五木寛之のレビュー一覧

  • かもめのジョナサン【完成版】

    Posted by ブクログ

    開始: 2023/11/9
    終了:2023/11/10

    感想
    光り輝くカモメ。その姿を追って輝きを失うカモメ。大衆は愚かなのか。聖人は生まれつき成人なのか。宗教に救いはないのか。残響は消えない。

    0
    2023年11月10日
  • 異端の人間学

    Posted by ブクログ

    佐藤優と五木寛之の対談本。
    五木寛之さんがロシアに詳しいということはよく知らなかった。ロシア通として有名な佐藤さんが、五木さんの知識や経験に一目置いている感じがして、共に分かり合える部分と、二人それぞれの経験から見たロシアが紹介されていて、薄い本の割に内容が濃い印象だった。 ウクライナ戦争のロシアを見ていると、昔と変わらず一国で完結の考え方があり、周辺で何が起きようが他国に非難されようがお構いなし、唯我独尊の国という感じがする。だからこそロシアに嵌る人もいるのだろう。

    0
    2023年10月19日
  • シン・養生論

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     まず己の体質を知ること、そして持続することが大事。ちゃんと「噛む」、ちゃんと「飲む」(飲み込む)、ちゃんと「出す」、三大アクション。舌を動かすことを意識化する。嚥下を意識化する。五木寛之さんの養生は、次の2つ。自分がいいと実感すること、しないこと。しないことはやらない。その健康法は気持ちがいいか、悪いか。悪い健康法はしない。「シン・養生論」、2023.3発行。歩くのは、10本の足指をフルに使って歩く。目は瞼をパチパチ開閉、耳は耳たぶを摩擦、指で耳穴に栓をして素早く抜く。見る、聴く、触るの3つが大事。

    0
    2023年10月16日
  • 歎異抄手帳

    Posted by ブクログ

    五木寛之の訳はとても分かりやすかった。でも僕は根本の「南無阿弥陀仏」とさえ唱えればそれは阿弥陀が言わせてるのだからそれだけでいい(解釈間違ってる?)と言うのが、肌感覚で全然分からない。

    0
    2023年09月28日
  • 青春の門 第九部 漂流篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     8月9日の参戦、シベリア抑留、北方領土問題などでは反露感情を、一方トルストイ、ドストエフスキー、ロシア民謡などロシア文化には親近感を。五木寛之は愛憎が半ばする日本の対露感情を象徴する作家。「青春の門 第九部 漂流篇」、2021.9発行、630頁。本巻は1961年8月から1962年4月までの間のロシアの信介25歳~26歳と日本での織江の状況が交互に語られている。アムール、アニョータと馬で旅を続けた信介はイルクーツクで落馬、日本人医師宅で治療・リハビリとロシア語の勉強を。織江には伝説の高円寺竜三が面倒見を。

    0
    2023年09月05日
  • 青春の門 第七部 挑戦篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     五木寛之さんの大河小説「青春の門」。1970年代に書かれた一部から六部は、1950年代の若者を描き、1980年に刊行の六部から七部は13年後の1993年に刊行。「第七部 挑戦篇」、2011.3発行、688頁。時は1960年の終り、昭和35年の冬、織江を大きなプロダクションの所属にし、個人マネージャーを降りた25歳の伊吹信介は江差の地に。第七部は北海道の函館、江差を舞台に、日本とソ連との利権を巡る争いが展開。信介は数人とハバロフスクに向かうことに。

    0
    2023年09月04日
  • 青春の門 第六部 再起篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     昭和29年ごろは: アンパン10円、ラーメン35円、カレーライス100円、岩波文庫40円、新聞購読料330円、小学校教員の初任給7800円・・・。五木寛之「青春の門 第六部 再起篇」、1990.5発行、539頁。実業家林三郎の書生兼運転手として住み込み、娘のみどりには好かれて、何不自由のない生活2年半の信介。その境遇から一転して、歌手の織江のマネージャーに。織江も高見沢タエから中元寺はるかとして再出発。石井講師の死、カオルの行方不明、林みどりの信介へのラブコール、金朱烈の動向など重なりつつ「挑戦篇」へ。

