今野敏のレビュー一覧
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神南署安積班では、刑事らしくない部長刑事、ツキを持つ男として、須田の活躍が痛快に描かれる。シリーズものの魅力は、丁寧に描かれた個々のキャラクターが成長してゆく姿が楽しめるのが魅力だ。
東京ベイエリア分署を舞台にした『二重標的』『虚構の殺人者』『硝子の殺人者』を読んだ後、神南署に舞台を移した1作目から3作目である『蓬莱』『イコン』『警視庁神南署』が手に入らなかったので、止むお得ず4作目の『神南署安積班』を先に読んだ。9作の短編から成るこの作品は、安積係長を囲む登場人物が繰り広げる人間ドラマが描かれ、横山秀夫さんの短編に近い雰囲気だ。
些細な噂で、交通課の速水係長や部下の黒木を心配し、コソコ -
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『二重標的』『虚構の殺人者』でも、挑んでくるような相楽警部補との対立構造などの困難がなかったわけではないが、安積警部補が決断に苦しむようなピンチに見舞われることはなかった。しかし、この『硝子の殺人者』で、安積は、初めて苦しい決断を迫られる。そんな時、安積は、まるで『隠蔽捜査』の竜崎のように、警察官であるという原理原則に基づいた決断をする。
事件が解決した時、安積は、迎えに行くと約束していた妻と娘の帰国に間に合わなくなってしまった。速水小隊長は、助手席に安積を乗せたスープラのパトカーを猛然と発進させ「職務特権という言葉を知っているか」と言う。安積は「職権濫用という言葉なら知っている」と言う -
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徐々に明確化する相楽警部補との対立構造?刑事の慣習や自分の先入観にとらわれず、事実や供述を客観的に感じることによって、真相に迫ろうとする安積係長。個性的な部下たちに支えられた安積の活躍が爽快である。
2006年に、第27回吉川英治文学新人賞を受賞した『隠蔽捜査』。2008年に、第21回山本周五郎賞と第61回日本推理作家協会賞(長編および連作短編集部門)を受賞した『果断 隠蔽捜査2』。受賞の理由は、現場の刑事が繰り広げる捕物帳ではなく、警察官僚の世界を舞台にした斬新さと、その中で、慣習よりも原理原則を重んじて、問題解決の当たる竜崎警視長の姿だったのではないでしょうか?
私は、この『隠蔽捜 -
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ドラマ『隠蔽捜査』を観たことを切欠に原作『隠蔽捜査』『果断(隠蔽捜査2)』『疑心(隠蔽捜査3)』『初陣(隠蔽捜査3.5)』読んだところ、とても面白かったので、今野敏さんの他の作品も読んでみようと、これもドラマで観たことがある『ハンチョウシリーズ』を仕入れてきた。
次々と息つく暇もなく連続して起こる事件。捜査中に発生する本庁や他の所轄の刑事とのつばぜり合い。離婚した妻が連れていった娘と交わした誕生日の約束。その中で懸命に生きる班長(安積)が魅力的に描かれている。
内容は、ネタばれしないようにBOOKデータベースの紹介文を借ります。
「東京湾臨海署(ベイエリア分署)の安積警部補のもとに -
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五月も終わりかけた東京湾臨海署に喧嘩の被害届が出された。ささいな喧嘩でなぜ、被害届が?疑問を抱く安積班の須田は、事件に不審な臭いを感じ取る。だが、その頃、臨海署管内に殺人事件が発生。殺された被害者からは複数に暴行を受けたらしい痕跡が…。殺人事件の捜査に乗り出す安積たちだったが、須田は、傷害事件を追い続けることに―。それぞれの事件の意外な真相とは!?(「花水木」より)五編を収録した新ベイエリア分署・安積班シリーズ、待望の文庫化。 (「BOOK」データベースより)
花水木
入梅
薔薇の色
月齢
聖夜
なんか、いつも書いている気がしますが、相変わらず魅力的な安積班の面々。
短編集ですが、この中で