春日武彦のレビュー一覧

  • 秘密と友情

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    精神科医の春日武彦さんと
    歌人、穂村弘さんの対談集。
    
    春日武彦さんは知らなかったけど、
    穂村弘さんのエッセイはたくさん読んでて
    訳のわからなさ加減含め
    とても面白い文章を書く人。
    肝心の短歌は読んだことない(笑)
    
    穂村さんに関しては
    自意識と諦観が入り混じりつつ、
    どこか中2っぽい感じもするし、
    そういうのを演じてるような気もするなぁって
    漠然と思っていたけど、
    この本で初めて知った春日武彦さんは、
    穂村さんと精神年齢が近いのかな⁇って
    印象を受けた。
    
    世間に対するズレを感じながら
    地に足の着いてない不器用なお2人が
    18のテーマについて語り合っている。
    途中、コレって会話噛み合ってんのかなぁ…
    とか、
    あれ?なんの話してるんだっけ?
    とか、
    読んでて迷子になったりもしたけど、
    (これは読解力がないせいだと思う)
    凄く興味深くて面白かった。
    
    共感できるところも
    理解できないところも合わせて
    読んで良かったなぁと思わせてくれる本。
    

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    2018年04月21日
  • 鬱屈精神科医、お祓いを試みる

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    春日武彦さんの本はわりと気に入って読む。
    読みながらこれは私小説的だなと思った。
    文章が読みやすくて、奇をてらったような書き方をしないのが好ましい。
    自分の中にある鬱屈した気分、母との関係、リノベーションで家を作る心理的な作用、
    患者とのエピソードや、他の作家の小説の引用、などなど
    今の時間から、頭の中で、過去に想像に妄想に、あちこち巡る。
    小説や評論であれば、もっと筋道や伏線など、
    計算された形で進むのだろうけど
    それがなくても心地よく読める本だった。
    穂村弘さんと同じニオイがするが、
    春日さんの方が自分に深く沈んでいくような感じ。
    前著も気になるので探して読んでみよう。

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    2018年03月06日
  • 鬱屈精神科医、お祓いを試みる

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    主人公は母親からの呪縛から逃れるために家をリノベーションすることにした。 ちなみに主人公は著者である。 そして、これはエッセイでもなく、医学本でもない、まぎれもない私小説なのだ!(本人曰く)
    タイトルが意味不明すぎて興味がわいた。
    「エッセイではない」と豪語しているせいか、逆にエッセイのような気もしたが、
    読み終わってみれば、確かにこれは小説なのだろう。
    若干支離滅裂ではあるが、著者は精神科医というだけあって文才もあり読みやすい。

    人は誰でも執着に支配されている。
    著者は1951年生まれの精神科医とのことなので現在66歳。
    未だに母親へのコンプレックスが強く、執着もかなり病的に強い。
    執着心というのは言わば「呪い」であり、その「呪い」から逃れるために
    家をリノベーションしようと思い立つ発想がやはり変人ぽくて面白い。
    これまでに接してきた、ちょっと(いやかなり)変わった患者さんの話も
    本人は死ぬほど苦しんでいるのだろうが第三者的にはくすっと笑える。

    「お祓い」によって著者の「呪い」は解かれたのだろうか?
    母への執着はなくなったのだろうか?

    読み終わってから、時間がたつうちにじわじわくる、そんな小説だった。
    ぜひ多くの人に読んでもらいたい。
    これは母親への愛の物語だから。

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    2017年08月26日
  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿

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    下手なミステリよりもよっぽど面白いよ、春日さん。
    続編が読みたい(そればっかり)。
    灰田さんと月村がその後どう絡んでくるのか…

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    2016年08月03日
  • 鬱屈精神科医、占いにすがる

