五木寛之のレビュー一覧

  • 一寸先は闇

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    佐藤優氏の数ある対談本の中でも出色の面白さ。常に大衆・庶民視点の「虫の目」五木寛之氏と、歴史的大局視点の「鳥の目」知の巨人・佐藤優氏の縦横無尽の話題と切り口・語り口にページを捲る手が止まらない。特に『「歌」がもたらした一体感』からの数編で、「歌」視点での草の根レベルの一体感醸成を、歴史を俯瞰して分析するあたりは目から鱗。以前に「異端の人間学」をお二人で上梓しておられるのを知り、未読なので読みたい。

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    2026年05月06日
  • 大河の一滴 最終章

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    あまりにも人生明るく前向きに元気にきすぎて、暗愁に目を背けてきたことを反省した。
    いつも出る新刊がなかなか出ないなあと思っていたら、大病をしていたとは驚きだし、その時の心情が知れる本書は貴重だと思った。
    「運と努力」「カネとカミ」など、これからの行く末来し方がよく分かるありがたい一冊となった。

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    2026年04月17日
  • 大河の一滴

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    凄く読みやすくて面白い!!何千年も語り継がれる歴史と共に、人生とは?を考えさせてくれる。知識人の典型を見せつけられた。

    端的にいうと「人はいずれ死ぬ、そのための思考方法」って感じ。希望と絶望はいつも隣り合わせなんだ、、!!

    自分を愛せない人は他人も愛せない。凄くセルフラブの精神な気がする。
    人間は感動することで極限状態をも生きていけるんだって。少しの心の動きも取り溢しのないように観察したいなと思った。

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    2026年04月16日
  • 蒼ざめた馬を見よ

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    直木賞の表題作を含めた短編集。
    ソ連やロシアを中心とした、戦後に関連した話。

    ・蒼ざめた馬を見よ
    衝撃的な面白さ。というか、凄さ。
    新聞社に勤める鷹野は、ロシア批判の長編を日本に持ち込み出版しようとする。
    100ページ弱の中に、緊張感あり、どんでん返しあり、多数の伏線回収あり、そしてさらに。
    圧巻でした。

    ・赤い広場の女
    戦争をした国々。平和になってからそれをどうとらえるか。過去は過去として忘れるか。抱えていくか。
    戦後世代だからこその観点。感じ入る。

    ・バルカンの星の下に
    パリ赴任5年を迎え、帰国前にとブルガリアのブカレストに旅行に来た商社マンが、とある日本人夫婦に出会う。
    これは純文学ですね。ラストの叙情が好き。

    ・夜の斧
    エラブカから何を持って帰ったのか。
    満州でソ連軍の捕虜になった慎吾。帰国して大学助教授となり、家庭円満。そこにかかってきた電話。
    緊張感あり、ヒリヒリする。

    ・天使の墓場
    山岳部の部長を務める高校教師が、3年生と卒業登山に冬山へ。そこで飛行機の墜落を目にする。悪天候にみまわれ、残骸に避難。その飛行機とは…。
    そんな展開になるの?と驚きつつ、ラストはぐっとくる。

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    2026年03月26日
  • 大河の一滴

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    高校時代から20代前半の頃、五木寛之氏の本に夢中になった。「戒厳令の夜」「さらばモスクワ愚連隊」など衝撃的読書体験だった。久しぶりに読む氏の本は随分感じが違ったけれど、今の時代を鋭く描いていた。

    今の時代は情とかウェットなものが嫌われて他人に干渉しないドライなものになってしまった。今の日本の交通事故死亡者は1万3千人、自殺者は2万3千人(自殺未遂を含めると10万人)自殺は死因の7位。8位の肝臓疾患よりも多い人が自ら命を絶っている。氏が言うには、日本の人々は心に内戦を抱えている。生きていることそのものが地獄であり、自分の命も人の命も軽んじて奪ってしまう。もっと人の心に情を育んでいかないといけないのではないかと。こうもいっていた。人はみんな平等に死ぬ運命にあるのだから、途中で絶ってはいけない。生きているだけで価値があり、すごく頑張っている尊い存在だと。
    本当にそうだと思った。

