白石一文のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
読んだことのないタイプの本だった。
終始、政界のいろんな話が出てきて、政治に興味のない私は、途中で読むのをやめようかという気にもなった。
けれど、物語の本質はそんなところにあるんじゃなかった。
結局は人間の物語。
総理大臣を目指す龍三の次男として産まれた主人公の龍彦は、甘い考えで大切なものを失ってしまう。
自らも精神的なショックから手首を切り、自殺を図るが、一命をとりとめる。
いろんな人が龍彦のことを支えてくれる。
みんな大人で気付かないのは龍彦だけ。
まるで自分の人生をみているような錯覚に陥る。
最後の最後に、失ってはいけなかったものに気づく。
何がハッピーエンドなのか -
Posted by ブクログ
読みやすく、続きが気になるので止められず1日で読み終わった。
なんとなく薄気味悪いのは、主人公の自認が歪んでいるように思えたからだろうか…。
妻と子を必死で養って大人として生きてきたが結局家族とは何なんだ、俺の人生とは何なんだ、虚しい。というような心情は理解できるし、例えば鬱に苦しむ人間に必要なものは…というような思考は興味深いところがあったけれど、結局は自分のことばかり都合よく考えてきた傲慢な人なんじゃないかな。
抱えてきた過去の秘密にしても、他人を助けるためというよりは、それを理由に自分の暴力性を爆発させただけなのに正当化が過ぎるし。
家族含めて他人にしてもらったこと、力添えをもらっ -
Posted by ブクログ
子供が巣立って夫婦二人の生活が始まったところで、実は妻が億単位のお金を持っていた……という、一見夢のような設定から始まる物語を読みました。でも現実はそう甘くなくて、そこから次々と大変な出来事が重なり、運命に翻弄されていく夫の姿が描かれています。
風景描写がとても丁寧で登場人物も多いせいか、個人的には少し物語が長く感じてしまいました。そこが作品の深みになっているのでしょうが、好みが分かれる部分かもしれませんね。
特に印象に残ったのは、「同種は同種に気づく」ことです。自分の利益のために動くエゴイストたちが集まってくる様子は、読んでいてどこか気味の悪さを感じました。結局、人は自分が一番かわい -
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この世界は揺れるゴンドラ。
パリは、パリのことを知りたいと本を開いた時初めてそこにパリがある。
"あなた自身が世界なのだ。この世界は、あなた自身がすべてを作り出したものなのだ。これは、あなたの偉大な作品なのだ。"
「新しい領域のエネルギー」によって稼働し、89歳までの健康長寿を保証する装置、Timerが発明された世界。
哲学もりもりの白石さん節フルパワーで、あと残りページが少なくなってきてるのにどうやって終わらせるんだこれは…と思うタイプの作品でした。(終わらなかった)
世界には『ほんとうに親しいものの死』と『自分の死』の二つしかないというのはわかる気がした -
Posted by ブクログ
東日本大地震と原発問題、富士山噴火という自然災害を再度考えさせられました。
山梨で育ったので小さい頃から富士山の噴火の話は身近にあり、ハザードマップをよく目にしたけれども、真っ赤っかなルートを逃げる術もないと諦めていました。最初は足の速さには自信があったので全速力ならいけるんじゃね?なんて思っていた頃もありますが、わずか数十秒足らずで襲い迫ってくるマグマには敵いませんよね(● ˃̶͈̀ロ˂̶͈́)੭ु⁾⁾
自然というか宇宙相手に人間も動物も逆らえないという事ですね。
そう考えて読むとこの2人の性欲がちっぽけなものに感じました。
田口ランディさんと窪美澄さんの解説が面白かったです。 -
Posted by ブクログ
過去の猫神様による因縁に纏わる不思議な恋愛物語。
建築会社営業の純平は幼馴染みで恋人の友莉が居る身である日アルバイト勤務の同僚つくみと知合う。純平はつくみに対し何故かデジャブ的な感覚に囚われ恋心を抱き結ばれるもそれを友莉に目撃され友莉とは破局しつくみと結婚する。
読み進める内に純平とつくみを中心に弟の耕平とその恋人、耕平の親友とその恋人、失恋した友莉を導く七輪優作等が、過去大分の猫神を祀る小島から津久見に移り住んだ人達の子孫で繋がっていた事が分かってくる。又、現在のつくみはこの猫神様の生まれ変わりで幼少時純平が病で死渕を彷徨う時に純平の母の命と引き換えに身を捧げ純平を救った因縁が解き明かされる -
Posted by ブクログ
全く前情報なしのまま読んでみた。
タイトルは象徴的な始まりであり、テーマ的には人間関係、共有されなかった事実がどうそれを変えていくか、それを踏まえて互いの理解に辿り着けるかを描いた作品。
主人公の行動・心情、加えて環境や風景などを丁寧に描いており、理解のしやすさにはつながっているが、逆に行動や心理が現実として考えるとずれている部分もあり、共感しにくい部分もあった。
伏線の様な不穏な要素も散りばめられており、先が気になってページをめくったものの、終わり方は物足りない様にも感じた。
電子書籍で読んでいてあとどれくらいかもわからなかったこともあり、その印象が強まったかもしれない。
また、章が代わ