今野敏のレビュー一覧

  • 半夏生 東京湾臨海署安積班

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    ネタバレ

    バイオテロか、はたまたただのインフルエンザか !?

    家族を残して家出同然の中年男が偶然介抱したアラブ系外国人が死に至り、この現場に駆け付けた臨海署の白バイ隊員と黒木も発症。中年男はお台場をさまよううち、若者グループと傷害沙汰を起こし逃走するも、自らも感染しているためかその足取りは重く、ついには身柄を取り押さえられる結果に。

    アラブ系外国人が身元不明であったため、バイオテロ疑惑が浮上し公安が臨海署に乗り込み、さらに政府ではテロ対策本部が設置される事態に、と、本作は刑事事件が起きたわけではなく、国際テロの疑いがある事案を軸とした、これまでのシリーズとは異色の展開です。

    個人的には逃走を続ける

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    2020年11月09日
  • 最前線 東京湾臨海署安積班

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    全作「陽炎」につづく短編集。安積班シリーズのこれまでの短編は、事件そのものは小粒で、それぞれの登場人物にスポットをあてた構成のものが多かったのですが、本作は短編でありながら、事件そのものに軸足をおいた内容といえるでしょう。

    特に冒頭の「暗殺予告」は長編に仕立ててもおかしくない内容です。濃密な一冊、お買い得(お読み得?)な一冊かと。

    そして、かつて安積班に在籍していた大橋が再登場。いつのまにかいなくなってしまったな、と思っていましたが、他の所轄に異動になっていたのですね(たしかそのくだりは描かれていなかったように記憶していますが)。

    最後の「夕映え」も非常に味わいのある作品です。安積の師匠

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    2020年11月06日
  • 陽炎 東京湾臨海署安積班

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    臨海署新シリーズ2冊目は短編集で、安積班のメンバーにスポットをあてた構成。神南署シリーズでも同様の試みがありましたね。

    今回も事件そのものよりも、日頃描かれている安積目線からだけではわからない個々のメンバーの魅力を描いた一冊になっているといえるでしょう。黒木視点、村雨視点の物語もあり、特に黒木からみた須田の姿の描写は非常に新鮮です。

    もちろん、各人の刑事としての実力も堪能できる一冊です。

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    2020年11月06日
  • 残照

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    舞台は神南署から再び東京湾臨海署へ!

    その新シリーズ1作目の見どころはズバリ、安積と速水のコンビの躍動でしょう。お台場で起きた殺人事件の被疑者として黒い亡霊こと風間を追う二人。

    事件そのもののよりは、安積と速水の関係や、風間に対する速水の想いと二人にカーチェイス、物語最終盤で明らかになる風間自身の境遇、そして相変わらず捜査本部における相楽との対立、といったあたりが読みどころといえます。

    最終的には犯人ではなかった風間ですが、妙に魅力的な描かれ方をしていて、本作以前における速水と風間の関わりを短編として物語に仕立てても十分おもしろいのでは、と思います。

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    2020年11月06日
  • ST 警視庁科学特捜班 黄の調査ファイル

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    宗教法人が所有するマンションの一室で4人の遺体が発見された。僧籍を持つ山吹が活躍する本書は、人の心の弱さと、宗教に対するフラットな視点という二つの柱があったように思えた。塚原刑事、山吹、そして容疑者達の、宗教というものに対する台詞回しが興味深かった。曰く、元始宗教と科学は一体だったが、科学の発達によって宗教は取り残された(科学の残滓)。曰く、聖書に登場する数字の秘密=数秘学。前巻『赤の調査ファイル』に続く村上貴史氏の解説に出てくる本も読みたくなった。

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    2020年11月04日
  • 陽炎 東京湾臨海署安積班

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    被疑者も被害者も、様々な事情をもったキャラクターが出てくる。人間味があって現実的だなあと思う。自分が普段累計的にパターンに当てはめて物事を見ていたことに気づかされた。STの人が、安積警部は人の心がどうなっているかをいつも考えているから、部下たちに信頼されていると言ったのがインパクトがあった。安積さんの安定したあたたかさが、事件が起こらなくても主人公に会いたいと思う気持ちにさせてくれる。

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    2020年10月25日
  • ST 警視庁科学特捜班 赤の調査ファイル

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    STのリーダー・赤城が主役。当然、医療サスペンスとなる。民事裁判では大学病院側の過失を認められなかった患者死亡事例に、刑事事件として臨むST。証拠の積み上げは厳しさを極める。赤城の過去との対峙と併せて、象牙の塔で展開される教授を中心としたヒエラルキーや、病気を見るが患者を看ない体質に、敢然と立ち向かう。TVドラマ「99.9」で、松本潤扮する弁護士・深山の台詞「事実は一つだけですよ」を思いながら本書を読んでいた。

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    2020年10月18日
  • 硝子の殺人者 東京ベイエリア分署

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    シリーズ三作目、うっかり二作目よりも先に読んでしまいました…(が、特に支障なく読み進めることができました)。

    で、本作ではTV業界に渦巻く麻薬犯罪がその対象。そこに警視庁から捜査本部に着任した安積の警察学校時代の同期である鳥飼の娘がコカインをやっている、ということも明らかになり…(このあたりの展開は隠蔽捜査で竜崎の息子の件と似ています)。

    さらには捜査本部における相楽警部補との確執も相変わらず、というかんじで、事件を中心にいくつかのテーマが絡まり合って物語が進みます。

    このシリーズを読むのは2冊目となり、その特徴がわかってきました。安積の目を通して、捜査に取り組む臨海署の面々の姿が克明に

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    2020年10月15日
  • 神々の遺品 <新装版>