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    私小説であるならば、なんたる重度な鬱屈ぶりだろう。自らの容姿に底知れぬ劣等感を抱き、生じる自己嫌悪は両親への責任転嫁で逃れんとする。もっとも、ご本人は自分を医師としても作家としても二流以下と申されるが、文才、筆力は相当なレベルに違いない。占い師の世界観とそこへの誘導なんぞ、実に端的かつ明瞭に説かれている。されど、占い師巡りったってさほど冴えない占い師がチョロっと登場する程度で、すがったというのは過剰表現でしょう。物書きネタで体験したってのが穿った見方ではあるまいか。今後、精神科医を振りかざすことなく作家業に精進されるなら、化ける資質を感じるんだけどなあ。

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    2016年04月09日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    本著には実にさまざまな精神科医(の類型)があ登場する。つい、くすりと笑ってしまう人物もあれば思わず眉を顰めてしまうような人物もいる。エピソードのあとに挿入される人物描写は、シニカルで、流石という不思議な感想をもつ。そして著者のことばによれば、100人登場する精神科医のうち、その2/3は著者自身だという。むすびにて、「人間誰しもフランケンシュタインのようにパッチワークで出来上がっておりツギハギなのだからほころんだり矛盾したり不連続であるのは当然のことで…」とかかれているが、人間ほんとにそんなものだよなあ。と思わせる本でした。春日先生の本が好きな方は好きなはず。

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    2016年03月07日
  • 鬱屈精神科医、占いにすがる

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    春日先生、何だか最近お姿見かけないと思ったらこんな所にいらしゃったんですね‥それが占い師の所だったという感想です。
    まさか精神科の医者が占いによすがを求めるなんて!という意外性はありますが、よくよく考えると物語りが患者の精神世界を彩る精神科の領域にあっては、それもありなのかとも思えます。逆に占いは統計的な要素が下地にあるので型に当てはめてスッパリ切って貰える小気味よさが、筆者の求める救いに繋がるのかともおもいます。
    初老の年齢に差し掛かり、今までに経験したことのない不安感や不全感や迷いに戸惑う筆者ですが、うつ病でもないしと自身を診断してしまう哀しさもあり、様々な理由をあげてああでもない、こうでもないと専門的な見地も交えた自己分析が延々と続きます。(私の見解では老いの入り口ということが多分に原因を占めていると思うのでその辺りを論じて欲しかったのですが‥)
    占い師のところで、あなたの患者さんがこういうことを語ったら担当医としての答えは?の問いにスラスラ筆者が答える場面は笑えるところですが、このようにひとのことはよく見えるのに、自分のこととなると見えなくなるのが世の常なんでしょうか。
    生い立ちを言えば一人っ子、妻はいてもお子様も作らなかったという系譜の事情、最近亡くなってしまった母の愛を救済として切望する筆者の心理状況は、マザコンだった男性であるが故に今になって浮上してくるのかなあとも思いました。全て男性はマザコンなんでしょうが、世のお母様たちには、早い段階で母の愛を充分に息子に注いで欲しい、卒業させて欲しいと読みながら思うのでした。

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    2016年02月27日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    精神科医を100のタイプに分け、精神科医と患者との関係、そもそも精神医療において「治る」とはどういうことかといった問題を取り上げる。
    医者はクライアントに対して診察中は真摯に対応しつつも、常に一定の距離を保って客観的に病状を捉える必要がある。その“客観的”な部分の内容が綴られているので、内容はものすごく冷静かつ淡々とした印象。でも多くのクライアントを担当するゆえに、これくらいの冷めた視点というのは精神科医には必要なのかもしれないとも思った。

    腹の底で何を考えているか「語る」というより、終始「吐露する」といった様子。口語的な文章は読みやすかった。
    精神科医のタイプ、クライアント、姿勢を覗き見したいときに。

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    2015年04月11日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    春日武彦"精神科医は腹の底で何を考えているか"を読む。

