物の世界。
    どの話も、人間より植物が地球に適応していくのに、全体に明るくて幸せで、植物に負けた感が無いのが、不思議なほどです。

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    2021年07月23日
  • 悲しみとともにどう生きるか

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    オムニバス形式。
    大切な人を亡くして悲しいときに、自分自身と死者にどう向き合うかという視点と、
    悲しみの真っ只中にいる他人とどう関わるのかという視点があると感じた。

    宇多田ヒカルの「夕凪」という曲の原題は「Ghost」なのだが、あの曲の理解が少し深まった気がする。私は悲しいことがあったとき、「夕凪」を聴けなくなったため、本を読めなくなったエピソードに共感を覚えた。今まさに自分で物語を書いているから本が読めないのなら、あの曲が聴けなくなったのはその時まさに自分で言葉を書き連ねていたか、詠っていたからなんだと思った。

    もっと深く話を聞き進めたいところで章が終わる。共著者の本を読みたくなった。

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    2021年07月16日