白石一文のレビュー一覧
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白石一文って小難しそうで、いつも敬遠しているのだけど、今回は何故か読んでみることにした。
奇妙な物語ではあるけれど、これは結構引き込まれた。
学習障がい児の指導に心血を注ぐ林太郎を中心に、今の学校教育やいじめ、児童虐待の問題について切り込んだ話と見たが、理想を語りながら理想論に陥らない仕掛けが施されており、読み終わった心地としては良く出来たファンタジーと受け取った。
どうでもよいことながら、裏表紙の文章はこの本の紹介としてはちょっと合ってないような気がする。私はこれを読んで、買うのをだいぶ躊躇したんだよね。そう思うと、帯の“衝撃のラスト”も蛇足のようで。
全然本筋とは関係ないけれど、霧子が -
Posted by ブクログ
自分をひたすら愛してくれる男・長谷川岳志との再会から始まる物語。
彼は元々親友の恋人で、後に夫となった人なのに、その妻子を捨てて自分と結婚したいと言っている。
主人公の田宮理恵子こそが運命の人なのだと。
中年のいい大人が”運命の人”だなんて、冷静に考えたらトチ狂ってるとしか思えない話ですが、心に楔を打たれたように妙に心地よいもやもやが残った。
「真実の人生」とは一体なんだろう。
私はどうすれば真実の人生を手に入れることができるのか?
理恵子の問いかけは私自身へのものでもあった。
今後、私が直感を信じて生きることを選んでしまったら、私の人生は、どうなるのだろう。
馬鹿馬鹿しい、愚かなことだ、と -
Posted by ブクログ
ネタバレ田宮里江子が、
長谷川岳志と再会することがきっかけでした。
運命の人が隣にいない人生に意味はある?
と、
話題になってたみたいなんですが、
ちょっと違和感。
白石一文さんがそんな、
運命の人が隣にいない人生に意味はあるって言う?
つか、
そもそも運命の人ってなに?
あまり、
期待しないで読み始めました。
ちょいちょい気になったところを述べていくかな。
翼って言うと、
もう、
天使の翼なんかをイメージしてしまうけど、
カラスです。
真っ黒な羽根は自由のしるし!
自由というか、
天上天下唯我独尊って感じなんですよね僕的には。
なんとなく。
自由って言葉は弱くって曖昧な感じがするんですよ。
そ -
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ある事件をきっかけに精神面が壊れてしまった男の再生の物語であり、後半では「運命の人と共に生きる事を選ぶこと」白石一文節、炸裂の男女の物語でした。
この作者が政治家を描くのは珍しいと思います。ただ本作はかなり初期の作品であることから政界を舞台にする物語も当時の作者としては意欲的な作品だったのかなぁって白石ファンとしては考えちゃいますね。
どんなに私利私欲や権力欲まみれようとも最後の最後は日本国を愛する政治家の一人…その矜持は絶対になくさない。この辺の件は堪らんもんありますね。なんか大和魂までは売り物にはしてないよって印象でした。みんな戦っているんですね。
ともあれ最後の最後はね…ええ展開で良かっ -
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部下の自殺がきっかけとなって、ウツ病になり、会社もやめ、妻子とも別れ、ひとりになった男と、ガンになり、死の恐怖の中で、結婚と離婚を繰り返す男、この2人が、生きていく中で、世界のいまが見えてくる。
>私たちの欲望は次々と細切れにされ、その細切れごとに過剰なまでのサービスが用意され、充足させられていく。その一方で、もっと大きくて曖昧で分割のできない大切な欲望、たとえば、のんびり自然と共に生きたいだとか、家族仲良く暮らしたいだとか、本当に困ったとき誰かに助けてもらいたいだとか、病気をしたらゆっくり体を休みたいだとか、ひとりぼっちで死にたくないだとか、必要以上に他人と競いたくないだとか、 -
Posted by ブクログ
ネタバレ政治小説であり恋愛小説であり再生を描いた小説でもある。
「愛と名誉のために」的な再生小説を期待して読んだのだけど、主人公の再生への道は相当違うもん。結局小説のゴールはかなり近いとこにたどりつくんだけど、でもこの主人公は小説ラストで見つけた場所に安住しないと思う。
そこが、俺の(今のところの)価値観と違うので、この小説の結末には納得できない。随所随所にエエことは書いてあるし納得できる部分もあるんだけど、やっぱり一度、とてつもない権力ととてつもない地位を目の当たりにしてしまうと、それを知らない価値観には戻れないのだろうな。作者の意図とは違うのかも知れないが、この主人公は作者が与えたハッピーエンド