【感想・ネタバレ】かもめのジョナサン【完成版】のレビュー

あらすじ

「飛ぶ歓び」「生きる歓び」を追い求め、自分の限界を突破しようとした、かもめのジョナサン。群れから追放された彼は、精神世界の重要さに気づき、見出した真実を仲間に伝える。しかし、ジョナサンが姿を消した後、残された弟子のかもめたちは、彼の神格化を始め、教えは形骸化していく……。新たに加えられた奇跡の最終章。帰ってきた伝説のかもめが自由への扉を開き、あなたを変える!

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ネタバレ

はい、というわけでね
トレードマークは荷台に描かれた聖徳太子の一万円札!
恐妻家で子だくさん
いつも明るくて、情にもろくて騙されることも多いそんな人
運転技術もたいしたことなくて、腕っぷしもからっきしだし、けっこうなビビり
だけど一番星桃次郎のピンチには必ず駆けつけ、恐怖に震えながらも4トン半の小さなトラックで倍以上あるトラックに立ち向かいます

そうなんよ!わいのヒーローは桃次郎じゃなくて「やもめのジョナサン」やったんよ!

なんでジョナサンはそんなことが出来たんだろう?
それはきっと自分の心の声に常に忠実だったからじゃないか?と思うのです

本当はすぐにでも逃げ出したい状況で、迷わずアクセルを踏み込めるのは、自分の心の中にある大切なものを決して捨てることがなかったから
そんな風に思うのです

だからジョナサンは道を間違えなかったんじゃないか、ヒーロー足り得たんじゃないか

ジョナサンが僕たちに教えてくれるのは「自分の先生は自分」ってことなんじゃないでしょうか

最後ちゃんと『かもめのジョナサン』の感想になってるっていうね(さすが)

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2025年09月28日

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働く喜び、生きる喜びを追求することによって、働く意味、生きる意味を自ら理解することができれば本望である。形式化、儀式化を通じて本質が変容することは避けられないのだろう。

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2025年01月05日

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ネタバレ

人は人でしかないんだと思いたいと思った。

能力、考え方、時代、色々な物事が混ざり合って今の自分がいると思った。

そんな簡単じゃないぜえ、自由
そもそも自由って自由じゃなかったりするぜ。

それがそもそもの間違えだぜ
そんな事を言ってちゃあなれねえぜ、自由。

みたいな考えが右往左往しながら読みました。



4章は、宗教とかニヒリズムを感じられて面白かったです。
考え方も普遍的ものなんて無いのかもですね。
ベルセルクの魔女さんが言ってたみたいに円環ではなく螺旋なんでしょうね。


五木寛之さんの批評を全部読むと、色々な角度からの見方があると勉強になりました。

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2024年02月14日

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完成版として発売時から新たにPart Fourが追記された本書で初めてこの作品に触れたが、あとがきでも書かれていたように、Part Threeまでだったらあまり面白いとは感じられなかったかもしれない。
当時はアメリカのヒッピーから人気が広がったという話だが、それは理解出来つつも現代ではあまりウケないだろうなとも感じた。
Part Fourにおいて、始まりに戻り時代は回るという事を感じさせられたのが良かった。

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2023年06月17日

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・雨の日
・紅茶屋
・ヒッピーの聖典。
・お店に置いてたのでナナメ読み。

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・アルケミストと同様にスプーンの油にも触れている。
・ジョナサンの教えはやがて本質ではなく形式のみが受け継がれていく。
・パート4が書かれたのは近年、40年かかったそうな。
・すべてが茫洋としてすべてが確信系の本。
・印象的だった部分↓
・ジョナサン:「自分を追い出した者に教えてあげなさい」
・ジョナサン:「私は皆と変わりない、自分の事を知り、すでに練習を始めていることが重要だ。」

━━━━━━━━━━
・飢えた事がある世代と、そうでない世代では大切にしているものが違う。

・大切なのは丸が重なる部分。

・丸の重なりに何を入れる?

