感情タグBEST3
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北九州の自然や文化、気質がふんだんに表現されており、ここに出張で来ている者にとっては「なるほど」とうなずかされることが多くあった。また初々しい思春期を思い出させてくれる。少しは、自分の子供の目線でものを見れるようになったかもしれない。
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五木寛之さんの大作「青春の門」。20代にテレビ・ドラマを見ました。江藤潤さんと秋吉久美子さんの共演でした。「青春の門 第一部 筑豊篇」、1989.12改定新版、559頁。幼少から高校まで伊吹信介を取り囲む愛すべき筑豊の男たち、女たち。父重蔵は鉱山の30数名を救助するため殉死(信介5歳)、重蔵に助けられた朝鮮人金山朱烈、タエ争奪で重蔵と死闘を演じた塙竜五郎。10歳まで抱いて寝てくれた義母のタエ、幼なじみの牧織江、音楽教師の梓旗江。信介は高校卒業、タエ病没、梓旗江が待つ東京の大学へ。
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こんな長いシリーズとは知らずに読み始めてしまったがBOOKOFFに続きがあれば買おうと思う。
大事な人に対しても思ってしまう周りからすれば酷いと思われるような感情を抱えてしまう気持ちがよく分かる。
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筑豊の飯塚市に3年間住んでました。青春の門の筑豊ね、と言われてました。何となく青春の門は知ってましたが改めて小説を読みました。
いい小説でした。
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★4.9(3.73)1989年改訂版(1970年初版)。なんと壮大な小説なんだろう。過去多くの人に読み継がれてきたこの小説を、漸く手に取る。映画でも何度も上映されていたが、高校生時代にでもこの作品に触れておきたかったなぁという本ですね。伊吹伸介と母親のタエ、幼馴染の牧織江、そして塙竜五郎。著者は現在87歳になるが、彼の自伝とは言わないが、性的な描写等実体験に基づいて書かれたものなんだろうなぁと。第8部まで続く大作だが、映画は第2部で制作打ち切りと。戦後の筑豊を舞台に当時の日本人の心が鮮明に描かれてますね。
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全7巻。疾風怒涛の青春の日々をあたかも自分が駆け抜けているかのように感じさせてくれる。少年から青年へと成長していく登場人物達の心理描写が巧みで感動した。生の歓びや哀しみがありのままに溢れていて切なく愛おしい。人の心という移ろいやすく捉えどころのないものをうまく表現している。久々に濃密な作品に出会った。紛れもない大作。
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青春群像劇の最たる小説。主人公がかっこ良すぎるのが(生い立ちや親の人物像も含めて)いかにも小説という体だが。
日常、よく「時代が違う」などという言葉を耳にするが、そうでもないんじゃない?青春ってもっと普遍的なんじゃないか?
尤も、青春が普遍的っていうのも変なのだけど。
男子も女子もティーンエイジャーは特に一読すべし。
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大学生(特に早大生)は必読書にするべきではないかと。
大学生という人生のモラトリアムと呼ばれる時期に何を思い、何を選び、何をするか。そんな事を考えさせられる本。
昭和の時代の大学生の生き様を生き生きと描いている。
青春という青臭くて、少し甘酸っぱく、エゴイスティックな人生の特別な時期を主人公の心の揺れ方を中心に描いた名作。
読んでよかったと思う。
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高校時代、親父の本棚から何気なく手に取ったのが始まりで続篇を次々に読んだ。だめだめな伊吹信介と自分を思わず重ね合わせてします。それは肯定でも否定でもない。青春てのはきっとそんなものなんだろう。
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田川にもこんな時代があったのだなあ。
知ってる地名がたくさん出てくる。
人間の良いところも悪いところも書いてるし最後まで退屈せずに一気に読めた。
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初めての時代小説への挑戦。言葉の意味や時代風景を理解できるか不安があったが何ということはなかった。
伊吹信介の成長過程における複雑な心境の変化を的確に表現する五木寛之さんの文章力に感動した。 自分にもそんなことがあったなぁと感じる場面、特に性への異常なまでの執着に共感。信介と同じように、「自分は変なのだろうか?大丈夫だろうか?」と不安に思っていた時期があった。
次巻からは東京での生活になるのだろうか? 信介と梓先生、牧織江との関係性がどうなっていくのか楽しみだ。
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40年以上前に読んだことがあるが、織江のことしか、思いだせなかった。 私より、20年前の時代であり、自立編も楽しみ!