    0
    2023年09月04日
  • 青春の門 第五部 望郷篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     織江は高見沢タエの芸名で歌手の道を。信介はアルバイト、読書、ボクシング、遊び、政治活動・・・。塙竜五郎重傷の新聞を読み、急遽福岡の飯塚に。故郷田川の空気も。竜五郎は没し、東京に。信介と織江は時々出会うが、川筋で育った男と女、すっきり伴侶にとはいかず、会ったり離れたり。信介は林三郎という実業家の車にはねられて入院という事故をきっかけに、林三郎宅に住み込みで仕事を助けるという新たな展開に。五木寛之「青春の門 第五部 望郷篇」、1990.2発行、583頁。

    0
    2023年09月03日
  • 青春の門 第三部 放浪篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     伊吹信介は大学を休み、劇団を目指す緒方たち10数人と北海道、函館に。アルバイトをしながら何とか演劇活動をしようとするが簡単ではない。サポートする人もいれば、邪魔をするやくざ達もいる。函館を後にし、札幌に。信介は「アンジェラ」で働いている綺麗になった織江と再会する。五木寛之「青春の門 第三部 放浪篇」、1990.1発行、479頁。

    0
    2023年09月01日
  • 弱き者の生き方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     考古学者の大塚初重さん、18歳、輸送船に魚雷が。ワイヤロープにつかまり上に上がるとき、脚にしがみついてくる2~3人を、両脚で、燃えてる舟底に蹴落とした。まさに、蜘蛛の糸の世界。五木寛之さん、12歳、ピョンヤンで終戦。ロシア兵が病気で寝ている母を軍靴で踏みつけ、布団ごと庭に放り投げた。ガンジス川で、ピョンヤンで死んだ亡き母の髪を灰にし、川に流した。このお二人の対談集です。「弱き者の生き方」、2007.6発行。人間は皆弱き者で、それぞれの人の道を懸命に生きていくのある。

    0
    2023年08月15日
  • うらやましいボケかた(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     豊昇龍、優勝と大関昇進、おめでとう!「君が代」の前に「モンゴル国歌」を演奏して欲しかった!国技だから君が代はわかる。でも、外国の力士を認め、その力士達が頑張り優勝したのだから、優勝力士の国歌を演奏しその栄誉を称えるべき!相撲協会に猛省を促します! 昨年卒寿を迎えた五木寛之さん「うらやましいボケかた」、2023.3発行。医療の専門家は「できるだけ歩け」と言う。その一方で「無理をしてはいけない」とも言う。氾濫情報の中で数千万人は立ちすくんでいる。こども家庭庁もいいが、ひざ・こし庁でも新設したらどうかw 数千万票が政府与党の支持に回ることはまちがいない。

    0
    2023年07月24日
  • シン・養生論

    Posted by ブクログ

     平易で良い。長生きするための実践を紹介してくれる。確かにそれほど健康に生まれていない人でもこんな生き方をすれば長生きできる。

    0
    2023年07月22日
  • 蒼ざめた馬を見よ

    Posted by ブクログ

     巧妙な物語。1966年。ソ連は、言論統制が敷かれていた。Q新聞外信部記者の鷹野隆介は、新聞論説主幹の森村から、社を辞めてソ連に行き、アレクサンドル・ミハイロフスキイの未発表の長編小説を密かに入手することを命じられた。この命令自体がかなり危ない。それを鷹野は引き受けることに。
     ユダヤ系市民の3代に渡る家族の物語は、ソ連では発表できない。これを持ち出して、西側で発表する。そして、鷹野はミハイロフスキイの家に訪問するが、ミハイロフスキイの妻に拒絶される。
     困っていた。キーロフ劇場に行ってみようとして、劇場でオリガとあった。オリガは強引に席を譲れという。それで譲ったら、劇がおわってから誘われる。そのままいい関係になってしまう。
     オリガはミハイロフスキイの仕事を手伝っている学生だという。とんとん拍子に、ミハイロスキーの本を手に入れた。題名は『蒼ざめた馬を見よ』だった。西側で発行することで、賞賛を浴びる。
     ところが、ミハイロフスキーが逮捕されたというのだが、全く別人だった。その作品は偽物だったのだ。ソ連には自由がないということを見せつけ、言論統制されているということを見せつけるための作品だった。
     鷹野は、戦争の引き上げの時に、朝鮮にいて、死者を焼く日が決められていた。「焼き日ですよ、焼き日ですよ」という声が、耳元で聞こえるのだった。
     当たり前だと思い込んでいたことが、仕組まれていたことを鷹野はしる。さすが、直木賞をとっただけある。言論の自由とは何か?