    都立病院の精神科部長を務めた著者が豊富な臨床経験から、患者を通じて見た精神科医の内面に迫ったもの。身も蓋もない語り口がいっそいさぎよく、好感が持てます。

    精神問題で倒れる人が続くような場合、その周囲にパーソナリティ障害の攻撃者が存在するように思います。

    【精神障害の類型について】

    ◯パーソナリティ障害の一部、たとえば境界性パーソナリティ障害といったものの特徴のひとつとして、とにかく周囲を振り回し飜弄するといった行動様式がある。しかも、はっきりとした思惑などないまま、ひたすら他人を操り糸を引きたがる。他者を玩弄することそのものが目的のようにすら映る。もちろんそうした振る舞いの背後には慢性の空虚感とか見捨てられ不安、情動の不安定さといったものが指摘されようが、そのような前提はさておき、やはり他人をコントロールすること自体で何らかのリアリティーや万能感を得たいといった心性を感じ取らずにはいられないのである。

    【医師について】

    ◯精神科医に向かって、患者が自殺という言葉をつきつけてもそれは決め台詞にはならない。自殺というきわめてどぎつい言葉であっても、それが本当の自殺を意味する可能性はむしろ低いからである。自殺したいくらいに辛いといったレトリックでしかないこともあれば、自殺という「おどし文句」で相手をコントロールしたいということなのかもしれない。…自殺すると口から発することによって、やっと自分の存在感を確認しているのかもしれない。

    ◯患者と同じ文脈でしか物事を考えられない精神科医は、愚かな医師である。そのような医師は、常に歯切れのよい回答や気の利いた対応を理想としつつも決してそこにたどり着けない。問題をパズルと同じようにしか捉えられないので、したがってパズルを解くように事態を解決しようとする。しかしそんなことができるくらいなら苦労はしない。それは自殺をすると電話をしてきた患者へ、それを思いとどまらせる上手い台詞はどんなものだろうと考えるようなものである。さもなければ、幻聴に悩まされている患者に耳栓を与える振る舞いに似ている。

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    2015年02月08日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    内田樹と春日武彦の対談です。おおむね内田のほうが春日の専門領域にアクセスを図りつつみずからの思想を語っているという印象です。

    精神の病に逃げ込むことで「低値安定」してしまう人びとが増えていることへの危惧が語られ、身体に基づく知の衰えを嘆くなど、かなり思いきった発言が飛び交っていて、刺激的な議論でした。

    春日の著書にはかなり「とんがった」言葉が散見されるのですが、本書ではむしろ内田のラディカルさがストレートに出ている印象です。内田にしてはややバランスを欠いているような気もするのですが、こういう思いきった言葉が聞けるのも、対談本の醍醐味かもしれません。

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    2017年12月23日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    うつ病に対して取り沙汰されることの少ない躁病について書かれた本。
    過去に起こった事件の犯人を躁病という観点から紹介する項目は、それはちょっとこじつけなのでは…?と思ったところもあったけど、中島らもや有吉佐和子のエピソードは面白かった。あとゴリラ少女については思春期の黒歴史の一幕としてほっといてやれよwと思った。
    確かにうつ病に比べ躁病は病気なのか個性なのか判断がしづらいし、本人が病気と感じていないところが治療の難しいところだと思う。

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    2018年05月11日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    患者に共感し思いやる労りをもちながらも、別の視点から事態を整理し、デキることと出来ないことを見極め、なすべきことの優先順位を冷静に判断するのが精神科医。本書には多種多様な百人の精神科医をモデルに彼らが実際のところ、どう考えどう行動しているのかをデリケートな分野にまで一歩踏み込みんで語られている。

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    2014年06月10日
  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿

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    精神科医白旗信之介、記憶喪失の助手灰田砂彦・手首に触ると欲望が見える。食人、アイドル、覗き見、盆栽、エレベーターのかごの上。美容整形外科医、人面犬、月村蟹彦。

