白石一文のレビュー一覧

  • 彼が通る不思議なコースを私も

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    胡散臭い系とかカルト系かと思い読んでみたら、全くそうではなく とても素敵だった。素晴らしい言葉がたくさんあった。

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    2023年08月31日
  • 私という運命について

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    読み終わって本を閉じたとき、思わず「読み終わったー」と口に出して言ってしまった。比較的厚い本なのでバッグに入れて持ち歩くのも重かったが、その内容も充分に重かった。

    主人公の冬木亜紀の、29歳から40歳までの約10年間を描いた超大作である。
    恋愛、仕事、結婚、出産。
    いくつになっても夢は諦める必要はないと世間は言うけど、でもやっぱり年齢的なものが原因で、手放さざるを得ない願いはある。
    あのときああしていれば、もしかしたら。
    違う選択をしていたら、今頃は。
    そんな気持ちになったことがない人なんて、この世にいるのだろうか。

    『運命』という漢字は、ウンメイともサダメとも読める。
    サダメと読むと『定める』と似ているので、運命というものは、生まれつき決まっていて、どうすることも出来ないものなのだと思っていたが、実はそれは『宿命』というらしい。
    運命とは、人の意思によって変えることは出来ないが、巡り合わせによるものなので、日々の行動や考え方などにより、結果として変わっていくもの。
    まさしくこの本の内容は、そのタイトルにふさわしい。

    登場人物たちのセリフが、わたしの心を傷つけ、考えることを避けてきた事柄を無理矢理目の前に突き付けてきた。そしてあるときはそっと支えてくれたり、やさしく背中を押してくれた。
    最後はどうしても涙がでた。
    人生にはいろんなことがある。
    いくら色々な経験をして強くなったとしても、本当の哀しみにだけは慣れることができないから。

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    2023年08月08日
  • 私という運命について

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    ネタバレ

    冬木亜紀は佐藤康とプロポーズを一度は断ったが、10年後に自分からプロポーズをして康と結婚することになる。

    この作品は「運命」がキーワードとなっている。
    亜紀と康が一度は離れても再度繋がったみたいに、運命という糸で生まれてきた時点できまっているのでは?と考えさせられました。
    運命に抗っても、あらかじめ決まっていることには立ち向かえない。
    だから人生って流れに身を任せて生きていくもんだと思いました。
    どこで誰といつ繋がるか分からない。
    誰も未来は予想できない。
    そこに人生の面白さや難しさが集約されていると思います。
    大人の恋愛小説の方が淡々と読み進めることができるので、好きだと改めて感じました。

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    2023年06月25日
  • 一億円のさようなら

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    ネタバレ

    面白いんだけど、奥さんの大金を手にした時の決断がなんか現実離れ感半端ない。
    こんな大金困ってる時に使うなり、放置せず寄付するなり世の中に金を循環させてくれよと思う。

    考え方に今一つ共感できず、好きになれない。
    美人という描写にますます、??でした。

    ふっつーのおばちゃんが億万長者の方がリアルですね。

    ですが、ストーリー的には好み。
    まぁ何があるってわけじゃないけど、1人の男の人生を覗き見している気分になった。

    ただ主人公の側面である野生的な大胆さがあまりピンとこない。


    最後はアッサリしていたような。
    半沢直樹的な仕返しを期待していたんだけどな。

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    2023年06月19日
  • 僕のなかの壊れていない部分

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    主人公はとても奇妙な人間だった。無機質で、物事を判断する際に人間の感情の部分を考慮していないようだった。しかし論理的で筋は通っていた。

    対して枝里子は反対の性質を持っていて、かなり感情的。その二人が論じる“愛”、“恋”、“死”、“生”に関する言葉たちがとても素敵だった。

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    2023年03月27日
  • 火口のふたり

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    ネタバレ

    記憶が少し曖昧だけど、有川浩さんがとある番組で「恋愛小説の中で一番好き」というような話をしていたはずでタイトルをメモしておいて読んだ作品。

    有川浩さんのイメージ的にもさわやかな恋愛小説なのかと思ったら大人のセクシーでどろどろと黒い部分が見え隠れする恋愛でびっくりしたイメージ。でも人に見せられない部分が描かれていて、二人には二人の他の人とは共有できない思いが見え隠れするところみたいなのがすきでした。