    0
    2023年07月20日
  • 孤独のすすめ 人生後半の生き方

    Posted by ブクログ

     本書タイトルの「孤独」というようりも,本書の元となった単行本のタイトルに使われていた「嫌老」という言葉の方が,より心にずしりとくる内容の本でした。
     「嫌老」という言葉は,著者の五木さんの造語で,今,ATOKで変換しようとしたけれでも,まだ変換用の辞書には入っていないようです(でも,嫌韓なら,すぐに変換できる)。そのうち,嫌老でも変換できるようになるのが,ある意味,怖い社会になってきたということですね。変換できなくてよかった。
     さて,この「嫌老」。少子高齢化社会が生み出す新たな階級闘争の原動力となるのではないか…五木さんはそう危惧しています。元気なくせに働きもしないで年金で暮らしている裕福な老人。一方では,なかなか正社員にさえも慣れずに,いくつもの仕事をこなしているのに,生活にゆとりが出ない若者社会。この2極分化は,もう始まっているのかもしれません。
     そこで必要なのは「元気な高齢者ははたらきましょう」「社会に貢献しましょう」ということになります。それこそ,高齢者の生きがいにもなるでしょう。ただ趣味で時間をつぶすだけではなく,何か,賃金をもらえるようなこともやりながら,老いていく。下山の思想は,そういう高齢者の働き方改革でもあるのでしょうね。
     下山,孤独,嫌老,そして,非断捨離,どれもこれも,高齢化社会を見つめるための面白い視点です。

    0
    2023年07月19日
  • 青春の門 第八部 風雲篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    2016年に出版。なにゆえ、五木寛之は人生をかけて『青春の門』を書くのだろうか。
     伊吹信介という筑豊生まれの若者の限りない好奇心の広がりを時代に翻弄されながらも、なにをしたらいいのか?悩む信介が、頼もしい。時代は、1961年、日本は復興の道をひたすら走っている。
     北海道から、奈良に向かう信介。和辻哲郎の『古都巡礼』に導かれながら。海外に行こうと思ったから、余計日本のことを知りたくなっている。そして、ハーレーダビットソンに乗せられて、牧オリエのラジオの公開録音を聞きに大阪に行く。牧オリエが大きなプロダクションに入ったことで、脚光を浴びるようになる。信介は、オリエに会いたいと思ったが、オリエのマネージャーの懸命に「会わないでくれ。いまだにオリエは信介のことが好きだから」と言われる。時代を変えるような歌手になる。そのような逸材を大切にしてほしいと懇願される。このマネージャーの真摯さがいい。オリエの未来を見ている。オリエの信介宛の手紙が披露される。
     函館に戻り、パスポートなしにハバロフスクに向かう。それも、銀座2丁目の娼婦のカオル、右翼の大物影之原隆元、ルポ船の親玉、岩本、公安警察の安川、元新聞記者の西澤、ジョンと襟子という奇妙な団体による密入国。いかにも、怪しさ満々の一行だ。
     西澤の友人だった伊庭は、死んだと思われていたが、ハバロフスクで伊庭と出会う。
    伊庭は、ハバロスクにいる理由があった。モスクワから離れたハバロフスクは、その近くで原爆の実験さえも行われていた。それが、日本人捕虜のシベリアの強制労働の歴史と死が深く眠っている。
    その一行は、パーティに招かれ、スミルノフ将軍からはシベリア地区の分離独立の企てを手伝えと言われる。ふーむ。シベリアの独立って、あるのか。ロシアの知らない部分が突出する。伊吹信介は、ウォッカの飲み過ぎでぶっ倒れる。けっこう、カワイイのだ。
     そういう信介に、恋心を抱く17歳のアニョータ。父親が日本人である。アニョータは、信介の布団の中に裸で侵入する。そして、鳩の声のような嗚咽を漏らす。信介は、オリエ、襟子そしてアニョータと渡り歩く。素朴な男は、モテるのだ。有名だったら、周作くんのように文春砲でいじめられそうだ。まぁ。結婚していないから自由だけどね。信介の軽さもいいなぁ。据え膳食わぬは、日本男子の恥なのか。それにしても、カオルは、エセーニンの詩を歌うとは。五木寛之の心得たツボ。
     信介は農場の手伝いをし、馬の世話を焼き、アニョータに、徹底的にロシア語を教えられ、アニョータとヨーロッパに向かう。襟子は、娼婦をしていたおばあちゃんの故郷に向かう。それにしても、伊吹信介、どこに行くのだ。漂流する中で、日本人であることを自覚する。 

