白石一文のレビュー一覧
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ネタバレ冬木亜紀は佐藤康とプロポーズを一度は断ったが、10年後に自分からプロポーズをして康と結婚することになる。
この作品は「運命」がキーワードとなっている。
亜紀と康が一度は離れても再度繋がったみたいに、運命という糸で生まれてきた時点できまっているのでは?と考えさせられました。
運命に抗っても、あらかじめ決まっていることには立ち向かえない。
だから人生って流れに身を任せて生きていくもんだと思いました。
どこで誰といつ繋がるか分からない。
誰も未来は予想できない。
そこに人生の面白さや難しさが集約されていると思います。
大人の恋愛小説の方が淡々と読み進めることができるので、好きだと改めて感じました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白いんだけど、奥さんの大金を手にした時の決断がなんか現実離れ感半端ない。
こんな大金困ってる時に使うなり、放置せず寄付するなり世の中に金を循環させてくれよと思う。
考え方に今一つ共感できず、好きになれない。
美人という描写にますます、??でした。
ふっつーのおばちゃんが億万長者の方がリアルですね。
ですが、ストーリー的には好み。
まぁ何があるってわけじゃないけど、1人の男の人生を覗き見している気分になった。
ただ主人公の側面である野生的な大胆さがあまりピンとこない。
最後はアッサリしていたような。
半沢直樹的な仕返しを期待していたんだけどな。 -
Posted by ブクログ
悲しい人間。感情を押し殺し、他人の思想や知識で自分を納得させて、人を冷めた目で見て、常に孤独や絶望を感じながらも今を生きている。
それでも無条件に子供に優しく、自分の時間を投資するところもあり、彼なりの愛はどこで境界づいているのだろう、と。
2歳の頃のエピソードも心打たれた。限界まで追い詰められるにはあまりにも小さすぎた、その衝撃ゆえの記憶力、知識量なのだ、といった流れにもすごく納得感があった。
ラストの衝撃もなかなかだが、彼以外の人の絶望さも丁寧に描いていて、とても良かった。
性的描写は突如として出てきて多めなのでそこは覚悟が必要。
110/140 -
Posted by ブクログ
タイトルに吸い寄せられて、購入。
久し振りに電車の中で泣きそうになり(と言うか、実際泣いて、本を閉じ)心を揺さぶられた一冊。
表題作の「ほかならぬ人へ」と「かけがえのない人へ」の二作。
私が泣いたのは、「ほかならぬ人へ」。
良家の御曹司として生まれた明生は
「断りもなくこんな自分として生まれさせられ、断りもなくその自分を奪われてしまう。
だとしたら、生きている間のわずかな時間だけでも自分を守り抜き、
自分をこの世界におくりだした何者かに対して抗いつづけなければ」という一心で、「自殺しない」でいる人間(解説より)。
その明生が出会い、結婚した妻・なずながかつて恋人であった幼馴染みと、自分 -
Posted by ブクログ
深い深い、愛のお話。
男女間のそれに限らない、深い愛。
つまる所、死を以て、もしくは死を念頭に置いてしか、本当の愛は分からないのかもしれません。
だからこの作品を読んで尚、私には本当の愛は分かりません。
けれど、常識や世間体や平均といった先入観にまみれた私でも、心がじんわりと暖かくなるような、いやいや、そんなわけないでしょ、これはフィクションだからと、冷静になるような。
一つ言えるのは、羨ましいということ。主人公の夫婦は、深い愛で繋がっていると思いました。
途中、かつて読んだことのある表現に再会できたのも、この作品を読んだ、意外な収穫。
「忘れなくても、決して思い出さない」
この後 -
Posted by ブクログ
2019年、再読。
読み終わってから以前読んでいたことを知って驚愕。
全然思い出せなかった…。
5年経って私の考え方、感じ方が変わったのか以前のような感想は抱けませんでした。心が安定したからだと信じたい。
2019年の今の評価は★2つ。
2019年4冊目。
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「人に大切にされることが、自分を大切にすること」
というフレーズが、非常に心に残った一冊。
切ないくらい、様々な種類の愛情に溢れた作品です。
タイトルの「一瞬の光」を求め、一瞬一瞬を生きていくという道を主人公は選びます。
もちろん、誰 -
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作者あとがきに書かれている、「目に見えないものの確かさ」とは、それぞれの作品で描かれている人間の想いや繋がりではないかと私は考えます。また、世界の流れ、というか、陳腐ですが運命といったものではないかと。それはよく目を凝らせば日常に溢れているのでしょう。
あとがきでは、目に見えないものを見ることが「自分とは何か?」という最も大切な問いに対する答えを出すために必要であると再三述べられています。
自分とは何でしょうか。即答できるような質問ではありませんよね。日常で考える機会もそうそうない質問です。私はまだまだこの答えを出せそうにありません。
ただ、それを考えることで、今まで気づかなかったことに目を向