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人が視覚や聴覚、または身体の一部を失った時に脳内ではどのようなことが起きているのか。また科学技術を駆使して脳の機能を拡張させ、身体に五感以外の新たな感覚をつくることは可能か。最先端の脳科学と人類の未知なる可能性を著名な神経科学者が語り尽くす
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Posted by ブクログ
脳(とくに新皮質)の各部の役割は必ずしも固定的なものではなく、環境や経験に応じて変わりうるーー逸話やエピソードもまじえながら、そのことを示すエビデンスを列挙してゆく。 確かに、著者が言うように、新皮質の組織は一様。これは、汎用性、つまり臨機応変に用途を決められるということを示しているのかもしれない。...続きを読む最後のほうでは、可塑性のある時期や時間(臨界期or感受期)の問題にも言及している。 原題はLivewired。脳内の配線はつねに変化してるんだよ、の意。 全体的に、メタファーが豊富、豊富すぎる(ちょと煩いかな)。
脳科学の地図を書き換える新理論的話かと思いきや(ある意味そうなんだけど)、脳の機能地図自体を書き換える話。 ライブワイヤード 自ら配線を変え機能を変える的な これ脳AI融合時代に必須の考えやん もう攻殻機動隊
脳には、可塑性と言って、一生にわたって変化し続けるような性質があることは、知ってはいたけれど、この本を読むまで、そこまでダイナミックなものなのだとは思っていなかった。 本書に出てくる事例として、例えば、脳が半分だけになったとしても、人間の脳は、半分の領域の中で必要な回路を作り、日常生活にやや不便は...続きを読むあるものの、問題なく生活できるようになった人や、耳の聞こえない人のために、音に反応して皮膚を刺激するベストによって、やがて、脳は、皮膚の刺激によって「聞く」ことができるように変わっていく事例などが上げられている。 人間の脳は、あらかじめ、生まれながらに機能や回路が決まっているのではなく、 必要最低限の機能のみインプットされた状態で生まれ、自分の行動や周りからの影響によって、常に回路を書き換え、変化していく(筆者の言葉では「ライブワイヤードな」)ものである。 本書は、読みながら、とてもワクワクとさせてくれる、脳とテクノロジーの可能性の素晴らしさを見せてくれる本だった。
◯視覚野が乗っ取られるのを阻むために夢は存在する(68p) ◯ さらに一歩進んでまったく新しい感覚を生み出すことはできないだろうか。(131p) ◯これからはビッグデータにアクセスするのではなく、それをもっと直接的に経験することへ移行せざるを得なくなるに違いない。(137p) ★知的興奮が味わ...続きを読むえる面白い本だった。人類の可能性を感じてワクワクした。 ★なぜ夢を見るのかの疑問に対して、最も腑に落ちる回答が得られた。
今回は脳の機能を”ライブワイヤード”という視点から探っていく。 ”脳の可塑性、学習性”と言うことになるが、人間の脳がこれほど変化するということは驚き。 一般的には、年を取ったら脳細胞が減る、とか画一的に述べられるが、そんなものではなく、人それぞれで全く違う変化を常に起こし・変化し続けるというのは驚き...続きを読む。 毎度、イーグルマン氏の著作は楽しく興味深く読めるが、今回は脳の可塑性・可能性が、自分の人としての可能性にもつながるという意味で励みにもなった。
脳の常識がひっくり返った! 脳っていうと、左脳が論理や言語、右脳が直感をつかさどり、大脳皮質には言語野や視覚野など部位によって機能分担されている…ここまでは概ね合っているが、だとすると、それぞれの部位は、眼、耳、肌などそれぞれの器官と繫がって、それぞれの信号を処理する構造ができている…と思ってしま...続きを読むう。 これが何と大間違いで、どんな信号をどこでどう処理するかはハードコートされていない、成長した後でも変化することができるのだ。例えば、後天的に視力を失った人が、光学センサを肌につけて、触覚信号として脳に送ることで、視覚として認識できるようになることが既に実用化されている。