    0
    2023年07月01日
  • うらやましいボケかた(新潮新書)

    Posted by ブクログ

    タイトルは気難しいおじいちゃんが少しボケてきて、ニコニコして話しやすくなった。「今のおじいちゃんが一番好き」という話から。ボケのは防げない。でもいいボケ方があるんじゃないかということです。

    五木寛之のエッセイは比較的常識的なことを書いていて、つまらなくはないのだけど、ぬるま湯のイメージです。ですが90歳ともなると先行く人の体験談が切実で参考になったりしますね。

    「荒げる」を「アラゲル」と読んでいたが、「アララゲル」がホントって、最近知って、言葉で仕事をしているのに、こんな年になってるのに、大丈夫かというような話。

    0
    2023年07月01日
  • 青春の門 第七部 挑戦篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

     物語は昭和35(1960)年。水原弘 黒い花びらという歌が流行っていた頃。伊吹信介。25歳になった。舞台は、北海道の江差。風が強く吹く街で、伊吹信介は青春をする。
     1980年に第六部再起篇が刊行された。それから、間を置いて1993年に、第七部挑戦篇が刊行される。
    五木寛之は、ライフワークにしている。1932年生まれなので、1993年は五木寛之61歳である。
     その長い間の休みの間があっても、『青春の門』の雰囲気は変わらない。伊吹信介は、前向きに生きようとするが、成長はしていないような気がする。この挑戦篇、688ページもあるのだ。
     伊吹信介は、トミ子の依頼で、トミ子の父親、アーナキストの丸谷玉吉の遺骨を北海道の江差の鴎島の海にばら撒こうとする。
     伊吹信介は、高校生の立原襟子に出会うことで、恋に落ちる。立原襟子はロシア人の血が4分の1流れている。母 立原百合江は、バー「トスカ」を経営する。ジャズに詳しい。ロシア人の血が2分の1流れている。トスカは、ロシア語で「心が萎える」という状態で、「ふさぎの虫」と訳される。普通のトスカなら恋に生きると言う意味を持つが、五木寛之は「ふさぎの虫」と言う。百合江は、奔放で繊細。このふさぎの虫で自死行為をする。
     伊吹信介を追いかける全学連の下部組織全文工に所属するの岸森猛志。岸森は、組織のお金を持ち出したと言う疑惑で伊吹信介をおう。二人は、鴎島で海に落ちそうになるところを海野に助けられ、丸谷玉吉の菩提寺である正覚院に居候することになる。岸森は、バーに通い、立原百合江と恋仲になる。岸森は、全文工の奴らに、組織を抜け出ると言うことで、査問を受け、目にタバコの火を突っ込まれ失明の直前にまでいく。査問という事で陰惨な暴力行為は許せない。百合江は岸森を大切にする。
     正覚院にいるオーストラリア人のジョンは、北前船の研究をしている。北海道江差は、北前船の港だ。このジョンは、知識が深い。ジョンのおかげで物語の深みが出る。世界をバックパッカーで歩き回り、フィンランドにいるときには、イギリス情報員の手伝いもする。ロシアの諜報を手伝う。また、丸谷玉吉は、若いころエスペラントの普及に従事していた。エスペラントの歴史にも深い造詣がジョンにはあった。そういえば、エスパラントって昔あったね。現在は、AIによる自動通訳の時代。感慨深い。
    なぜエスペラントが、広がらなかったのかの考察がよくされている。
     ジョンは、信介に「あなたは一度日本を出てみるべきです」と言う。信介は、そうだと納得して、ロシア、ハバロスクに行くことにする。五木寛之の海外のイメージは、ロシアなんだね。中国、東南アジア、アメリカではないところに、五木寛之らしさが出る。
     信介は、短期間で海外へ行く資金を確保するために、札幌で出会った新聞記者の西澤。正義感が溢れているが、新聞記者をやめて、やばい仕事をしている。北方領土問題は、意外とわからないものがある。そこに、お金の匂いがあり、右翼の大物の影之原隆元、公安警察の安川などが入り乱れてくる。伊吹信介は、西澤を頼る。ひょんなことから、カオルにも出会うことに。伊吹信介の周りは、西澤、カオル、ジョンなど怪しい人でいっぱいである。カオルが娼婦と言われるが、その知的水準は高い。ミステリアスな女だ。
     どういうわけか、伊吹信介を中心にして、立原恵理子、西澤、カオル、ジョンたちのグループではバロスクに行くのだ。不思議な人の集まり。伊吹信介は、ソ連へ渡り、シベリアを横断し、ザメンホフのいたポーランドへ行こうと思う。

