五木寛之のレビュー一覧
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(2010/7/10)
五木親鸞の下巻、上巻からちょっと間をおいて、ようやく読んだ。相変わらず一気に読める。
法然の説く念仏教の意味をついに理解して弟子となり、かねてから愛する女性と再会し妻とする。いわゆる破戒。
世俗にもまれながら、本当の念仏教を極め、広めてていく親鸞、、、ではなく、範宴、棹空、善信、親鸞!あら棚成長段階を迎えるごとに名を変える。
仏教でもキリスト教でも、元の教えはシンプルなはず。釈尊(仏陀)もイエスキリストも民衆とともにあり、教えをたれていたはず。それがいつしか階層化する。修行したものだけが教えを理解できるような形にして、民衆を下におき、僧侶が、牧師が、神父がなんらか権限 -
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(2010/5/28)
学生時代、歴史小説を読み漁った。
巨人の星(梶原一騎)、心技体(二子山勝治)に続いて人生に影響を与えた宮本武蔵を皮切りに、吉川英治の長編は全部読んだ。新書太閤記、私本太平記、新平家物語、三国志、新水滸伝、そして親鸞。
ついでに司馬遼太郎の坂之上の雲、竜馬が行く、国取物語、山岡荘八の徳川家康。
話がそれた。そう。学生時代以来の「親鸞」を五木寛之で読んだ。
ヒーローのいる小説と比べ、親鸞は理解しにくかった覚えがある。俗っぽいお坊さん、程度の認識だったかもしれない。「善人尚もて往生をとぐいわんや悪人をや」の意味も十分理解できなかった。
今回の五木親鸞はまず、楽しい。冒険活劇 -
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捨てない生きかた
マガジンハウス新書 001
著:五木寛之
断捨離と対極にある考え、それは、捨てないという精神です
いやむしろ捨てられないという考え、記憶、そして、語り継ぐのは、ヒトであり、モノであると、筆者はいっています。
モノとは、記憶を呼び覚ます装置である、それを「依代」(よりしろ)と呼んでいます。「憑代」(よりしろ)とも書きます
捨て去ることの難しさ、記憶とは遺産、捨てようとしても捨てられない、身体に刻まれた、肉体的な記憶です
最後に筆者はこう結んでいます。とても、いい言葉だと思いました。
人は裸で生まれてきて、ゴミに囲まれて死んでいく そういうものではないでしょうか。
記 -
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折れない、錆(さ)びない諦(あきら)めない五木寛之93歳が日々のなかで見出した心に刺さる不朽の名言。「逆転の発想」で古今東西の名言を読む、大反響ロングセラー〈名言〉シリーズ最新刊!「私はこれらの言葉に支えられて生きてきた」右を見ても、左を見ても、息苦しい世の中である。誰も明日の世界を予測することはできない。そんな中で、磁石の針のように一つの方向を指し示してくれる言葉がほしい⁉️私が思う千年の名言とは『この時代に生まれて、今後、千年も後まで残る明日の言葉』である。学者や思想家の言葉だけでないアスリートや経営者、そして生活者の言葉のなかに、不朽の名言が隠されている。この一冊の本に集められた言葉たち
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ネタバレ人は人でしかないんだと思いたいと思った。
能力、考え方、時代、色々な物事が混ざり合って今の自分がいると思った。
そんな簡単じゃないぜえ、自由
そもそも自由って自由じゃなかったりするぜ。
それがそもそもの間違えだぜ
そんな事を言ってちゃあなれねえぜ、自由。
みたいな考えが右往左往しながら読みました。
4章は、宗教とかニヒリズムを感じられて面白かったです。
考え方も普遍的ものなんて無いのかもですね。
ベルセルクの魔女さんが言ってたみたいに円環ではなく螺旋なんでしょうね。
五木寛之さんの批評を全部読むと、色々な角度からの見方があると勉強になりました。 -
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新しい視点をもらいました。
この世は地獄。
その中に極楽がある。
マイナスの中のプラスが希望の光。
冷たい夜と闇の中にこそ朝顔が咲く。
暗黒の中でないと、小さな光は見つけられない。
暗黒の中で見つけた光は、小さくても強い輝きのように感じる。
ここからは読んで考えたこと。
AIが医師や教師の代わりになるという意見がある。それに反対する意見もある。なんか、世の中が、AI対人間という考えに向きすぎている気がする。
本の中に「面授」という言葉がある。面と向かって教えてもらうことが大切で、知識だけなら本で得れば良い。会って直接聴いて得るものがある、という考えだが、そうなるとAIにはできないことを医 -
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『大河の一滴』五木寛之氏
冷たい夜と闇の濃さのなかにこそ朝顔は咲くのだ。(291ページ)
【こんな方におすすめ】
「少し心も体も疲れているな、、、」「でも、、、無理して頑張るという気持ちにすぐにはなれないな・・・」。
もしも、そんな状態ならば・・・この書をポケットにいれて、お気に入りの喫茶店や近所の公園のベンチでくつろいでみる、そんなひと時はいかがでしょうか?
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【作品】
優しい、しっとりとした語り口のエッセーです。
五木さんは敗戦を「平壌」で迎えたと記述しています。戦後の復興から現代までをつぶさに観察してきた作家のおひとりです。
作品は、バブルがはじけて約10年、阪神淡路 -
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ネタバレ織江は本名牧オリエに戻り、「あの夏に帰りたい」が大ヒット、ベストテン上位に。一方、伊吹信介25歳は、西沢、ジョン、カオルらと、公安の監視下、非合法でハバロフスクに。日本人捕虜の中には現地のロシア娘と結婚した者、ウクライナ人の娘と結婚した者もいた。ロシアは何10万人ものウクライナ人をシベリアに強制移住させ原子力の施設を建設。信介はウクライナ人の母の娘アニョータとユーラシア大陸横断の旅をすることに。パスポートなしでの横断、命がけでロシア語をアニョータから学ぶ信介。明日は出発。♪夜霧の彼方へ別れを告げ♪ 五木寛之「青春の門 第八部 風雲篇」、2016.12発行、427頁。
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シベリアにいる信介の物語と歌手として成長しつつあるオリエの物語が、奇妙に結びついていく。それは、1917年ロシア革命が起きた時に、ロマノフ王朝の持っていた財産がどこに行ったのかという謎に深く関わる。300年の歴史を築いたロマノフ王朝は、途方もない金持ちだった。金に換算すると1240トンに達した。世界の金の20%の量だった。エルミタージュ宮殿に世界の美術品を集める財力もあった。
世界各国は、ロマノフ王朝の財産を収奪するために、ロシアに派兵した。日本も7万数千人のシベリア派兵をしたのだった。バイカル湖は、大きく透明な湖と知られているが、1600m近くの水深があり、そこにはたくさんの死体とロマノ