    結構沢山の死人がいるのに解決もなくシュールに話は進む。中野ブロードウェイを知っている人が読むとまた違った風景に見えるのでしょう。

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    2014年05月31日
  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿

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    中野ブロードウェイの4階に『琥珀クリニック』を開業する自称天才精神科医・白旗。そこで働くこととなった、記憶喪失の男・灰田。灰田は他人の脈に触れるとその人が抱える欲望が見えると言う特異体質を持っていた。その力を使って白旗はクリニックへ訪れる患者を診察するが、何故か診察した患者の全員が次々と殺人事件の被害者なっていく。

    事件の犯人はわかっても、犯人が捕まることも、追いつめられることもありません。続編を作ろうと思えばできそうな感じ。
    話自体はとても読みやすいです。クリニックに訪れる患者の精神分析がとても面白かったです。

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    2014年04月25日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    仏文の先生と精神科医の先生の対談集

    とくに選んでよんだ本ではないが、それなりには面白かった。

    タイトルはなるほどねえって納得。

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    2014年01月25日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    内田先生の話は例によって基本的に同じです。
    そして、それを求めて今日もまた読んでしまったのです。
    対談本はそのテイストが相手によって変わるところが良い点ですね。

    春日先生は精神科医なのに患者さんの悪口をばんばん言います。
    精神科疾患という診断名をつけて、分け隔てるのとは対極的な立場とも言えますかね。
    内田先生と対照的な点も多々あり面白かったですが、もうちょっとしゃべってもらいたかったです。

    タイトルの「健全な肉体に狂気は宿る」という一節はおもしろいですね。
    ユウェナレスが言いたかったのは「健全な精神は健全な肉体に宿れかし」だったかな。
    ほんとにそうなんですよね。

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    2013年11月29日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    幻覚や妄想とともに、どこか自分はおかしいぞという違和感や収まりの悪さを感じていたに違いなく、あなたは病気なんだと真っ向から指摘されることに不快感と同時に安ど感を感じていたのだろう。
    精神科の病では完治のとらえ方が難しく、99パーセント治っても残りの1パーセントが感性にかかわってくる部分だったりして、もともととても質のよい発想ができた人が、一度病気にかかったことで野暮な発想しかできなくなったりして、小市民的生き方をせざるをえなくなるような場合もある。

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    2013年08月03日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    今の僕からしたら、うんうん頷くしかないかなーって感じ。対談だから確固とした主張はないけど、面白い話は多い。「自分探し」に主体が存在しないって話は面白い。

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    2013年05月05日
  • しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人

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    ネタバレ

    精神科医である著者が人間のうらみや復讐心理について、自身の体験、小説、ワイドショーなどから例を引き解説している。
    客観的に見ればうらみ心とか復讐心は、身勝手な自惚れ・自分は間違っていないモード・自己愛などの価値観から発せられるもので、自分自身を観察しそれを「苦笑」してしまうことが解決の一歩だとしている。

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    2013年04月05日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    うつ病は結構ポピュラーな病気として取り上げられていますが、うつ病と相反する症状を呈する躁病や躁状態に光が当たることは少ない。‥ということで春日先生、躁に焦点を当てました。題名にもあるように精神の正常と異常を考える上で躁は興味深いということらしいです。
    春日先生は、うつ病が「心の風邪」と表現されるなら、躁病は「心の脱臼」であるといったイメージを持つと述べておられます。心の箍(たが)が外れた状態とは躁病の人の行動を言い得て妙です。
    この本には、数多く、実際の有名人や報道された事件の人物の行動を紹介しています。実際世間でお騒がせ的行動を起こしているこれらの人々が、躁病を伴っているであろうことを知るとまた、事件の色合いも違って見えてくるというものです。
    それにしても、いつも思うのですが、正常と異常であるという境目は私たちを取り巻く社会に常に左右されています。人は自分自身が何者なのかわからないまま一生を終えてしまうことも少なくないのかもしれません。

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    2013年03月24日