あらすじ
元新聞社勤務の櫻子は67歳。エリートコースを歩み続けた最愛の兄・貴之が鬼籍に入って17年が経つ。義姉の智子は72歳になり、ようやく貴之を捨てて、再婚した真意を語り始めた。櫻子と智子が胸に隠していた貴之の死の秘密、そして死の直前に彼が救いを求めた相手とは……。残り僅かな人生、真っ当で歪な愛を誰に託すのか。
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Posted by ブクログ
67歳の櫻子は、娘が中学生になる頃に離婚してからずっと独りでいた。
彼女のことを気にかけてくれていた兄も亡くなって17年が経つ。
義姉の智子は、兄の元を突然去り同級生と再婚してからは、櫻子とも会うことはなかったのだが…。
2人が語るそれぞれの想いとは…。
仲の良い兄妹なのだろうが、ここまで心情を打ち明けるほどとは…と少し異常に思えるのだが。
夫婦の関係も智子にとっては快適よりも重荷になっていたのだろうが、新たにスタートされた2人の生活は穏やかなのだろうと察せられた。
最後の櫻子の爆弾発言は何を意味するのか…。
愛情が相手の重荷になるほどだと、愛とは言えないのではないか、それは執着になる。
幾つになっても愛を捧ぐ人がいるのは良い人生なのか…
正解はわからない