・それがスプーンの油?

・もう少し考えてみます。




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2022年04月03日

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形而上学の学びと人間が陥りやすい(現在の人間社会が陥っている)罠、宗教や権威についてカモメの社会を通じてフィクションでありながら、はっきりと描かれている作品

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2022年04月03日

購入済み

生の追求

ただ生きること。天敵から身を守り、食事を得て、子を育てること。これらは尊く、ないがしろにできるものではないと思う。しかし、それらと同等の強い想いを別に持つことができたなら、人生に強靱さが加わる。

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2021年10月27日

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ひとつのことを極めることで得られる解脱、悟りようなものはあると思う(少なくともあってほしい)。五木寛之氏は「ゾーン」と書いているが、そういう一時的な感覚ではなく、人生観を変えるような何かである。それは、生死を扱うような武術・武道の類のみならず、茶道や華道などにもみられるし、禅的にいえば仕事家事全般、なんでもそうだろう(要は、取り組み方)。

ジョナサンにとっては「飛ぶ」ということが、それだった。作者のリチャード・バック氏が戦闘機や曲芸飛行のパイロットであったこと、シルバ・マインド・コントロールの経験者であることを考えると、本人の体験をもとに記したものであることは想像に難くない。

悟りを得た人が、他の人々にその方法を伝えるべきかどうかは、大きな問題のようだ。伝えればどうなるのか。社会的に排除されるかもしれない。周囲で混乱や争いが起きるかもしれない。よくても変人扱いだろう。かの釈迦ですら、梵天に再三頼まれて決断したのである。だから、作者は宗教活動なんかはせず、「かもめのジョナサン」という寓話の形で、自分の体験を世に伝えたのではなかろうか。

などと考えながら読み終わり、最後の五木氏の「1974年版あとがき」で驚いた。寓話を書いただけでも、あやうく排除されそうになっているではないか(しかも訳者によって)! もちろん、その後、2012年に最終章「Part Four」が追加されたことで、ジョナサン=ブッダ(目覚めた者)であり、「宗教がたどる道」を示した寓話であることは確定したわけだが。これは初版から追加しておくべきだったのでは? と思わなくもないが、当時の米国では、それこそ、むしろ宗教批判として排除されかねない感じだったんでしょうかね。

葬式仏教に辟易しながらも、彼岸の準備をしつつの読書でした。

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2021年09月18日

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10代前半の頃に読み、非常に感銘を受けた本。
人生で一番つまらない時期を過ごした今、完全版を買って読み返してみた。
感想が思い浮かびすぎて、上手く言葉に出せない
つまらない言葉になるけど、自分の人生を振り返るきっかけになった。

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2021年06月27日

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小学生の時に読んで、サイケデリックを体験してから読み直したら感想が変わった。自分が日々考えている統合と分断についてや何かを探求していくうちに分かり合える仲間が減ってしまうことこと、一般性を失った人はどうなるのか、人生における他人の存在意義など、自分が普段考えていることに近いことに関するヒントをくれる本だった。

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2021年01月08日

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宗教とはなんなのか?哲学とはなんなのか?
考えるヒントを与えてくれる1冊。

読み終わった後は自分の感覚を1番大事にしたい。
感じたままが今の私なんだなと思えた。

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2020年12月26日

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第4章がよかった。読者一人ひとりの心に一羽のカモメが寄り添ってくれ、そのまま新しい景色の中へ連れていってくれるような作品だなと感じた。繰り返し読みたい

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2025年04月20日

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噂で聞いていたがビレバンでふと出会い読んでみることに。星の王子さまとも対比される人生の喜びについて書かれている寓話らしいのだが断然こちらの方が良い!とにかく生きる喜びや好きなことを追求して、それを愛を持って人に伝えていくこと。「われらすべての心に棲むかもめのジョナサンに」という冒頭の言葉がよく示している。生活に気を取られてばかりいずに、ちゃんと生きる意味を追求すること、群衆に思考を停止して同調しないことを肯定してくれ、勇気をくれる作品。