触覚なので、視覚野では処理しないし、目からの化学反応とは別種別パターンの信号にも関わらず、である。 本書では、それをライブワイヤードと名付け、地球の誕生から長年を経て最適な構造に進化するために必然的なアーキテクチャだとする。 ライブワイヤードを仮定すると、上記の感覚代行(視覚以外が視覚の役割を担う)からさらに進み、遠隔の物質を体のように操作する身体拡張や、赤外線や地磁気を五感のように感知する感覚追加など、SFでしかなかったものが意外と近く実現できそうである。 また、ハードウェアについても、バイオミミクリーはこれまでも成果が上がっているが、可塑性を取り入れると進化のスピード、適応力、資源効率性が大きく向上する。クルマ、建物、宇宙探索マシンをライブワイヤードにすると、未来は我々の想像を超えてゆく。 このように、未来への期待が広がり、医療を進化させ、設計思想にも役立つ。新しい何かを作る人、多くに読んでほしい。
ネオセンソリー・ベスト、欲しい。身体拡張を考えた時、フィードバックのラインを非侵襲でやれる可能性ある。LiDARで全周取ってベストにフィードバック入れたら、歩きスマホが安全になったりするかも知んない。
脳は暗い頭蓋骨の中で、感覚器から届く情報だけを頼りにしている。視覚、嗅覚、触覚いずれの感覚も脳にとっては情報でしかない。その情報がどういう意味を持っているのかを探って理解するのが脳の役目。情報を読み解いて、最適な状態になるように脳の配線を常に変えているという。 例えば、目隠しをして60分程度過ごす...続きを読むだけで、耳の感覚が増すらしい。脳は眼からの情報が入ってこなくなったことで、眼に使われていたリソースを別の感覚に割り振った。たった1時間でこの現象が起きていることに驚かされる。 この他にもたくさんの脳の驚異と可能性について書かれていて、すべての経験は脳に影響していると理解し、いかに脳を育てていくか日々考えて過ごそうと思った。
脳は汎用機。どんなセンサー・入力メディアからの情報も的確に処理し、出力できるという「ポテトヘッド」理論が面白かった。視覚も聴覚も、網膜や内耳で外部情報を受けた後、体内をめぐる電気信号は、脳にとって同じ。視覚がなくても、触覚、聴覚で映像をイメージできる。いままでコウモリとか深海魚とか、目が見えないのに...続きを読む、どうやって?って思っていたけど、少し理解できた気がしました。 それと、犬など色覚もイメージできるようになるというのも驚きました。 脳でロボットアームスを遠隔操作できるとか。。「攻殻機動隊2045」で描かれているのと同じ世界。。やはり、カラダ(入力・出力)は消えて、脳(意識)が生き残るのでしょうか。。このあたりは、先日読んだ長沼伸一郎先生の「世界史の構造的理解」に、カプセルに入ってストレスなく暮らす未来像が描かれていましたが、そこに近いのかも。 また、これも最近読んだ才能の科学に出てきたチェスのボルガー姉妹、テニスのヴィーナス姉妹の話も出てきてました。
すこぶるおもしろい!そして、有益と言えるだろう。 脳の持つ「可能性」についての新しい知見をいくつも紹介されている。AIは人間の脳を模倣するところから開発がなされるが「脳の構造」「脳の働き」「脳に対する捉え方」などがかつて無い新し研究が出てきている。シンギュラリティの実現はある意味遠のくという状況かも...続きを読むしれない。 本書の中で「感覚追加」という概念が紹介されていた。人間の脳の「潜在的能力」である。今まで考えられていなかった能力が脳には存在するとの説。5感までは理解されおり研究も進んできた。第6感という概念も馴染みだが、感覚追加という夢の話が現実のものとなるという紹介。 それに関連して身体の一部を失った人がその部分を司る脳の部分を別の機能に譲ることで新しい能力を得ることが紹介されている。視力を失った人が視覚野を聴力に渡すことで目の見える人が得ることのできない聴力を活用する能力を得るという紹介など... (この著者の本は次が出たら是非とも読んでみたい)
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脳の地図を書き換える 神経科学の冒険
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