春日武彦のレビュー一覧

  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    精神科医とはどんな人たちなんだろうか。
    人の心を治療する医者だから、人の心の闇を知り精神の歪みにも精通し、人格的にも高い成長を遂げているはず。
    だが本当はどうなのか。
    テレビに出てくるあの人はあやしくないか。
    臨床体験豊富で熟練の精神科医である著者が、エクソシスト医師、無責任医師、赤ひげ医師、新興宗教の教祖的医師、タレント医師、世間知らず医師などなど累計100名を、裏も表も建前も本音もすべてリアルに描き尽くす。

    [ 目次 ]
    第1章 赤ひげ医師・熱血医師・愚かな医師
    第2章 相性ということ
    第3章 技術と人柄
    第4章 優しさと支配
    第5章 物語・心・世界
    第6章 偽善と方便

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    2011年06月05日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    私の好きなお二人が、肩に力を入れずに語り合っている雰囲気が伝わってきていい感じ。
    話題もどんどん変化していってライブ感たっぷり。
    しかし内田先生はよくしゃべるな。春日先生が微笑み(あるいは苦笑?)を浮かべながら、聞き役となっている場面が多かったのではないか?
    人と話していると、自分の意見を見直したり、新しいアイデアを思いついたりすることがある。この対談でも内田先生にそのような現象が見られた。

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    2011年05月03日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    奇妙な言動、不可解な事件の裏に…。
    躁を知ると人間理解が深まる。
    “国民病”の「うつ」と比べて、知られざる「躁」。
    その奥深い世界を、初めて解き明かした一般書。

    [ 目次 ]
    第1章 突進する誇大妄想
    第2章 奇人と病人
    第3章 躁と風景
    第4章 事件の真相
    第5章 躁という危うさ
    第6章 医学的なこと、その他

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間が

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    2011年04月08日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    ネタバレ

    内田樹は好きですが、たまに難しい言い回しで分からないところがありますw 
    自己実現っていう言葉を私語にしてほしいというのは同感。(よく使っちゃうけど☆)もう自己責任とか、自己実現とか、その言葉が一人歩きしてるような気がして。

    キャリアは自分で形成するものではなく、向こうから扉が開かれないと、積んでいけないんだよっていうのはメモしとこ。資格をとってとか、こういうキャリアを積んでとか、そういうのは大事だけど、何より求められているのは、経験やその場で何ができるか、把握する力だから。

    こういう対談って、その空間で観客として聞いてるような感覚が、とても好きで、やはり専門家同士の知識と考え方の交換とい

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    2011年03月26日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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     最初から最後まで、面白すぎる。
     慎重な聞き役の春日Dr.と、ひたすらおしゃべりおじさん内田樹との対談形式。

     「世の当たり前」の異常さがよくわかる。
     例えば、ココロの、治らない病について。
     治らないのではなく、治りたくないのかもしれない。
     ココロの病はどこか、ひきこもりの世界観と似かよる。じぶんで責任のとれる範囲内に、世界を小さくする。
    病も同様、治ると、責任をとらねばならぬ世界がひろがることになるので、なかなか治りたくないってこと、あるだろう。
     しかし、それほどいまの世の中、手に負えないこと多すぎるのか。

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    2011年03月09日
  • しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人

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    しつこい人と出会ってしまったら、自分自身の人を恨む気持ちに折り合いがつかなくなってしまったら――――。

    春日武彦先生が提示するのは「苦笑」というソリューションである。

    「自分が恨みを深く抱いたり復讐を誓いたくなるような状況に陥った際、わたしは何人かの人びとのことを思い浮かべてみるのである。その人たちは有能で心が広く魅力的で、腹が据わり、少なくともわたしの目から見ればどんな苦境にもスマートに対処していける。そんな知人や、かつて出会ったことのあるそのような人物を想起してみる。そして彼らだったらこの不快な状況をどんな具合に扱うかと考えてみるのである。
     おそらく彼らは表面的には淡々としていること

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    2010年11月10日
  • 不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望

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    精神病患者や、一般的な「奇人・変人」と呼ばれる人、また「普通の人」のことまで、色々な人や事例がコレクションされている。

    非常にわかりやすい(砕けた)文で書かれている。
    精神科医が書いているだけあって、患者例が多く興味をそそられる。
    また他の本からの引用も豊富に書いてあり、そちらも読みたくなった。

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    2010年11月09日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    「酷薄を冷静沈着と思っている医師」や「有名なゆえに診療が雑な医師」、「患者が少なくて自然、丁寧になる医師」とかいろいろな医師の考えが書いてあるが、もちろん全部著者の独演。

    治癒したかどうか確実でない病を扱うだけに、断言は避けて、第三者的に自分でツッコミを入れているのわけで、あまり思い込みが過ぎないような工夫だろうか。

    精神科医でなく一般人ても、顧客や同僚、同業者相手に思うはず。
    措置入院の現場の描写は興味深かった。力技で引っ張っていくんじゃないんだ。

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    2010年10月04日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    内容は赤裸々、が一番な表現。文末ごとの「○○な医師」は要らないな。こんなこと考えているのか、こうやって患者を捌いて診察時間を捻出しているのか、など現状を伝える部分あり。通院している人はあまり読まない方がいいかも、自分がこう思われている?と疑心暗鬼になりかねない。

