五木寛之のレビュー一覧

  • 百歳人生を生きるヒント

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    来月、五木寛之さんの講話を申込みしています。行けるといいのですが。高齢者に大切なのは教育(今日行くところ)と教養(今日用事がある)だとw。本当にそう思います(^-^)「百歳人生を生きるヒント」、2017.12発行です。なるほど、なるほどの内容でした。「人生百年」ではこれまでの「人生五十年」の人生観は通用しない。50代は下り坂である覚悟を。60代は再起動、群れから離れる覚悟を。70代は黄金期、学びの楽しさを。80代は自分ファースト、嫌われる勇気を。90代は妄想のすすめ、回想世界に遊ぶ至福を!

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    2018年01月25日
  • 青春の門 第七部 挑戦篇 【五木寛之ノベリスク】

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    未知の時代を目前に、嵐の前の静けさが日本を覆っていた1960年。伊吹信介(いぶきしんすけ)はタバ風の吹き荒む江差(えさし)にいた。そこで会ったオーストラリアの友人・ジョンの「あなたは一度日本を出てみるべきです」という言葉に惑(まど)う信介。特攻船やソ連との関係に揺れる函館を訪れたとき、彼の背中を押す風が吹く。

    60年代を舞台に1993年に書かれた作品で、ケータイやネットは存在しない世界なのに旧さを感じない。文庫本で697ページの厚さにたじろいだけれど、読み始めたら一気だった。第9部が週刊現代に連載中で、80代半ばというのに五木寛之の創作意欲には感嘆するしかない。なお文庫本の解説によれば、「青

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    2017年09月06日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    今まで全く考えもしなかった宗教宗派、それが葬式を機に浄土真宗と関わるようになり、住職から初めて浄土真宗についての話を聞き、親鸞と言う人間に凄く興味を持ったことが五木寛之の最初の「親鸞」青春編を読むきっかけになった。
    「青春編上下」「激動編上下」「完結編上」を読んで、いよいよ「完結編下」で親鸞の90歳の生涯が終わる。
    61歳で京に戻った親鸞が80歳を超えたところから物語は始まる。
    長男の善鸞は親鸞に認められたい一心で京から東国へ赴くが、独自の念仏布教をしたことで東国が混乱し、最終的には縁を切られることになる。
    一方、物語のサスペンスの方は竜夫人が親鸞の妻、恵信の妹であることが明かされ、娘のことな

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    2017年08月25日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    だいぶ前に「親鸞」全三部作の第一部(青春編、上下)、第二部(激動編、上下)を読んでから、かなり時間をあけてようやく第三部(完結編、上)を読んだ。その間読みたい本が次から次へと出てきたためなのだか、今この完結編(上)を読んで、すぐに読まなかったことを後悔している。
    青春編で親鸞の8歳から35歳までの京での生い立ちと当時の社会風景、登場する色々な人物が親鸞と関わり影響することにわくわくした。そして激動編で越後から東国での36歳から61歳までの専修念仏説法の人生の物語に少しだれた。今回の完結編上巻は61歳にして再び京に戻り、新たな陰謀に巻き込まれる物語。青春編で登場した人物が90歳以上の高齢で登場し

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    2017年08月04日
  • 異端の人間学

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    ネタバレ

    五木寛之氏がこんなにソ連に通暁している作家だったとは恥ずかしながら知らなかった…!
    初期の名作を知ることができて、それだけでも大収穫な一冊。

    罪と罰のラスコーリニコフの名前は分離派ラスコーリニキからきていて、「ラスコーリニコフという名前の時点で、彼はもう斧を持って異常なことを行う人間に宿命づけられている。」なんて、『はじめに』に書いておいてくれないと全く分からないよ~~~そんな差別的な話を活字で明示できるわきゃぁないんだろうけど…!

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    2017年06月08日
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞の教えは、ただ念仏をするだけ。自分に特別な力がないことを悟り、ひたすら念仏を唱える親鸞。民衆が心を打たれる。

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    2017年05月22日
  • 親鸞(しんらん)(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    範宴が法然上人のいる吉水に通い始めてから、親鸞となって吉水を去るまで。
    この話の中でこの人はまた何回も名前が変わった。
    範宴から法然の弟子となった綽空
    この名前の時、恵信(紫乃)と結婚。
    選択本願念仏集の書写を終えて善信
    信州へ流罪となり、親鸞へ。
    ようやく知っとる名前になった!!!

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    2016年11月25日
  • 親鸞(しんらん)(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    忠範の頃から比叡山に入って範宴となり、比叡山を出ると決意するまで。
    難しい本なのかと思ったら、すごく読みやすいし面白いし、登場人物の魅力がすごくある!
    下巻も楽しみ。

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    2016年11月25日
  • 人間の覚悟

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    非常に読みやすくておもしろかった。
    たくさん線を引きました。

    P7.『どんな人でも、自分の母国を愛し、故郷を懐かしむ気持ちはあるものだ。しかし、国を愛するということと、国家を信用するということとは別である』
    現代ではここがごっちゃになってしまっている印象

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    2016年07月09日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    実家は浄土真宗だったけど、だから自分がどうだってこともなく、親鸞にも特別興味を持ったこともなかったけど、こうやって読み終えてみると、なかなかに激動の人生ですね。しかも90歳っていう大往生ぶりも凄い。黒面法師とか、北陸で出会った僧侶とか、はたまた北陸に帰った奥さんとか、諸々どういう結着がつくのかと思っていましたが、それぞれしっかり着地点が定まりましたね。どこか突き放した感じのクライマックスも良かったです。