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    2025年08月22日
  • 僕のなかの壊れていない部分

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    悲しい人間。感情を押し殺し、他人の思想や知識で自分を納得させて、人を冷めた目で見て、常に孤独や絶望を感じながらも今を生きている。
    それでも無条件に子供に優しく、自分の時間を投資するところもあり、彼なりの愛はどこで境界づいているのだろう、と。
    2歳の頃のエピソードも心打たれた。限界まで追い詰められるにはあまりにも小さすぎた、その衝撃ゆえの記憶力、知識量なのだ、といった流れにもすごく納得感があった。
    ラストの衝撃もなかなかだが、彼以外の人の絶望さも丁寧に描いていて、とても良かった。
    性的描写は突如として出てきて多めなのでそこは覚悟が必要。

    110/140

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    2023年01月22日
  • プラスチックの祈り 下

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    上巻で謎だった伏線がどんどん回収されていき後半の展開がある程度読めてくるが、まさかの結末。

    主人公の体の一部がプラスチック化したり、元に戻ったりするのはなぜか?
    記憶の欠落や記憶違いの原因は?

    多くの登場人物が複雑に関わりながらな謎解きが始まる。

    解釈が難しい終わり方でしたがとても面白くあっという間に読み終えた。

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    2022年12月29日
  • プラスチックの祈り 上

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    主人公の体の一部がプラスチック化する。そして自身の記憶と現実の食い違い。読み進めるごとに頭の中に?が増加していく。次の展開が知りたくてあっという間に読み終わった。下巻で?の伏線が回収されるのか楽しみだ!

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    2022年12月29日
  • 私という運命について

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    読み応えあった。
    康の死亡フラグが立ったり消えたり。
    まぁ、最後はそうなるよな、と。
    面白かったです!

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    2022年12月25日
  • 私という運命について

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    全体的な評価としては★★★なんだけど、心に刺さる言葉があったので★★★★に。
    私という運命とは、、。運命は受け入れるだけではなく、自らの意思と行動あってこそ。
    これからの人生において、心の中にしっかり留めておきたい。

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    2022年12月24日
  • 彼が通る不思議なコースを私も

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    何冊か白石作品は読んでるけど、この作品が一番好きだな。
    いつものようにちょっと哲学的ではあるんだけど、きちんと腑に落ちた。ただの夢オチではない最後の時間の歪み方がうまくて、読んでる間の謎が解けた気分。

    60過ぎのプロダクトデザイナーのセリフ「立派すぎる人は長生きしない」は完全に同意です。


    「わたしも昔、少女だったから知っている。家族や学校以外に大好きなものが増えると、少しだけ生きるのが楽になるのだ」
    p118

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    2022年12月09日
  • 一億円のさようなら

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    ネタバレ

    文句なしに面白い
    最後の1ページまで驚かされた。
    夏代とこのまま終わって、会社にも戻らずこのまま金沢で新たに人生を歩んでいくのかと思ったけど、夏代の方が一枚上手だったな〜

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    2022年12月01日
  • 愛なんて嘘(新潮文庫)

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    登場人物たちの、目を背けられなかった根っこのところにある感情。わたしはきっと多くの人に同じものがあると思っている。

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    2022年11月13日
  • 僕のなかの壊れていない部分

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    傷付けないように
    傷付かないように
    かつ自分を納得させながら生きるには
    こうなるしかない
    こうするしかない

    おかしくなんかない
    壊れてなんかない
    一番考えて向き合って
    壊れないようにした結果だと思う

    よかった気がする

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    2022年10月11日
  • 彼が通る不思議なコースを私も