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2024年09月01日

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これから新たなこと挑戦しようとする人の背中を押して、自由に導いてくれるような本であった。
周りに何を言われようと自分の自由に生きたらいいし、挑戦したことを周りに教えてたり、それを活かして助けてあげたりすることのできる人になれたら素敵だなと思った。

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2024年06月13日

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開始: 2023/11/9
終了:2023/11/10

感想
光り輝くカモメ。その姿を追って輝きを失うカモメ。大衆は愚かなのか。聖人は生まれつき成人なのか。宗教に救いはないのか。残響は消えない。

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2023年11月10日

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ネタバレ

リチャード・バックの本は、読み始めるとたちまち辺りに静謐で夢の中の様なふわふわとした浮遊感に包まれる感じがして、プロペラ機で1人空を飛行している時はきっとこんな感覚なのかな。と夢想してみたり昔からとても好きなのだが、最近になって第四部があった事を知り今回初めて完成版を読んでみた。

不思議な世界のカモメの話は、人間社会に生きる私たちがその意味を考えるうえで示唆に富んだ内容ではあるけれど、第三部までは童話(?)寓話(?)的な世界観の色が強く、説教くさく感じないまま物語は終わるという印象を持っていた。

第四部ではジョナサンが会得した飛行技術や「カモメとはどんな存在か」を若いカモメ達に教えていく中で、やがてジョナサン自身が神格化され、本質であるはずの飛行技術を学ぶ者や自分とは何者かを考えるものがいなくなっていく。

きっと仏教やキリスト教も、はじめは「隣人に愛を持って接する」とか「家族を大事にする」とかシンプルな事が本質であったはずなのに、誰が何を言ったかとか教義の解釈の違いとか、本質的ではない物事で人々が分断されていく事を示唆しているように思う。

第三部までの構成では「星の王子様」的なファンタジーなお話の印象が強いが、第四部を含めると人間社会とリンクする部分も相まってフワフワとした読後感の心地良い感覚が少し薄まる気がして、そこがイマイチという感想もよく見かける。

けど、この完成版の方が物語全体としては起承転結がはっきりしていて分かりやすく、個人的には「アリ」かなと思う。

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2023年05月13日

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生きる目的って。
寓話なのかファンタジーなのか。児童文学の姿をしてるのに、読んでみたらとんでもない方向に流さる作品。エンデの「モモ」のような衝撃を受けました。

谷口けいさんが好きだった本。ということで気になり読破。70年代後半に世界中でブームになったそうなので、知ってる方もいるでしょうか。

かもめのジョナサンは、飛ぶことが好きなカモメ。
他のカモメは餌を摂るために飛ぶが、ジョナサンは飛ぶこと自体が目的。より一層美しく、速く、「飛ぶ」ということをとことん追求していく。

そんな他と違うカモメはどこの群れでも馴染めず、追放されしまう。そんなはぐれカモメ達が集まり、ジョナサンは飛ぶことをさらに追求し続ける。そこで出会った師匠の教えを受け、ジョナサンは卓越した境地に達する。

