春日武彦のレビュー一覧

  • 恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
    中公新書にしては珍しく肩の力を抜いて難しいことを考えずに読めました。
    (まるで著者のエッセイを読んでいるような一冊でした。)
    色んな恐怖がてんこ盛り。冒頭の火葬夫がみた遺体から胎児が出てくる恐怖、衝撃的でした。
    それから、著者の甲殻類恐怖症には同情しつつも面白かったです。
    小説や映画の娯楽としての恐...続きを読む
  • 自殺帳
    精神科医としてさまざまな自殺者と関わった作者が、過去の患者の自殺例や文学などを通して自殺について考察しているエッセイ本でした。
    自殺の決定的な原因のようなものや自殺を止める方法とかは載ってなく、人々が抱く自殺に対するイメージに輪郭をつけようとしているのが本書の特徴かなと感じました。
    自殺に対して普段...続きを読む
  • 恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
    この筆者はずっと恐怖について考えているのだろう。たくさんの種類の怖いものをあげていた。
    結局、恐怖は死の予感なのだと思う。
  • 恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
    内容は120%面白いのだが、各恐怖症の例として上がっている内容が嫌すぎて今まで気になってなかったものまで気になっちゃいそう。なのでごめんなさい、これ以上読みません!
  • 恐怖の正体 トラウマ・恐怖症からホラーまで
    自分がホラーやグロテスクなものに惹かれる原因が分かった1冊。
    怖がりなので必死で予行練習をしてるんだ。
  • 屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理
    乱歩の「屋根裏の散歩者」を再読する機会があり、これを読もうと思っていたが、なかなか時間が取れず、またまた医者に行った待ち合いで読んだ。
    非常に興味深い話だった。何処か異常でなければ、ここに書かれるような訴えをすることはないのではあるとしても、沢山建ち並ぶ家々のどこかで、人知れず妄想に悩まされて生きて...続きを読む
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    違和感になっとく。
    一見正しいことをいっている(字面にすると正しい)がやっぱり人としてこいつなあーみたいな人が最近多い気がする。とても愉快な対談でした。
  • 鬱屈精神科医、占いにすがる
    タイトルからして面白そうだったが、内容も面白かった。筆者の語り口調といい考え方といい、何だか読んでてニヤリとしてしまう。

    幼少期の木琴の話はなんだか近しいような体験をしたことがあり、忘れかけてたエピソードがフラッシュバックした。
  • あなたの隣の精神疾患(インターナショナル新書)
    難しい言葉(古い言葉?)が多く使われていますが、読みにくくはなかったです。

    皮肉が効いているところも多く、所々でクスッと笑えました。

    身の回りのあらゆる精神疾患について、幅広く学ぶことができました。
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    中間線があるとしたら、そこを跨ぐように激しく波打って動く放物線なんだけど、そこから大きく飛んでいかない。過激なようで、どこかまとも。この人たちがぶっ飛んでるのはフリなのか、いやフリではないけど、狂ってはいない。楽しく読めました!
  • 「狂い」の調教 違和感を捨てない勇気が正気を保つ
    精神科医である春日武彦さんと、独特の小説を書く平山夢明さんの対談。狂気について考えている。人間という生物は、非合理的な行動をとるもので、その行動をとる時の心理は、どんな状態なのかを知ることができる本。
    精神科医の経験談を聞けるのは、とても興味深い。
  • ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
    なんかコロナを抜けた今だと彼らの対談は結構違ったものになってそうな気もする。全く変わらないのかもしれない。どっといだろう。挿絵が結構好き。医者も詩人も大変だなあ。
  • 屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理
    題名に惹かれて購入した。統合失調症や痴呆になると、稀に幻の同居人が現れることがあるらしい。不安を口にしつつもなんだか馴れ合っているのは意外でした。屋根裏を題材にした小説なども紹介していたが、精神科医として経験した実例の内容が興味深かった。
  • ネコは言っている、ここで死ぬ定めではないと
    こんな本が出ていたのを全然知らなかったけど、ふと見つけて読んでみた。精神科医の春日武彦氏と歌人穂村弘、おふたり友達同士で「死」について語る、という。
    わたし自身は本当に我ながら異常ではと思うほど「死」というものに対する恐怖が激しく、「死生観」みたいな話も苦手なので、この本を読んだらちょっとはなんとか...続きを読む
  • 屋根裏に誰かいるんですよ。 都市伝説の精神病理
    江戸川乱歩の『屋根裏の散歩者』の話をちりばめながら、「屋根裏に誰かがいる」という妄想に取り憑かれる人に対しての、精神科医である春日先生の考察など。
    「幻の同居人」という表現から、痴呆や妄想に取り憑かれた人の頭の中がよく想像できた。読後、天井裏が気になって仕方がありませんが、強いてそこを開けようとは思...続きを読む
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体
    2022/05/12
    個人的にモヤモヤしてたことがそうか…って腑に落ちたりした。対談だから読みやすい。
    読んでよかったー。

    ・「常識は原理にならない」っていう文章が特にそうかぁと思ったしすごくよかった

    p.138 『規制力はあるけど攻撃力は小さいし、権力的になれない。これは人間を動かすときに非常...続きを読む
  • あなたの隣の精神疾患(インターナショナル新書)
    パーソナリティ障害の章でクレーマーの対応についても書かれていた。
    一緒に困ってみるという姿勢をし、次善の策を提示することはやはり良いのだと再認識できた。

    歳をとり損ねる、幻の同居人についての件も興味深い話だった。
  • 鬱屈精神科医、占いにすがる
    「(母)親に認められたい」という思いは本人が年老いても親が亡くなっても消えないものなのか。だとしたら諦めることを諦めるしかなさそうだ。
  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿
    なんとなく手に取った小説だけど、これも当たり!
    現役の精神科医が書く、記憶喪失の男と精神科医の男の生活で遭遇したする様々な出来事というか事件というか。
    いろんな欲望を持つ人が登場するけど、何故に異常と呼ばれたり描かれたりする人にこんなに興味をかんじるんだろう?
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~
    DVTで小田原の病院に入院した時、縄ちゃんが差し入れてくれた本。読んでいなかったが、某クレージー野郎の事件で読んでみる。「うつ」は先が読めるし自覚症状もあるので治療しやすいが、「躁」と「人格障害」は自覚がないので治療に難渋するというのは、最近とても感じていたこと。プロである精神科医にとっても同じこと...続きを読む