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    2010年08月13日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    なぜついつい内田樹の本を手に取りたくなるのかが、読み始めて5年目(くらい)にして初めて気が付いたような気がする。単純に話題が豊富で話が面白いというのもあるけど、何より読んでいて「気持ちよく」なるからなのだと思う。内田樹自身も、自分が気持ちよくなるような仕方で文章を書いている(あるいは話している)のは間違いない。その気持ちよさが読者にもよくよく共振するのだと思う。まあ文章に限らず、氏は人生においても自身の気持ちよくなるようなそれを希求しているのだろう。だから氏は疲れる対談は絶対にしない。その姿勢は見事に濁りのないもので、ある種の清清しさすら感じられる。またそうした生き方は、一つ間違えれば非常に”

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    2010年08月02日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    著者二人の意見にはかなりの部分まで同意できるので、読んでいて楽しかった。

    内田さんは女子大教授という職業柄もあってか、母と子ども(特に娘)の例えで語ることが多く、面白い。弱い子どもに群れからはぐれないでほしいと思っているとか、自分が傷つけられた言葉が最強のウエポンになる、など。

    このタイトルは、ちょっと考えると当たり前だ。衣食足りて初めて内面について悩めるわけだから。

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    2010年06月03日
  • しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人

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    最終章の苦笑の効用が拾い物。ついつい人を恨んだり、憎んだり、問題点を周囲のせいにしてしまう。するとそのうちに自分が不幸になっていくことは経験上感じる。人を呪わば穴二つということです。

    そうした気持ちに陥りそうになったとき、”釈然としない気持ちと引換に自分の脆さや厄介さを「苦笑を交えつつ」眺めるための「練習をしている」と心得ること。”、憎しみや恨みを苦笑という形に変換することで、自分の気持ちを客観的に眺め、昇華させるということかなと。

    敵討ちを通じた心の変遷を描いた「恩讐の彼方に」や、古今東西の人の恨みや憎しみを扱った作品の引用がたくさんありました。

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    2010年04月24日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    鬱というのはよくスポットがあてられているけれども

    その対称にある「躁」は見過ごされがちで

    病気とも認識されにくい そして厄介やと思った。

    鬱は「心の風邪」ならば 躁は「心の脱臼」らしい。

    あーなんかあの芸能人とかも躁の傾向大ありやなー なんて思いながら


    鬱だとか 人格障害や認知症だとかの数ある精神系の病気は、実は全てひとつの症状で、それが軽度か重度かの違いなのでは、という著者の論は なるほど、面白いと思った。

    著者がこの本を記したのは、自分も躁状態ではないかと思い、人々に迷惑をかけないためにも~みたいなことを書いていましたが。

    誰しもが瞬間瞬間に鬱と躁の間を行き来

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    2010年04月10日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    今までモヤモヤしていた思考をスッキリ解決してくれた、ありがたい一冊。
    だけど、コレを理解出来たら出来たらで、ますます生きにくくなってしまった気がします(笑)
    ずっと受身の人生で良いなら、読まないことをオススメします。

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    2010年04月08日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    読み物として面白い。
    何か役に立つとか、そういう本ではないのだけれども、作者の正直な告白がめっぽう面白い。そして好ましい。

    ここまで言っていいのかなーっていうレベル。ぶっちゃけ本の一種。

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    2010年03月14日
  • 不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望

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    この本は比較的面白く読めました。ちょっとブルーな症例(熊に自分の腸を食べさせる自殺例)とかもありまたが(死)。

    生まれついて不幸な人間についての考察が面白かった。そう考えることもできるなぁ・・・とか。かなり身近な例と照らし合わせて共感してしまった(死)。

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    2009年11月10日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    僕は基本的に親子関係は希薄な方がいいという考え方。取り越し苦労はやめよう。なにが起こるのかわからないのだから、全方位的にリラックスして構えていないと対応できないよということ。取り越し苦労するひとは、その最悪の事態の到来を願うようになる。  育児というのは待つことなしにはあり得ない事業。子供相手にすぐ結論をだせっていったって無理なんだから。大切なことは時間に委ねるしかない。育児を経験すると、即断即決なんてできないことの方が世の中には多いことがよくわかる。  結婚生活のトラブルはその八割が双方の親族が原因でおこる。   宣言というのは幽王。人間て、自分がいったん口に出した言葉には本当に呪縛されちゃ

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    2009年10月07日
  • 不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望

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    評論?かなあ。こういうテーマはけっこう好きなんだけど、この先生えらい毒舌だな。なだいなだなんかに比べると、患者にずいぶんシンクロしてる気がする。だから妙な不安感とか不愉快さがあるんだろうけど。精神医学は奥が深い。

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    2009年10月04日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    鬱より怖い、躁。
    たくさんの事例が載っているのですが、だんだん気味が悪くなってきて読むのがつらくなってくる……

    躁の特徴に当てはまる人がたまにメディアを騒がせてますが、そういうのを見るとどうしようもない「イタイ」感覚に陥る。
    わたしの「なんか怖い」センサーにビンビン反応する。
    自分もどっかで「そっち側」に落っこちてしまう(もしくはしまっている)のではないかと不安になる。
    (まあそう思えるあたりで、まだ大丈夫なのかもしれないけど)

    特に医学の知識がなくても読めます。

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    2010年11月10日
  • 不幸になりたがる人たち 自虐指向と破滅願望

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    幸福(普通とか標準の意味で)に生きることができない人もけっこういるとおもいます。他人に自慢するものが不幸しかないどん底に垣間みる人の心。

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    2009年10月07日