物語は驚くほどグイグイ進み、ジョナサンはどんどんカモメ離れしていく。そして生きる目的を悟ったジョナサンは「優しさと愛の真の意味」を探しに群れに戻る。

元々はここで終わるはずだった3章に、完成版では第4章が追加されている。

この本は話の流れがどうのこうの、という作品ではなく、
もっと強いメッセージのために形作られた、劇薬のようなもの。という印象。

ゾーンに入る方法を体系的に解説した本。とも呼べるし、
神が生まれ、形骸化していく流れを描いた本、とも呼べる。

かもめの写真がたくさん載ってて可愛い本でもあるし、
カモメを人間に置き換えると…という本でもある。

生きる目的って、生きることじゃない。
ただ生きていく、それは本当の意味で「生きて」ない。

ジョナサンにとっての生きる目的は、
「学ぶこと」「発見すること」「自由になること」

飛ぶことを学び、新たな飛行法を発見し、限られた肉体さえも凌駕して完全に自由になること。

それこそが、生きる史上の喜びであり、地上の楽園である。

どうも文章化すると胡散臭さが勝ってしまいますが、児童文学と思って読むと火傷します。

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2023年03月14日

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小説というよりもポエム、
自己啓発というよりもスピリチュアル、
そんな本。

「食って寝るだけの人生なんて嫌だ」
「あいつらと私は違う」

“意識高い系”という言葉が一時期流行ったが、「意識が高いこと」、それ自体は何の問題もない。問題があるとするなら、「私はあいつらとは違う」と、周囲を下にみるような態度をとるときだ。はみ出しものでかまわないが、だからといって、私以外のその他を蔑めば、愛のない人となる。

では、周囲に手を差し伸べることが「愛」か。裕福な人が貧しい人を支援すれば、それが「愛」なのか。

──ぶっちゃけ、「胡散臭い本である」と、私はそう思った。

その印象は最終章を読むことで少し変わったが、「『私』と『大衆』を明確に線引し、分けている」という印象は最後まで拭えなかった。

***

「物語として楽しめるか?」といえば、面白いとは思わなかった。

しかし、「なぜこの本が爆発的に売れたか?」を考えることには価値があった。

出版当時の時代背景、ヒッピー、宗教、保守、体制批判、自由……。

本書が「影響力のある、パワーのある作品」となったのは、当時の時代背景や価値観によるところが大きいだろう。

しかし、「時代は繰り返される」ならば、本書に希望をもらう読者は再び現れるだろうし、そういった意味では普遍的名著といえる。

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2025年12月14日

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パート1でジョナサンが限界に挑むところが好みでした。後半になるにつれて考えさせられる部分も多かったです。

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2025年05月22日

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ネタバレ

あとがきが最高!
自分の疑問に向き合うために翻訳に挑戦したという著者の思考に感銘を受けた。
食べるために生きることは醜いことではないという翻訳者の意見に賛同する。
アメリカはトップダウンの神的な主導者の存在を渇望する。
神聖なもの、完全なものになりたいと思い、努力すればなれるという思想的な物語だった

かもめ版ドラゴンボール。
スーパーサイヤかもめ。
瞬間移動はスピードを極めすぎ。
脳細胞がトップギアにもほどがある。

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2025年02月12日

Posted by ブクログ

周りから遅れを取らないように、気がつけば人生の喜びを後回しにしてまで必死に生きていた日常に、新たな活力を与えてくれた本。
ジョナサンは決して、同調圧力に飲まれることなく、「飛ぶ喜び」を追求する。その生き様に、私ももっと毎日を、自身の人生の喜びを追求するように生きていいのだと励まされた。
また、落ち込んだり、感動したり、また反省したり、一喜一憂するカモメの姿は、愛らしくもあり、私たちも共感できる部分が多々あるのも面白い。
ストイックに飛行の練習を繰り返すカモメの描写を読むと、無性に私も物事に熱中して努力をしたくなってきた。
とはいえ、一日中好きなことをしているわけにはいかないし、嫌でも生きるために働かなくてはならないこの世の中。それでも、読破後の気持ちを忘れないでいたい。

「教えの神格化」など他にも重要なテーマが含まれている物語で、全てを消化するのは難しかった。また間を空けて読み返してみようと思う。

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2025年02月06日

Posted by ブクログ

久々に読んだらすごい体育会だな〜という感想になった。マッチョイズム。
Part Four初めて読んだ。滑稽さが好きだった。
五木寛之のあとがきがとてもよかった。原著との距離感が近すぎず淡々としていつつも色んな視点から語っていて頷きながら読んだ。

