橘玲のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ・言ってはいけない残酷な真実。人種や進化論に触れ差別としてタブーとされてきた領域にたくさんの統計と根拠をもとに語られていく。
・現実を見ないようにするのではなく、現実を知ってその上で自分に何ができるかを考える方が有意義だと私は思ったので、とても勉強になった。
以下ネタバレ
・アイデンティティとして最適なのは自分は最初から持っていて、相手がそれを手に入れることが絶対に不可能なものだ。黒人は白い肌を持てないし、男であることはミソジニーを生み出した。
変更可能なアイデンティティもあるが、自分たちが本物で奴らは偽物という別の問題を引き出す。ISやキリスト教原理主義はそれの最たるもの。国籍も変えることができるが、だからこそ、在日認定や移民を毛嫌いする。こういう変更不可能なアイデンティティに固執する人は、それ以外に自分を表すアイデンティティを持っていない人が多い。
・統計的事実と定義は違う。定義はたった一つの例外です崩れるもの。統計的事実を経験的事実(外れ値)で否定することはできない。
・「氏が半分、育ちが半分」だが育ちは子育てと友だち関係に分けられる。子どもは遺伝的な違いをフックとして、友だち関係のなかで自分を最も目立たせるようなキャラを作っていく。
・同性愛は生産性がないというのは事実として間違っている。ゲイの家族を持つ女性は多産傾向がある。ゲイとは男にモテることであり、その遺伝子を持つ女性も当然男からモテやすく、結果的に多産になる。だから同性愛者は生産性がないと言うのは統計学的に見ても間違っている。
・言ってはいけないではなく、それを前提にどう改善していくかという視点。
・政治的にリベラルな人は保守的な人に比べて知能が高いことがわかっている。
・言語的知能が低いと世界を脅威として感じるようになる。なんらかのトラブルに巻き込まれた時に、自分の行動を相手にうまく説明できないからだ。子供の頃から繰り返していると、言語的知能の高い子供は見知らぬ他人との出会いを恐れなくなり口下手な子どもは親族や友人の狭い交友関係から出ようとしなくなる。
・自分の方がほんの少しできることにすべての可能性を賭けることで、その長所を最大化する。
・旧石器時代以降の人類社会のリーダーは、石槍の発明でジャイアントキリングな起きやすくなったため、仲間を平等に扱わなければあっさり殺されてしまう。現代の石槍はSNSか。
・日本人はセロトニン濃度が生得的に低い。セロトニンはハッピーケミカルと言われ気分の安定に重要な役割を果たす。つまり日本人は鬱になりやすく、合わせて自殺者が多い、国民の幸福度が低いなどに影響を与えていそう。
展開不安感の強い人間は将来を心配し、そのため現在の快楽を先延ばしにする。必死に勉強し、真面目に働いて倹約に勤しむことで経済的な成功を手にする。
・トランプ現象が明らかにしたのは、ほとんどの人は事実など求めていないということだ。右か左かにかかわらず、人々は読みたいものだけをネットで探し、自分たちを善、気に入らない相手に悪のレッテルを貼って、善悪二元論の物語を語る。 -
購入済み
非常に興味深かった
天才の考えていることが、少しわかった気がします。そして、民主主義が危機にあることも。
その段階まで行き着いていない日本人はどうなるのだろう? -
Posted by ブクログ
リベラル化の潮流 自分らしく生きられる
社会が複雑に 孤独に 自分らしさが衝突 格差拡大
リベラル化の帰結、その一部としてのポピュリズム
キャンセルカルチャー 反倫理 反道徳
小山田圭吾 東京パラリンピックテーマ曲
ロッキングオンジャパン記事 和光学園 高機能自閉症
地位についた者が攻撃の対処、キャンセルできる地位になければ無視
資格がないと辞退すべきだった・・・
ポリコレ political correctness ~グローバル空間での適切なふるまい方
身分制から生まれた日本語 相手のとの距離を調整 上下/内外
大きな差別がなくなり 小さな差別へ 言葉づかい 過剰な敬語
会田誠「犬」
オリエンタリズムを超える「低俗な変態的画題を風雅な日本画調で描く」
アーティストではなく、プラットフォームへの抗議