    0
    2023年06月29日
  • かもめのジョナサン【完成版】

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    リチャード・バックの本は、読み始めるとたちまち辺りに静謐で夢の中の様なふわふわとした浮遊感に包まれる感じがして、プロペラ機で1人空を飛行している時はきっとこんな感覚なのかな。と夢想してみたり昔からとても好きなのだが、最近になって第四部があった事を知り今回初めて完成版を読んでみた。

    不思議な世界のカモメの話は、人間社会に生きる私たちがその意味を考えるうえで示唆に富んだ内容ではあるけれど、第三部までは童話(?)寓話(?)的な世界観の色が強く、説教くさく感じないまま物語は終わるという印象を持っていた。

    第四部ではジョナサンが会得した飛行技術や「カモメとはどんな存在か」を若いカモメ達に教えていく中で、やがてジョナサン自身が神格化され、本質であるはずの飛行技術を学ぶ者や自分とは何者かを考えるものがいなくなっていく。

    きっと仏教やキリスト教も、はじめは「隣人に愛を持って接する」とか「家族を大事にする」とかシンプルな事が本質であったはずなのに、誰が何を言ったかとか教義の解釈の違いとか、本質的ではない物事で人々が分断されていく事を示唆しているように思う。

    第三部までの構成では「星の王子様」的なファンタジーなお話の印象が強いが、第四部を含めると人間社会とリンクする部分も相まってフワフワとした読後感の心地良い感覚が少し薄まる気がして、そこがイマイチという感想もよく見かける。

    けど、この完成版の方が物語全体としては起承転結がはっきりしていて分かりやすく、個人的には「アリ」かなと思う。

    0
    2023年05月13日
  • 人生のレシピ 健やかな体の作り方

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

     病院に駆け込むより先に、体が発している信号(身体語)に耳を傾ける。体にいいから食べるのではなく、体が欲しているから食べる。健康年齢が一人一人違うように、健康法も百人百様のはず。五木寛之「健やかな体の作り方」、2023.3発行。①呼吸は、吐く息に注意を集中する ②歩き方、嚥下、転倒予防、一番大事なことは「意識すること」。今から〇〇するぞ。無意識というのが一番の事故のもと。

    0
    2023年03月26日
  • 青春の門 第六部 再起篇 【五木寛之ノベリスク】

    Posted by ブクログ

    相変わらず都合良すぎる出会いと再開、窮地脱出が繰り返される点が時に興覚めだが、無理やりにでも話が転がってゆき面白い。半世紀前の世相も懐かしい。

    0
    2023年03月21日