私の時代は、赤線は、ありませんでした。
仕送りで、3畳の下宿は、3500円で、毎日ジーンズで過ごしました。 童貞でした。
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「青春の門」は物語自体も長いが、非常に長い期間をかけて書かれている小説である。1969年、というから今から50年以上前に「週刊現代」で連載が始まっている。1970年に「第1部筑豊編」の単行本が発行された後、1980年の「第6部再起編」までは定期的に単行本の形で発行がなされている。その後、発行のペースがゆっくりとなり、1993年に「第7部挑戦編」、2016年に「第8部風雲編」、そして、2017年からは第9部に相当する「新・青春の門」の連載が書かれ、2019年に「新青春の門第9部漂流編」の単行本が刊行された。ネットで見ると、作者の五木寛之は、第10部の構想をインタビューで話しており、少なくとももう少し話は続くようである。
私は高校生の頃に読んだ記憶がある。何部まで読んだかは忘れたが、少なくとも、この第1部の筑豊編、および、大学生活を始めた第2部自立編は読んだ記憶がある。今回、私の方も40年以上ぶりに読んでみた。
私は筑豊ではないが九州出身である。私の故郷の方言と筑豊方言は異なる部分も多いが、そんなには遠くなく、懐かしく読んだ。本筑豊編では、主人公の伊吹信介の父親や母親の世代の登場人物には劇的なことが起こるが、信介自体には特に劇的なことは起こらない。思い切りの良い性格をしている反面、普通の若者の限界を超えるような経験はしていないし、それが物語として語られるわけでもない。しかし、それはそれで、「普通の」若者である大部分の人間にとって、ある種の共感を感じる部分もある。
劇的な、手に汗握るようなストーリーではないので、すぐにでも続くを読みたい、という類の本ではないが、第2巻以降も、ゆっくりと読み続けていきたいな、と思わせる物語だ。
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松原健之の歌う「織江の唄」に惹かれ、原作を読んでみた。
歌のイメージでは、織江が信介に会いに行ったと思ったのですが、
信介が会いに行ったのですね。
原作では細かく書かれなかった織江の気持ちが歌となったのでしょうか?
最初は時代背景が古く、難しかったのですが
信介が思春期を迎える頃、
タエへの気持ち、先生への気持ちなど
面白くなってきました。
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まさに人生を模索する不確かな思春期の物語。
炭鉱を舞台に一人の少年の成長が描かれています。もし思春期にこの本に出会っていたら、共感で揺さぶられまくって、主人公と同様、何かを見つけたくて、このシリーズの続編を読み漁る自分が想像できる・・・
読書は、内容はもとより、人生のどの時期に出会うか、そのタイミングも重要な要素。
そういうわけで、思春期の少年の頭の中の大きなテーマ、性への目覚めなど、小説では結構な比重を占めるけれどいまいち響かず、もし将来男の子を生んだとしたら、参考にしようとかぼんやり思う。
反対に舞台である炭鉱の荒々しさ、悲哀も秘めた力強さ、人間くさい部分には強く心惹かれるものがある。現代には失われたものが美しいと思えるのかもしれない。ちょっとヤクザっぽい(いや、ヤクザ)任侠に富んだ登場人物にも。
あと、一気に読書の時間が取れないのにすごく読みやすかったのは、当時連載小説だったからでしょうか。何か連載向けのテクニックがある(と感じる)
名前は知っていた作家だけど、読んだのは初めて。古本屋で出会えたら是非続編を読もう。(古本なんかい)
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面白いわ。筑豊に行きたくなってきたよ。
早川先輩の発言をきっかけに読もうと思ったんだけど、これを若い頃読んでたら、確かにもっと感動したかも。てか、高校生くらいで読んでたら人生変わってたかもね。
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このシリーズは、1、筑豊篇2、自立篇3、放浪篇4、堕落篇5、望郷篇までを4年ほど前に従兄弟にもらった。
6、再起篇までは買い足して読んだが。7、挑戦篇8風雲篇は未読。5、望郷篇の後半から6、再起篇の前半までが少しブレというかスムーズに話は進まない感覚はある。