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    深い深い、愛のお話。

    男女間のそれに限らない、深い愛。

    つまる所、死を以て、もしくは死を念頭に置いてしか、本当の愛は分からないのかもしれません。
    だからこの作品を読んで尚、私には本当の愛は分かりません。

    けれど、常識や世間体や平均といった先入観にまみれた私でも、心がじんわりと暖かくなるような、いやいや、そんなわけないでしょ、これはフィクションだからと、冷静になるような。

    一つ言えるのは、羨ましいということ。主人公の夫婦は、深い愛で繋がっていると思いました。

    途中、かつて読んだことのある表現に再会できたのも、この作品を読んだ、意外な収穫。
    「忘れなくても、決して思い出さない」

    この後に続く言葉は、この作品が教えてくれた事。
    「過去は大人しく、透明な重りとなって、人生を安定させてくれる」んだそう。

    辛い思い出も、力になる。

    2014年39冊目。

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    2022年09月21日
  • 心に龍をちりばめて(新潮文庫)

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    白石一文を初めて読んだ。ヤクザとか超美貌とか、自分と縁のないものばかりだったのもあって、終始完全なフィクションとしての恋愛だった。運命の恋があればいいのかもしれないと思うけど、運命って自分で運命にするものだよな、とも改めて感じた。

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    2022年09月19日
  • 一瞬の光

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    2019年、再読。

    読み終わってから以前読んでいたことを知って驚愕。
    全然思い出せなかった…。
    5年経って私の考え方、感じ方が変わったのか以前のような感想は抱けませんでした。心が安定したからだと信じたい。

    2019年の今の評価は★2つ。

    2019年4冊目。
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    「人に大切にされることが、自分を大切にすること」
    というフレーズが、非常に心に残った一冊。

    切ないくらい、様々な種類の愛情に溢れた作品です。

    タイトルの「一瞬の光」を求め、一瞬一瞬を生きていくという道を主人公は選びます。

    もちろん、誰しもが一瞬一瞬を生きているのですが、私も含め、多くの人が安定や穏やかさを無意識に望んでいるはず。

    安定した生活、穏やかな明日があることを前提にしたうえでの「一瞬」を懸命に生きているのではないでしょうか。

    主人公が選んだような、刹那を生き続けるようなことは私はどうやったって望むことができません。

    生きること、愛ということ、幸せということ。
    これらについて、考えさせられる一冊でした。

    とりえあず、「人に大切にされる」ことが
    大切にしてくれる人を幸せにするのだということを
    知ることができました。
    今の私には、それだけで。

    2014年29冊目。

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    2022年09月13日
  • 火口のふたり

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    生きているって感じることは3つの欲の充実。
    人によってそのバランスは違くても、それぞれに満足できれば良いのではと。
    単純に生きるために必要なこと必要なことが1人で出来ないことがあるのなら、共に生きる人との出会いは奇跡なのかと。
    映画は観ていないのでわかりませんが、こちらはわりと単純明白でわかりやすく、読みやすいです。

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    2022年08月30日
  • どれくらいの愛情

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    作者あとがきに書かれている、「目に見えないものの確かさ」とは、それぞれの作品で描かれている人間の想いや繋がりではないかと私は考えます。また、世界の流れ、というか、陳腐ですが運命といったものではないかと。それはよく目を凝らせば日常に溢れているのでしょう。
    あとがきでは、目に見えないものを見ることが「自分とは何か?」という最も大切な問いに対する答えを出すために必要であると再三述べられています。
    自分とは何でしょうか。即答できるような質問ではありませんよね。日常で考える機会もそうそうない質問です。私はまだまだこの答えを出せそうにありません。
    ただ、それを考えることで、今まで気づかなかったことに目を向けられるのではないでしょうか。
    自分とは何か。目に見えないものの大切さとは何か。そんなことを考えながら、この作品を読むと見える世界が変わるかもしれません。

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    2022年08月17日