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    2016年06月07日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    とうとう往生、五木フィルターを透した親鸞、いやはや非常に面白かったです。親鸞が主役の一応歴史的ベースと親鸞の仏教思想はベースになっていますが、ものすごく面白いハイパーアクション伝奇小説。この”ありーひん”ミラクル的な事が微妙なレベルでおさえられているところが、”ありそう”すぎてグイグイハマります。
    完結編は上下とおして親子の情と人との関係の比較、父親としての親鸞とブデストとしての親鸞の描き方が秀逸。全くブレない親鸞だが、家族を含む回りの人々の受け取り方の違いが非常に興味深い。真理の凝縮やねぇ。なんというか、この小説に描かれる親鸞の考え方は非常に自分自身の考えかたと似ている所があって、ちょっとゾ

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    2016年06月03日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    私は無神論者なので宗教のことはよくわかりませんが、信じることがその人の救いになるものだったらいいのでは?と単純に考えています。


    私も無神論者と言いながら、困った時の神頼みはしてしまうわけで(。。;)
    なにか切羽詰まった時、選択せねばならない時などは、見えない何かの存在を感じ「今私は試されているのかも」って
    考えてしまいます。
    そして「なんだ、おまえはその程度のものか」と言われないように、あえて楽な道を選ばずに生きてきました。


    親鸞とて生きてる間ずっと苦悩してきたくらいですから、難しいんでしょうね。
    思うにどんな教えであっても、解釈の仕方でどうとでもなってしまうのではないでしょうか。

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    2016年06月02日
  • 親鸞(しんらん) 完結篇(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    前回から3年近く?文庫になるのを待ってました(。。;)いやいや、懐かしいお名前が出てきて、親鸞が範宴と名乗っていたころのワクワク感が戻ってきました。
    それにしてもみんな年をとりましたね。

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    2016年06月02日
  • 宗教都市と前衛都市 ――隠された日本 大阪・京都

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    大阪は商業都市ではく、寺内町を中心に発展した宗教都市だった。京都は常に新しい物を取り入れる前衛都市だった。関西地区に住み始めて今までイメージしていた大阪京都というのはどうも実際と違うんじゃないかと違和感を感じ始めていたのでこの本を読んで腑に落ちた点がたくさんあります。京都の人はイケズとかプライドが高いとか悪く言われることもありますがこれを読むと悪いイメージではなく、何故そういうメンタリティをもつに至ったか、京都人のしたたかさがどう形成されていったかがうまく書かれていて俄然京都の人に興味がわいてきました。面白い視点で書かれた本です。

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    2016年05月14日
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    親鸞続編。そうそう、受刑して北陸送りになったところなのでした。新たな宗教家が出てきて、心から迎合することは出来ないながらも、その世界観を通じて新たな境地へ、って流れ。政治との絡みとか、祈祷とかを通じ、俗世間との距離感みたいなものが浮き彫りになってきている印象。直属の弟子とか、養子とか、親鸞ファミリー的なものも次第に形成されつつあって、このあたりの人脈とか、上記の経験とかが浄土真宗へと繋がっていくのでしょうか。

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    2016年05月05日
  • 親鸞(しんらん)(上) 【五木寛之ノベリスク】

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    五木寛之さんの小説は大河の一滴に共感できず、それ以来読まずにいた。でもこの小説は痛快に面白く、止まらない。続、親鸞も読みたい。

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    2016年04月02日
  • 人間の運命

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    冒頭の話があまりにも重すぎて、読むのを一度止めてしまいました。しかし、最近、本棚を見た時に、何故か目に止まり、読み出したら、時間を忘れ、いつの間にか読み終えていました。

    【宿業】に対する考え方。
    変えられないものは沢山あるが、その中でどう生きるか?
    私は、「運命は変えられるものではなく、現実をしっかり受け入れる覚悟をもつことで、寄り添えるもの」との認識を得ました。

    以前、啓発本が好きで、読めば人生を変えていけると思っていましたが、その認識の甘さを実感しました。
    どんな啓発本より役に立つ本だと思います。

    最後に、本文より、
    【光がさしたからといって、せおっている荷物が軽くなるわけではない。

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    2016年03月27日
  • サンカの民と被差別の世界 ――隠された日本 中国・関東

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    著者が戦後の引揚者であったことはよく知られていいると思うが、朝鮮でどのようなことがあったのかはあまり語られていなかったと記憶している。本書ではその頃、そして引揚後の九州での生活が少し語られている。差別をされていたのだという。その心持ちをアルベール・カミュの「異邦人」の心境になぞられているのは深いなあと感じた。
    差別の原点は自らと異なるものを排除したい気持ちにほかならないけれど、その反意が寛容であるという主張には説得力がある。

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    2016年01月17日
  • 親鸞(しんらん) 激動篇(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    越後から常陸の国へ。
    ここでも安定に安住することなく日一日を生き抜いて行く。
    降りかかる難局を親鸞は自らの手で解決したことがないやん? ていうレビューを散見するが、親鸞のフォロワーが能力を発揮しているのであり、それこそが親鸞の人徳であろうと思う。

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    2015年10月26日
  • 親鸞(しんらん)(下) 【五木寛之ノベリスク】

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    誰もが抱える心の闇を、ほんの少しでも照らす光明を信じて生きて行きたい。
    マジでそう思わせてくれる。

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    2015年10月13日