五木寛之のレビュー一覧
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大阪は商売のまち―というのが現在の我々の認識だろう。しかし、大坂~大阪は宗教都市として発展してきた歴史がある。
大阪を南北に貫く大動脈「御堂筋」は、もともとは北に津村御堂、南に難波御堂という2つの寺院を結び付けていたことに由来する。また、道頓堀にかかる橋は戎橋や大黒橋など、神様たちの名前がつけられている。当初は大坂と呼ばれていたが、土に返るという字を嫌って大阪と改められたという。
16世紀に蓮如上人によって築かれた石山本願寺は、いまの大阪城の建っている場所にあったとされる。その周辺に寺内町と呼ばれる都市が形成されていき、現在の大阪の原型が出来上がった。寺内町には全国から訳ありの多様な人々が -
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1.著者;五木氏は小説家・随筆家。少年時代は、父親から古典の素読や詩吟を教えられました。小説を読む事を禁じられたので、坪田譲治や江戸川乱歩を隠れて愛読。中学以降は、ドフトエフスキー・ゴーリキー等を読み漁る。「さらばモスクワ愚連隊」で作家デビュー。「蒼ざめた馬を見よ」で直木賞、「青春の門」で吉川英治文学賞など、多数受賞。「大河の一滴」他、仏教に関する著作も多い。
2.本書;五木氏が1999年に書いたエッセイ。構成は5章建て47項目。第一章;人はみな大河の一滴(なぜかふと心が萎える日に他) 第二章;滄浪の水が濁る時(この世に真実はないのか他) 第三章;反常識のすすめ(他人とは違うただ一人の自己他)