五木寛之のレビュー一覧
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善鸞は言った.「このわたしという人間は、ほんとうに救いようのない、浅はかな男です…人前にたって、皆の注目をあつめ、演じたり語ったりするとき、自分が蘇ったような気がするのです。そうすると、わたし自身も酔ったような感じになって、何もかも忘れて生きていると思うのです。わたしが唱導をやろうとするのは、自信教人信、などという立派なことではありません。たとえ二人でも三人でも、このわたしを見つめ、その声に聞きいってくれる、そのことだけでうれしいと思う。わたしは、そういう人間です。わたしは愚かで、見栄と虚飾のかたまりだとやっと気がつきました。悪人ならば、救われましょう。しかし、このわたしは悪人にさえもなれない薄っぺらな人間です」悪人にさえなれないと言った言葉が、深く親鸞の心につきささった。
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Posted by ブクログ
入りから惹き込まれた。
私は2度自殺を考えた、これだけ腹を割った状態で話が進む。
人間の力は想像してるよりも弱いことを自覚して生きなさい的な言葉には『そうだ』と共感をするしかない。21世紀に入って行こうとする時代に書かれた本で、戦後に生まれ生命の危機を強く感じるという実体験がない人が増えていた。『戦争が善ではないが、生きている実感が毎日あった』という部分には唸る。確かに命に対して軽く考えている節が自分にはあったかもしれない。
書かれた時よりも、時代が進んだ現在では社会がどんどん進んでいる。いや、進んでいるのか? 30年近く前でもインターネット・AIが進んでいく中で、イエス・ノーの二択社会になっていくことに筆者は警鐘を鳴らしていた。まさに今そういう時代になってしまっていて、寛容の部分が大きく不足しているように思う。これで多様性を尊重していると言われても…というのは自分がまさに感じていることだった。先見の明がすごい。
病気や生に対する考え方に、人間の根源の部分を理解していくことも大切だと思う。今は結局出た傷に絆創膏を貼っているだけで、処置にしかなっていない。根本的に治すには、そもそも人間に備わったところに注目することも大切だと思った。
明るく生きよう、だけではない。
悲しむ、落ち込むことも人生では必要なんだ。
それを感じないと一筋の光は見えない。
寄り添うことが大切だと述べられていたが、著者自身が体現していた。ただそっと寄り添うこと、それをされても嫌に思われない人間になりたいと思う。
多くの人にこれからもずっと読み続けられてほしい1冊だと思う。 -
Posted by ブクログ
年齢を重ねる喜びと学び
五木寛之さんが教えてくれる生き方の道標
90代を迎えてもなお
知的好奇心を持って世界を見つめ
視野や価値観を広げ続けようとされる姿勢が
本当に素敵で 深い感銘を受けました
名著『大河の一滴』から
30年の時を経て書かれた本作
『大河の一滴』を読んだとき
私は救われたんですよね…
人生の苦難や深淵を見つめてきた
五木さんだからこそ届く言葉は
どこまでも温かく…歳を重ねることも悪くないと
感じさせてもらえました!
大河の一滴として 人生の流れに抗うことなく
進み続ける人生も素敵だけど…
本当に大切にしたい時間や
死ぬまでにやり遂げたい想いがあるときは
時には大河に抗ってみることも
大切だと説かれていました
すごく、すごく深い言葉でした…!
自分自身はどのような死を迎えたいのか…
どんな生き方をしていきたいのか…
歳を重ねた先に 見える景色は
どんな景色が待っているのかワクワクしました
私もこんな風に しなやかに知性を磨きながら
歳を重ねていきたいと思わされる…
一生モノの人生の指針になるような
読書時間でした!!