梶山あゆみのレビュー一覧
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2019年に撮影されたブラックホールの画像を見た時から興味をそそられ色々調べてみましたが、憶測ばかりの話でイマイチよく解らずそのまま放置していたらこの本と本屋さんで出逢い手にしました。
文章が上手且つ翻訳も素晴らしいのでスイスイ読み進める事が出来ました。また、取っ付きにくい方程式もE=MC ²くらいなので文系の自分にも解りやすく書かれていて理解が深まりました。
数々の発見を過去に遡って整理されているので、知っているものから何となく知っているもの、知らなかったことまでこの一冊に凝縮されています。
こうしてみてみると宇宙にはまだまだ解らない事がありすぎて古い情報誌を読むよりも2025年発行のこ -
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本書は書店でも科学コーナーに置いてあったが、どちらかというと歴史書。恐竜、小惑星の衝突は人類誕生以前の話だが、それ以外は歴史上のイベントに対して詳細に調べて、その中でどう対処すれば生き延びられるかという観点から描写したもの。臨場感もあり、歴史好き、科学好きには面白く読める。
【原題】
HOW TO SURVIVE HISTORY : How to Outrun a Tyrannosaurus, Escape Pompeii, Get Off the Titanic, and Survive the Rest of History's Deadliest Catastrophes
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Posted by ブクログ
ネタバレ漫画を読みなれていないので、けっこう読むのに時間がかかったけど、「サピエンス全史」のおさらいをするのにはとても良いです。「文明の正体」編では、最初の方は、人間が麦の奴隷になっていく過程が描かれる。
これは、原作を読んで衝撃を受ける人が多い部分で、非常におもしろい。狩猟・採集をして暮らす人々から見れば、朝から晩まで畑で働いて、農耕をする人々は、全く自由がなく、不幸そうに見えるが、麦を手なずけた人々は「我々は素晴らしいことを成し遂げた!これからは豊かになる!」と信じている。中盤から後半にかけては、人類が築いてきた虚構(フィクション)は、人類が作ったものであって、決して生物学的に決定されたものではな -
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リケジョのモデルとして何て理想的な存在だろう。女子枠優遇をしながらまだまだ数少ない東工大などは、彼女のようなスターを作る所から始めてみてはどうか。こんなエキサイティングでセクシーな授業を受けたら、化学者志望がグッと上がるに違いない。とても面白かった。
クッパみたいに火を噴く表紙。そこから始まっている。原子の二重結合を男女が両手を繋ぎ合う例えで説明しておいて、では三重結合は…と。もう授業を受けながらタジタジである。
他にも価電子とは原子のいちばん外側の「上着」だとか、陽子と中性子、軌道や距離感、構造についても分かりやすく例えながら説明してくれるが、これはもう天性とも言えるし、意識的に化学を楽 -
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ネタバレ内容については言うに及ばず、和訳が良い。本書は下記のような注釈から始まる:
"本書は現在「アルツハイマー型認知症」と呼ばれる疾患の研究について記述しており、この疾患名が頻出語となるため「アルツハイマー病」と略記する。また、「若年性」「家族性」などの断りが特にない場合は、弧発性アルツハイマー型認知症を指す。"
本書は「アルツハイマー病とは結局、なんなのか?」という本なので、和訳にあたって慎重に言葉を定義するのは極めて誠実な姿勢と考える。自分は原書をあたっているわけではないので原書と和訳書の比較まではできないが、この注釈が最初にあるお陰で全編にわたって安心して読み進めることがで -
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今回は歴史の覇者はだれか、という話。
まず人類の歴史は果てしなく続く文明同士の対立だというクラッシュウーマン。しかし文明の対立は出会いでもある。こうして世の中はグローバルに発展してきた。
次はサイクル。しかし地球全体から見れば、1万年前には地球上に一万を超える別々の世界があったが、現在はほぼ1個になってしまった。サイクル説は視野が狭い。
そして帝国レディエンパイヤ。帝国主義は民族の一体化や壮大な文明の成立にも大きく関与し、現代の国家観を形成するうえで大きな効果を与えたことは否めない。史上大きな成功を収めた帝国は、多数の異なる文化を混ぜ合わせ、新しい文明を作ってきた。さらに民主主義・市場経済・人 -