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    超常現象のお話。
    かといって主人公が外人ばっかりとかでもないし、描いている内容は壮大なんだけど、お若い方の恋愛も描かれていたりとバランスが良く読みやすかったです。

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    2020年10月07日
  • アンカー(スクープシリーズ)

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    スクープシリーズ第4弾。十年前に起きた大学生刺殺事件を軸に物語は進みます。特命捜査として事件を追う刑事・黒田と谷口のコンビ、ここに主人公である布施が絶妙のタイミングでからみ、徐々に真相に近づいていきます。

    一方、「ニュースイレブン」の現場には栃本が関西の系列局から転勤してきて、報道に関する価値観の違いからデスクである鳩村とことあるごとに対立することに。

    鳩村の考えについては、正しいかどうではないかはさておき、その立場を考えると官僚的な側面が垣間見えるものの、そういわざるを得ないのであろうな、と半ば同情してしまう点も多々あり、そうした感情とともに読み進めていくと、この栃本という人物がひどくウ

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    2020年10月02日
  • 蓬莱 新装版

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    ネタバレ

    ゲームの発売を巡って起きる事件を紐解いていく物語。日本をゲームでシミュレーションし、未来を予想するというのは現在の技術でもギリギリ出来そうなので妙にリアリティのある話だった。徐福が日本に住む民族を「日本人」としてプログラムしたという表現は秀逸だと思った。また、本郷の述べていた鎖国に関する力説もある種真に迫っていたように思える。少し日本の歴史に興味が湧いたし、ゲームにも少しくわしくなった気がする。ヤクザ怖い、警察はそんな役回りでかわいそう(一部例外)、バーテンダーの坂本さんかっこよすぎ。あまり類を見ない作品だったと思う。

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    2020年09月17日
  • カットバック 警視庁FCII

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    ネタバレ

    警視庁FCでありつつ隠蔽捜査のスピンオフってことで
    ニヤニヤしながら読んでました。

    前作に比べて楠木くんの神通力というのか、
    彼の発想から事態が転がっていく感じが薄れてて
    ちょっと残念でした。
    裏を返せばそれが警察官としての成長なのかもしれないけど。
    やる気ないのにそう受け取ってもらえない様は相変わらずで面白かったです。

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    2020年09月15日
  • アンカー(スクープシリーズ)

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    アンカーの意味もわからず読み始めましたが、思いがけずすらすら読めました。
    知ってる地名がいっぱい出てきてなんだか身近に感じました。

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    2020年09月05日
  • マル暴総監

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    任侠シリーズ スピンオフ。
    最弱マル暴刑事甘糟シリーズ第2弾。
    チンピラ、半グレどもを懲らしめる、
    颯爽と白いスーツで現れる現代版遠山の金さんは
    現役の警視総監だった。 
    殺人第一容疑者はその白いスーツの男。
    最弱刑事の右往左往今回も楽しめました。

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    2020年09月03日
  • 転迷―隠蔽捜査4―(新潮文庫)

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    ネタバレ

    近隣署管轄で起きた殺人事件、自署管轄内でのひき逃げ事件、そして連続で起きている不審火、さらには娘の彼氏が搭乗予定だった飛行機の墜落事故。
    大森署署長竜崎の身辺はにわかに慌ただしくなり、対応に追われることに——。

    海外赴任中の娘の彼氏と連絡が取れず、やむを得ず竜崎は情報を求めて外務省の知り合いに電話をします。そのことによって逆に殺人事件の情報を訊かれたり、刑事部長の伊丹から外務省に知り合いがいるならさりげなく情報を訊きだしてくれと頼まれたり、頭の痛い事態になってしまいます。

    麻薬売買の捜査をめぐって麻取りとぶつかったり、捜査本部への人員派遣り駆け引きをしたり、竜崎は次から次へと対応を迫られま

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    2024年10月01日
  • 殺人ライセンス

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    面白かった。
    リストラされて、探偵になるというちょっと無謀な希望を叶えていく過程と、若者とおじさんの仲が良くなっていくところが良かった。

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    2020年08月16日
  • 隠蔽捜査(新潮文庫)

    購入済み

    痛快

     理想的な危機管理、物事は見方次第でどうにでもなるということ。
     結果的にでは、そうなるよう物事を進める思考が素晴らしい。    

     痛快の一言

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    2020年07月31日
  • ペトロ 警視庁捜査一課・碓氷弘一5

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    ネタバレ

    シリーズ5作目、今回は2つの殺人事件とその現場に残された古代文字を巡る物語です。毎度おなじみ、今回の碓氷の相棒は大学教授で考古学を研究するアルトマン教授。

    現場に残された古代文字・ペトログリフそのものは前作、前々作ほどの興味はわきませんでしたが、それでも事件の裏に潜んでいたいきさつにはもの悲しさを覚えます。

    大学の研究室という閉鎖的なコミュニティに巣食う複雑な人間関係が事件の引き金の一つになっているわけですが、と同時に研究者であればこその「事実の確認と検証」という本来とるべき行動の欠如ももう一つの引き金になってしまった。事象があまりにも身近すぎて、研究者といえども適切な距離感を保った態度で

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    2020年07月24日
  • 変幻

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    同期シリーズの完結編。三人の絆の深さならではの展開に満足させられました。想定通りですが納得のラストでした。

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    2020年07月14日
  • アンカー(スクープシリーズ)

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    警察とマスコミの双方から事件を追う。
    迷宮入りした事件を継続捜査で追う警察と
    、スクープを追うマスコミの絡み合う様が
    おもしろい。

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    2020年07月11日