五木寛之さんは昭和46年ぐらいにはその時点での単行本を多く読んでいたが『青春の門』だけは未読だったので6巻を一気に読んだ。そのあと、あまり本を読まない家内も一気に読んだので。五木寛之さんの読者を惹きつける筆力のすごさを再認識したシリーズである。素晴らしいエンターテイメントだと思う。
五木さんは「のぶひろし」をはじめ数種のペンネームで作詞も多く手がけておられてヒット曲も多い。
昭和46年ごろかその後、「車」に凝っておられた時期もあって東名高速をあてもなく往復したとか。
「車」に関する短編も短編も面白く読ませてもらった。
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学生時代に読んだが,いまの歳になって、
この本を 読むとは思わなかった。
伊吹信介 が 記憶していることから、
18歳となり 大学に行く ところで、おわる。
昭和という時代が,雰囲気として立ち上る。
みんなが 飢えから 解放されようとしていた。
しかし,時代の動きが あまりにも,排除されているような気がする。
私小説的な手法になりすぎている。
信介は 重蔵の息子であることに誇りを持ち
父親に助けられながら,自分であろうとする。
図抜けた存在ではないが,義理 という言葉が
妙に似合う 若者である。
年長者に対する言葉遣いなど いまの時代からみると
難があるが,許される範囲であるかもしれない。
塙竜五郎のキップの良さと重蔵との信頼関係。
長太の直情さ、金さんの階級意識、などが絡み合うなかで
伊吹信介は 素直に成長していく。
最初に意識したオンナが 義理の母であるタエだった。
そして,気がつかないが おさななじみ オリエ が2番目で、
女性であると意識したのが 梓先生だった。
オリエの恋心が わかるようで、わかりにくく、
煮え切らないところがある。
オトコとオンナは理解し合えないものだから,仕方がないのかもしれない。
さて、伊吹信介 18歳 東京で
本当にしたいことがわかるのだろうか。
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一気に7巻『挑戦編』まで読み切った。
この筑豊編を読み終えた時は「これは久しぶりに面白い本に出会った」と思ったが、2巻、3巻と読み進めるうちに段々とつまらなく...
7巻に至っては急に作者が変わったのかと思うほど、違和感を覚えた。
織江とどのような結末を迎えたのかなど、色々ときになることもあるが、8巻は刊行予定が無いらしい。ただ、そこまで読みたいというわけでもなくなってしまった。
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スポコンというか任侠ものというか、昭和の空気でいっぱい。
しかし人間の内面というか心の襞がをむき出しになっているような登場人物のドラマはこの時代ならでは。
筑豊に限らず全国の炭鉱街ではこういった世界が存在していたのだろう。
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主人公の伊吹信介は、義母のタエから、死んだ父の伊吹重蔵の思い出をくり返し聞かされてそだちます。重蔵は、鉱山の落盤事故で閉じ込められたひとたちを救うために、みずからの命を犠牲にしたのでした。父の立派な生きざまに恥じることのない、男らしい少年になることを心に誓う信介は、
かつてタエをめぐって重蔵と争った塙竜五郎は、のこされたタエと信介の庇護をすることを重蔵に約束し、信介は彼から大人の男たちが生きる世界をかいま見ることになります。他方で彼は、幼馴染の少女の牧織江や、快活な音楽教師である梓旗江に心を惹かれ、少年らしい性のうずきにとまどいながら成長していきます。
昭和のエンターテインメント小説らしい内容で、たのしんで読むことができました。
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前半はもの凄くフックがあってよいんだけど、後半はもう炭鉱設定どうでも良くなった感じがもったいない/ ただの中高生の成長記録/ 織江が唯一の救い/ 健気でかわいすぎる/ 織江の幸せを願ってやまない/
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筑豊の泥臭い男の青臭い青春群像。本当に青春時代に読んでおいたほうがいいかもしれない本。自分ですら少し引くくらいの汗臭さなので、平成生まれがこれを読むとどんな感想を抱くのかに興味がある。