言論・表現の自由: 何が正しいかは議論で決着・・できない
評判格差社会のステイタスゲーム
80億人の中で ステイタスを上げる
「成功」「支配」の地位にない被害者が「美徳」で正義を振りかざす
「帰属する集団のステイタス」アイデンティティ融合(推し)
共同体の制約の中、ステイタスの高いものを引きずり下ろし、自分を高める
↓
社会正義
欧米の左派の信念 あらゆるものに差別がある 陰謀論 リベラルと対立
↓
大衆の狂気 ~法に触れなければ何をしてもいい
キャンセルカルチャー産業によって作り出される地獄
特定の問題に時間資源投じられるマイノリティが そうでないマジョリティを抑圧
脳はしゃべり続けている差別主義者 ←前頭前野がブレーキをかけている
「極端な人」 一定の抑圧がされているが 批判されるとブレーキが外れる人
地雷原に近づくな 個人を批判しない リベラルの立場で発言する -
Posted by ブクログ
久しぶりの満点レビュー。
橘さんの本は、いつもインフォーマティブで良いのだが、時に身も蓋もないことがある。この本では、もう少し常識人よりの安藤先生との対談の形をとっているので、いつもながらの的確な情報提供をしつつも、多少常識よりの結論に落ち着くことが多いのがよい。
最先端の研究者との対談でも、ぜんぜん位負けしないところは、さすが橘さんと思わせるが、それに対して実に誠実に議論を進めていく安藤先生も、尊敬に値する。
帯の煽り文句は、煽りすぎ。売れるかもしれないが、品位を落としていると思う。
タイトルの「運は遺伝する」というフレーズは、この本の中心的な話題である「知性が遺伝する」というのとはズレているので、本の中身を的確に表しているわけではないが、運と遺伝の関係についての発言もちょっとは(3ページくらい)あったので、嘘とは言えない。 -
Posted by ブクログ
大学卒業後の1982-1995までを中心にした、橘玲の自伝。(彼が元編集者だと知らなかった)
当時の出版業界の勢いや破天荒さが面白い。
そして過ぎ去った時代に対するノスタルジーも心地良い。
今のスーパー売れっ子の彼がどうできたかが興味あったが、大学卒業までは適当であり、その後出版業界で多くの経験を積んだことで成長したようだ。
かなり仕事に打ち込んでいたようだ。
でもそれまでの仕事の経験と、彼の処女作『マネーロンダリング』やその後の著作に強い関係性があるわけではなさそうであった。つまり、その後の読書と執筆の生活によって数多くのヒット作を生み出したのである。
長い間の編集生活によるスキルはあるだろうが、これは勇気を貰える話だ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ上級国民/下級国民と言うと抵抗を持つ方もいらっしゃるかもしれませんが、これは2019年に池袋で発生したひき逃げ事件をめぐり、ネットに飛び交った言葉だそうです。
本書は社会学系の本で、日本やアメリカに限らず全世界的に等しく起こっている、持つ者と持たざる者の分断について解説しています。
著者曰く、その引き金となったのは「リベラル化、知識社会化、グローバル化」の3つでした。
最後まで読み進めると、なぜ(数々の問題行動や問題発言があってもなお)トランプ氏が人気なのか、反日・嫌韓・反中を謳う人はいったい誰なのか、といったことが感覚的に理解できるようになります。 -
Posted by ブクログ
# 丁寧に説明された、カネに関する本
## 面白かったところ
* 出版業界の例を挙げて、新書がどの本屋さんにも並ぶ理由が具体的に説明してあるところ
* 簡単にカネを生み出す方法に関するリスクと、築き上げた資産を守る方法が割と現実的に書いてあるところ
## 微妙だったところ
* 仕方無しかもしれないが、かなり抽象的な温度感で書かれており、ピンと来る人にしかわからない書き方をしている
## 感想
橘玲先生の特徴として富者と貧者の対比が印象的だが、当書ではそのような描写が少ない。
若かりし頃の先生が奮って筆を走らせた本だからかもしれないが、とにかく制度の穴をよく突いていると思う。
実際にやるかやらないかは別として、知ってしまったからには後には戻れない不可逆性がある。
特に、出版業界の事情や税理士の派閥に関する話は面白かった。