春日武彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこの二人って本当に気が合っているのかなあ、という疑問が。
まあ終始穏やかで大人の対談なんだけど。
内田樹はあくまでフィジカルで、
且つ文学者、しかもフランス文学だから、
感覚的なものを信じている。
一方で春日武彦は闇を抱え、
冷静にロジカルに物事を捉えている、
といった印象。
全体的に推す内田樹に対し、
春日武彦は少し引いている。
職業柄そういう話の仕方が癖なのかもしれないけど。
『健全な肉体に狂気は宿る』というタイトルは実にアイキャッチで
私もタイトル買いをしたクチなのだが、
これには私が感じたような文学的意図はなく、
本当に読んだ字のままでした。
なので期待が裏切られたがっかり感も。
でも、体が弱っていくと精神は健常になっていく、というのは面白い。
狂気というのはある種動物的には余剰の現象という事実。
若干タイトル負けしている感はなくはないが、
引用するのも理解できる行(くだり)。
でもね、内田樹は嫌いではないけれど、
フランス文学を読んでいるのでそれなりの機微はわかるんだろうけれど、
基本太陽の下で肉体を鍛えている人には、
現代に生きづらさを感じている人たちの病みはわからないんじゃないかなあ。
まあ昨今はただの甘えも多いようなので、
そういう時には内田樹論のような考え方も必要なのは絶対だけど。
春日武彦は、まあ自身が病んでいる(た)人なので。
やっぱりそういう人が精神科とか神経科医を目指すのかも。 -
Posted by ブクログ
はたから見ると、自分から破滅への道を辿っているような人や、自分からより悲惨なもへ突き進んで行くようにしか見えない人たちがいる。
なぜ彼らは、不幸になりたがるのか?
春日氏は精神科医という仕事柄、かなりの奇人変人を診てきているのだが、自分もどこか一歩道をそれれば、そんな「おかしな」彼らと同じような道を辿ってしまうのでないかと心配になるそうである。
その気持ちは私にも結構覚えがあって、親がテレビで異常な事件を観ていて「なんでこんなことするのかわからない」「人間じゃない」などと言っているのを聞くと、「自分の娘(私のことです)も一歩間違えばそうなるかもしれないのに、のん気な人たちだなぁ」なんて思ってしまう。
不幸や狂気というのは、他人事だから私の親のようなことが言えるのであって、自分の身近にそんなものが転がっていて、それに関わらざるを得なくなったら、否定はできない厄介な代物だと思う。
事件や事故は1件2件と数えられる。しかし不幸や狂気とは、1回2回とカウントできるものではない。狂った人はある日を境に狂ってしまうわけではなくて(中にはそういう人もいるかもしれないけど少数派だろう)、狂っている間は狂っているし、狂っていない間もいつ狂うかわからないのだ。また、狂気が治る・治まるということだって、急によくなるわけではないだろう。なんだか最近治まってきたな→最近狂わなくなったな→なんだか狂わなくなったみたい、というふうな――それこそ風邪の治りを見るみたいな、ゆるーいものだという気がする。
不幸や破滅というのは、本人やその周りの人々から見れば、決して劇的なものなんかなのではないのだろう。それこそ、「もういい加減にして」だとか「わがまま言わないで」というものなのだと思う。なんともロマンのない話だが。
私がこの本で一番「なるほど」と思ったのもそういう「怠惰」や「惰性」とも言える不幸の「面倒くささ」だった。
人は何かをするのが面倒なゆえに、ほかの人から見れば遠回りにも程がある、ということを平気でやってのける生き物なのだ。
たとえば、電球が切れたけど電球を買いにいかないで、わざわざ暖房のつかない寒い部屋で本を読むとか。この場合だと、ちょっと走って電球を買いに行けばいいのに、震えながら本を読むほうを選んでしまうというのが不幸の「怠惰さ」なのだ。ほら、こういうこと身に覚えがありませんか?
狂気や不幸は何の回避にも逃避にもならないという本書は、ある意味なんとも悲しいことを言っている本である。
狂気に夢を見られないというのは、フィクションにとって痛手だとは思わないけど、大いなる悲しみだとは思うなぁ。 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
虎に喰われたかったのに熊に喰われて昇天してしまった主婦、葬式代がないからとアパートの床下に妻の遺体を埋めた夫、電動式自動遥拝器を作ってただひたすら「供養」する男などなど―世の中にはときどき、不幸や悲惨さを自分から選びとっているとしか思えない人たちがいる。
しかし彼らは、この過酷な人生を生きてゆくために、奇妙なロジックを考えだし、不幸を先取りしなければ生きてゆけなくなった人たちなのだ。
あなたの隣の困った人たち、それはもしかしたら私たち自身の姿なのかもしれない…。
[ 目次 ]
第1章 理解しかねる隣人たち(不自然な人たち ああ、そうですか 大晦日の電車 ほか)
第2章 奇妙な発想・奇矯な振る舞い(幸運の法則 運勢曲線 不幸の先取りについて ほか)
第3章 悲惨の悦楽・不幸の安らぎ(熊に喰われる 虎と熊 二十六時間の誘拐 ほか)
第4章 グロテスクな人びと(変人たち 狂気予備軍 供養する男 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)
[ 関連図書 ]
[ 参考となる書評 ] -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
生きづらさを、晴れやかに解き放つヒント。
「閉じられた心の世界」を打ち破る精神科医と、「身体からの信号」に耳を澄ます仏文学者の説教ライブ。
[ 目次 ]
第1章 世代論に逃げこむな
第2章 「自分探し」はもうやめよう
第3章 人間は、わかり合えっこない
第4章 個性とこだわり幻想
第5章 健全な肉体に狂気は宿る
第6章 まずは身体に訊け
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☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
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☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
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