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    2026年03月20日
  • 大河の一滴

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    このベストセラーが30年近く前に書かれたとは。
    平成から令和、更に世知辛い世の中になって、我々はどう生きるか?
    何もかも受け入れて生きていくしかないのだな。
    数年後にまた読み返したい。
    また別な発見があるかも知れない。

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    2026年01月29日
  • 蒼ざめた馬を見よ

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    50年も前に書かれてたなんて!
    今読んでも時代をいい意味で感じない文章だった。
    そして、今生きている世界の見え方が変わるような。
    50年後の現代もさほど変わらない、もしかしたらもっと酷くなってるかもと。

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    2026年01月16日
  • 大河の一滴

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    ネタバレ

    「人間はただ生きているというだけですごいのだ」という言葉は、戦後の混乱の時代を生き抜いてきた著者だからこそ実感を持って語れる言葉だと思う。私のようにのほほんと生きている人間にはなかなかそのように考られない。

    一番心惹かれたのは「私たちは死んで地獄へ堕ちるのではない。人はすべて地獄に生まれてくるのである」という言葉。これは究極のプラス思考ではないだろうか。自分がいま置かれたところが地獄だと考えれば、あとは上を目指すだけなのだから。

    これに関連して、「極楽はあの世にあるのでもなく、天国や西方浄土にあるのでもない。この世の地獄のただなかにこそあるのだ。極楽とは地獄というこの世の闇のなかにキラキラと光りながら漂う小さな泡のようなものなのかもしれない。人が死んだのちに往く最後の場所では決してない。 」という言葉もこの世を生きていく希望となり得る。

    深い言葉が数多く綴られた素敵なエッセイであった。

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    2026年01月02日
  • 捨てない生きかた(マガジンハウス新書)

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    モノを捨てることで新たなスタートって考えてたけと、モノを見ることで鮮やかに蘇る歴史もある、自分は自分の歴史とともに生きてる、死ぬときに自分が生きた記憶を忘れたくないなって思った。また、時代を伝えることも、モノであるんだって思った。日本史やってたから日本史とともにそれを学べて面白かった。
    自己啓発でもあるし、新たな考えを学べる1冊だった。

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    2025年11月22日
  • かもめのジョナサン【完成版】

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    ネタバレ

    はい、というわけでね
    トレードマークは荷台に描かれた聖徳太子の一万円札!
    恐妻家で子だくさん
    いつも明るくて、情にもろくて騙されることも多いそんな人
    運転技術もたいしたことなくて、腕っぷしもからっきしだし、けっこうなビビり
    だけど一番星桃次郎のピンチには必ず駆けつけ、恐怖に震えながらも4トン半の小さなトラックで倍以上あるトラックに立ち向かいます

    そうなんよ!わいのヒーローは桃次郎じゃなくて「やもめのジョナサン」やったんよ!

    なんでジョナサンはそんなことが出来たんだろう?
    それはきっと自分の心の声に常に忠実だったからじゃないか?と思うのです

    本当はすぐにでも逃げ出したい状況で、迷わずアクセルを踏み込めるのは、自分の心の中にある大切なものを決して捨てることがなかったから
    そんな風に思うのです

    だからジョナサンは道を間違えなかったんじゃないか、ヒーロー足り得たんじゃないか

    ジョナサンが僕たちに教えてくれるのは「自分の先生は自分」ってことなんじゃないでしょうか

    最後ちゃんと『かもめのジョナサン』の感想になってるっていうね(さすが)

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    2025年09月28日
  • 親鸞(しんらん)(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞を読み始めて、東本願寺の朝のお勤めに参加。さすがに比叡山で音覚法印に読経と声明を修業しただけはある美しい読経だった。おまけに渉成園で朝ごはんをいただく。真宗が日本の歴史に、特に武士の時代に果たす役割は大きかったんだろうなぁと思い至った。

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    2025年09月28日
  • はじめての親鸞

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    親鸞について興味をもち、初めて手にとった本。

    親鸞の人生について分かっている事は少ないようだ。親鸞の思想についても深く暗い森の中にいるようで、その時々の置かれた状況や時、場所によっても変わる動的なもののよう。
    親鸞について共鳴する部分があって、小説親鸞を読んでみたいと思う本だった。

