白石一文のレビュー一覧
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デカルトの「我思う、ゆえに我在り」という大命題に始まり、量子力学からの多世界理論に至る作品世界。
(内容紹介)
89歳までの健康長寿を保証する世紀の発明"Timer"
"その日"が来たら、私の心と身体はいったいどこへ行くのか?
体内に装着したTimerの声に導かれ、余命わずかの老夫婦は、
人生究極の問いの答えを求め、禁断の地へ向かう――。
【あらすじ】
「どんなにかなしいことがあっても、本当にかなしむ必要はない。この世界に悲劇なんてものは存在しないんだから。」
89歳までの健康長寿を約束する夢の装置Timerを開発し、失踪したサカモト博士が -
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ネタバレ検査で初期肺がんが見つかったその日に別居を申し出る夫を持った主人公名香子。1年前に高校時代の同級生に再会し、その女性と闘病生活を送ることにしたのだという。
随分ひでえ夫だなぁ…と思いつつ、自分の命が有限であると知り、育児や家のローンなどの問題がなく、経済的な補償もきっちりできる状況で、別れを切り出すのなら、他者がつけいる部分ではないとも思う
…とはいえ、小説なので登場人物に感想を持つのは自由。最初ひでえと思った夫の行動も、ヴィンテージTシャツの下りや、猫が逃げた時の下りを読むにつけ、それ以外の、割り切れない思いをしたこともきっとあったんだろうなぁと想像がつく。ただこの夫は割り切れない思いを -
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白石 一文は、日本の小説家。父は直木賞作家の白石一郎。双子の弟は小説家の白石文郎。2010年「ほかならぬ人へ」で直木賞を受賞。
親子で直木賞だけあって、文体は素晴らしく、読み応えがあり、展開も早く、吸い込まれそうに読み応えある。
NHKのドラマ「一億円のさようなら」の原作者。
1.「ほかならぬ」とはどういう意味ですか?
ほかの人ではない。 まさにその人である。 特別な関係にある。 ほかならぬ。)
「ベストの相手が見つかったときは、この人に間違いないっていう明らかな証拠があるんだ」…妻のなずなに裏切られ、失意のうちにいた明生。半ば自暴自棄の彼はふと、ある女性が発していた不思議な“徴”に気づき -
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読み終わって本を閉じたとき、思わず「読み終わったー」と口に出して言ってしまった。比較的厚い本なのでバッグに入れて持ち歩くのも重かったが、その内容も充分に重かった。
主人公の冬木亜紀の、29歳から40歳までの約10年間を描いた超大作である。
恋愛、仕事、結婚、出産。
いくつになっても夢は諦める必要はないと世間は言うけど、でもやっぱり年齢的なものが原因で、手放さざるを得ない願いはある。
あのときああしていれば、もしかしたら。
違う選択をしていたら、今頃は。
そんな気持ちになったことがない人なんて、この世にいるのだろうか。
『運命』という漢字は、ウンメイともサダメとも読める。
サダメと読むと『定