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2024年05月16日

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生きていく上で必要な事。それは自由と冒険と愛。多分そういうような事を書いていると思うんだけど私には難しかった。読んでて、自分の内面を探り出されるような感覚がたまらなく気持ち悪かった。

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2023年09月06日

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カモメが主人公で、カモメの視点で全てが描かれる不思議なお話だった。所々に本物のカモメの写真が挿入され、勢いよく飛ぶ姿を見ることができた。
尖った杭でもそれを貫き通せば己の道を確立し高みを目指すことができる。
そんな気持ちになるような作品。

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2023年07月13日

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いろいろと思うことはあった。だが上手く文章にできない。本好き、哲学とか道徳とか好きな人は一度読んでみる価値はあると思う。これを読んでどう思ったか、人によってきっと違うと思うから、できることなら誰かと感想を言い合いたい。

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2023年04月19日

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余りに神話的というのか、聖書を呼んでいるような不思議な信仰心がページを捲れば捲るほど芽生えていくのだが、少し期待値を上げすぎた感が否めない。ただなぜだか分からないけれど最後のページを閉じた時、ジョナサンにまた会いたいと思った。

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2022年04月07日

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今のわたしにとっては掴みどころのない作品。
わかったような気がするところがあると思ったら、気付けば置いていかれているような…

定期的に読み返すと、その時々の自分の状態で印象が変わるのかなあという感じ。

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2022年01月28日

Posted by ブクログ

以前、友人からお薦めされた本。
読んだ人により千差万別だと思うけれど、私は
・まつり上げ、讃えたり信仰したりすることが重要なのではない。その大元にある考え方を自分自身によって体得することこそが重要。
・肉体の限界が精神の限界なのではない。肉体は場所や時間など様々な制約をうけているため、無限の思想が自由をうむ。
ということをこの本から感じ取った。

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2022年01月03日

Posted by ブクログ

頭では何かしらの良い示唆的なものを感じる気がするのだけれど、もやもやとした違和感が最後まであった。確かに食べ物のために争い合う事はやめたいと思うけど、食べるために飛ぶ人生(鳥生?)の何がダメなんだろう?とも思った。
ダメなあのカモメたちを、自分が教え導かねばというらエゴイズムのようなものを感じる箇所もあった。

ただ、純粋に飛ぶという行為に喜びを見出し、一心に上を目指して技術を磨く姿はとても素晴らしいと思った。

最後の章の展開はとてもリアルで、どきっとした。
崇高な人物の存在が崇拝され、その教えを覚えることだけに満足し、体を動かして練習するという一見すると地味な学習をしなくなる、これは自分自身を振り返る大事な気づきだった。

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2021年09月26日

Posted by ブクログ

簡単な文章ですぐに読める。
解説が大変面白かった。
作品からどんな思いを持つかはそれぞれだと思うが、これを読んでジョナサンのようにたびに出ようと思わなかったのは私がもうイイ歳だからかな。

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2021年07月18日

Posted by ブクログ

最初から何故だかわからないけどジョナサンに対して否定的なポジションを取りながら読んでいた。
食べることよりも飛ぶこと、高い位置から仲間を見下ろし自分の正義を貫こうとする、天に登って「白く」輝き、自分は特別ではないとしながらも明らかに特別な能力を発揮するジョナサン。自分の教えが形骸化し、意思に反して偶像崇拝的な信仰が一般化するなか、ジョナサンはそれをただ見ていたのか。かれなり「愛」とは結局何だったのか。
 どこまでもストイックに、生きる意味を追い求め、「飛行」というアイデンティティに全てをかける姿勢には心打たれる。がしかし、なぜジョナサンな共感することはなかなかできない。
 最後に訳者の方がその不可思議さについて言及されていて、それを読んで最後に気持ちが晴れた。

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2021年03月15日

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