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    2025年09月10日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞3部作を読み終えた。フィクションであるが、色々と考えさせられる緊張感のある名作品だった。
    念仏の意味とか往生に関して、深く考えることは無かったけど、この小説でも専修念仏の考えが人々で大きく変わる。最後は、諸行無常とか盛者必衰、生者必滅とかが頭をよぎったが、悲観になることは無いと思うようにもなったかな。

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    2025年09月06日
  • 親鸞(しんらん)(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞の決して平坦ではない修行を通じての生き様と、法然上人と易行念仏に行きつく過程が、常に迫力を持って描かれていて、とてもリアルに飽きることなく読み進めることができた。弥七がかっこよく、ファンになってしまった笑

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    2025年05月27日
  • 大河の一滴

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    五木寛之さんの著書を初めて読みました。
    なんて謙虚な人なんだろう、というのが第一印象。
    ・プラス思考だけでなく、マイナス思考も大切だ。
    ・病院でのブードゥー死
    ・面授
    ・癌細胞の捉え方
    ・心の内戦
    など、興味深い考え方がいっぱいありました。

    平成11年初版の本ですが、今にも通じるものが多い、、合理性を追及してきた結果、世の中がカラカラに渇ききっている。だから物の見方を寛容に変えていこう、、ほんとにそうだなと思う。

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    2025年05月04日
  • 大河の一滴

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    これからの時代は、頑張らなくてもいい。
    寂しいとか、悲しいとか思った時、今までは、頑張らないと!となったけれど、これからは、その気持ちに寄り添う時代。と書かれていて、すうっと力が抜けました。

    何かに追い詰められた時、頑張らなくても大丈夫。と思える1冊でした。

    健康な体と礼節さえあれば大丈夫。それを意識して生きたいと思いました。

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    2025年05月03日
  • 親鸞(しんらん)(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    ネタバレ

    浄土真宗を開いた親鸞上人を描いた大河小説。上人が仏教と向き合う苦悩だけではなく、歴史小説、ミステリー小説、冒険小説などあらゆる要素が詰まっていて、読み進むのに倦むことはない。

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    2025年04月27日
  • 一期一会の人びと

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    19人の回想録
    凄い人達とのインタビューや交友を
    通して感じたことを著者の感性で
    書いてありそれぞれの個性が感じられ
    面白い
    中でも時代の先端を歩いたアートディレクターの石岡瑛子
    私はカッコいい人としか捉えてなかったけど 文中に彼女の孤独が感じられ
    て切ない印象だった
    羽仁五郎との対談は面白い
    とにかくお行儀の悪い表現で
    破天荒な人柄が伝わって最高だった

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    2025年04月24日
  • 大河の一滴

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    五木寛之さんの本は初めて
    大河の一滴はかなり話題になっていたことは覚えている
    ただずっと小説だと思っていた
    無知の極み‥

    哲学的な書として紹介されているのをキッカケに手にとって見たが、
    数ページ目からもうすでに目から鱗?
    すべての文章が身体の中にストン!と落ちてきて
    じわっ〜と染み込んでいくのがわかった
    あーなんで今まで読まなかったかと悔やむ一方で
    今だから響いているんだろうか
    とも思った
    話題になっていた頃に読んでいても
    油ぎっていた身体に染みてはいなかったかもしれない

    「人が生きるということは苦しみの連続なのだ」
    マイナス思考から始まる人生、その中で思いがけず注がれるしあわせ
    「早天の慈雨」
    世は地獄、その中で一筋の光があればそれが極楽
    そして浄土に向かう
    死を迎えた時に、周りから拍手されるくらいのそんな死を迎えたいとも‥

    「人はみな大河の一滴」
    永遠の時間に向かって動いていくリズムの一部
    一生という水滴の旅を終えると、やがて海に還る
    母なる海に抱かれてすべての水滴と溶け合い、やがて光と熱に包まれて蒸発し、空へ
    そして再び地上へ

    親鸞の話など今までは聞いていても全く頭に入ってこなかったものがなぜかすぅーっと心に入ってきた

    そしてそして人は生きているだけで凄いことだと改めて確認した!

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    2025年04月14日
  • 大河の一滴

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    励まし、慰め、人の相談に共感できないことが多くて、嘘の励ましを乱用していたなと感じた。それは非常に無責任だったなと思う。共感できないことには素直に悩む姿勢が相手にとっても自分にとっても優しいのかな。

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    2025年04月12日