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Posted by ブクログ
今年になって、「青春の門」の文庫版を再読し始めた。2月に第1巻を読み、5月に第2巻。そして、今月になって、この第3巻を読んだ。
東京の大学に進学した主人公の伊吹信介は、誘われて、学生の劇団に加わり、北海道の函館に渡る。当時の多くの学生がそうだったのかは分からないが、劇団のメンバー達の多くは社会主義・共産主義の社会の実現を願っている。自分達の芝居の興行を行い、観に来てくれる人たちの反応を見ながら、大衆の、民衆の演劇を作り上げることを目指している。大学に通うエリートとしてではなく。
こういうことを書いても時代背景が異なるので分かりにくいと思う。昭和30年頃、大学進学率がまだ高くなく、大学生が社会のリーダー予備軍として見られていた時代の話である。おそらく作者の五木寛之は、そういった時代背景の中で実際に大学に通い、伊吹信介と同じように、自分が何者なのかということに悩んでいた経験があるのだろう。伊吹信介の煮え切らなさは、五木寛之の煮え切らなさなのだろう。
Posted by ブクログ
信介とカオルがたわむれに身体を寄せあっているすがたを目撃した織江が、二人のもとを去ったあと、北海道へ旅立ったという知らせがもたらされます。おりしも、緒方を中心に演劇を志す学生たちが、北海道で活動をおこなうという計画がもたらされ、信介は彼らにつきしたがって北海道へとわたります。
北海道へたどり着いた信介たちは、アルバイトをしながら共同生活を送ります。彼らの働く職場は関西からやってきた暴力団がとりしきっており、労働者たちが搾取されている実情を目にした緒方は、劇を通じて労働状況の過酷さを訴えようとします。そんな彼らに、かつてアナーキストで現在は食堂を経営している丸谷玉吉や、その娘のトミが、協力を申し出ますが、現実の壁にぶつかって挫折を余儀なくされます。
登場人物たちが、若干キャラクター性の強い人物造形になっていることに、多少引っかかりをおぼえますが、学生運動がさかんにおこなわれていた時代の青春劇として読むのが、本作の正しい読みかたなのかもしれません。
Posted by ブクログ
創造活動をしながら,巡業する劇団活動。
北海道から 南下する予定だったが、
北海道 函館,そして,札幌で 終わってしまう。
劇をどのようにつくるのか?
激しい論議がありそうで,核心に迫らない。
港の沖仲仕に ヤクザが介入。
そういえば,山口組はこれで,事業を確立したはず。
昼ご飯が高いと反乱するが、結果として 尻すぼみに。
あまり,戦略もなく、挫折。
トミちゃんは強姦され,丸玉食堂の親父は アーナキストとしてめざめる。
有効な方法がないところに、小説になっていない。
なぜか,血液の比重がたらないように
物語も 比重がたらないような気がする。
青春の門が 2000万部も売れたと言うが
時代背景が あったのだろう。
プロレタリアート ブルジョアジー という言葉が
今では、ほとんど,死語に近い状況となっているが
1970年代は まだ輝かしかった。
伊吹信介は 悩む 青年のなった。
理屈じゃなか。さっぱり,すっきりと行かない。
オリエを探しまわりながら、あえばケンカばかり。
難しいもんですね。オトコとオンナは。
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