春日武彦のレビュー一覧

  • 様子を見ましょう、死が訪れるまで 精神科医・白旗慎之介の中野ブロードウェイ事件簿

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    中野ブロードウェイの4階に『琥珀クリニック』を開業する自称天才精神科医・白旗。そこで働くこととなった、記憶喪失の男・灰田。灰田は他人の脈に触れるとその人が抱える欲望が見えると言う特異体質を持っていた。その力を使って白旗はクリニックへ訪れる患者を診察するが、何故か診察した患者の全員が次々と殺人事件の被害者なっていく。

    事件の犯人はわかっても、犯人が捕まることも、追いつめられることもありません。続編を作ろうと思えばできそうな感じ。
    話自体はとても読みやすいです。クリニックに訪れる患者の精神分析がとても面白かったです。

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    2014年04月25日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    仏文の先生と精神科医の先生の対談集

    とくに選んでよんだ本ではないが、それなりには面白かった。

    タイトルはなるほどねえって納得。

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    2014年01月25日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    内田先生の話は例によって基本的に同じです。
    そして、それを求めて今日もまた読んでしまったのです。
    対談本はそのテイストが相手によって変わるところが良い点ですね。

    春日先生は精神科医なのに患者さんの悪口をばんばん言います。
    精神科疾患という診断名をつけて、分け隔てるのとは対極的な立場とも言えますかね。
    内田先生と対照的な点も多々あり面白かったですが、もうちょっとしゃべってもらいたかったです。

    タイトルの「健全な肉体に狂気は宿る」という一節はおもしろいですね。
    ユウェナレスが言いたかったのは「健全な精神は健全な肉体に宿れかし」だったかな。
    ほんとにそうなんですよね。

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    2013年11月29日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    幻覚や妄想とともに、どこか自分はおかしいぞという違和感や収まりの悪さを感じていたに違いなく、あなたは病気なんだと真っ向から指摘されることに不快感と同時に安ど感を感じていたのだろう。
    精神科の病では完治のとらえ方が難しく、99パーセント治っても残りの1パーセントが感性にかかわってくる部分だったりして、もともととても質のよい発想ができた人が、一度病気にかかったことで野暮な発想しかできなくなったりして、小市民的生き方をせざるをえなくなるような場合もある。

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    2013年08月03日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    今の僕からしたら、うんうん頷くしかないかなーって感じ。対談だから確固とした主張はないけど、面白い話は多い。「自分探し」に主体が存在しないって話は面白い。

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    2013年05月05日
  • しつこさの精神病理 江戸の仇をアラスカで討つ人

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    ネタバレ

    精神科医である著者が人間のうらみや復讐心理について、自身の体験、小説、ワイドショーなどから例を引き解説している。
    客観的に見ればうらみ心とか復讐心は、身勝手な自惚れ・自分は間違っていないモード・自己愛などの価値観から発せられるもので、自分自身を観察しそれを「苦笑」してしまうことが解決の一歩だとしている。

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    2013年04月05日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    うつ病は結構ポピュラーな病気として取り上げられていますが、うつ病と相反する症状を呈する躁病や躁状態に光が当たることは少ない。‥ということで春日先生、躁に焦点を当てました。題名にもあるように精神の正常と異常を考える上で躁は興味深いということらしいです。
    春日先生は、うつ病が「心の風邪」と表現されるなら、躁病は「心の脱臼」であるといったイメージを持つと述べておられます。心の箍(たが)が外れた状態とは躁病の人の行動を言い得て妙です。
    この本には、数多く、実際の有名人や報道された事件の人物の行動を紹介しています。実際世間でお騒がせ的行動を起こしているこれらの人々が、躁病を伴っているであろうことを知ると

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    2013年03月24日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    笑ったー。
    嫌いな患者の件は興味深かった。
    こちらの気持ちを逆撫でしてきたり、不快な言動に及んでくる精神疾患者がいたとしても、それこそが精神状態であり、「生きづらさ」だと思った時に、仕事として接している時点で「好き、嫌い」の判断をしてしまう事はプロではないよね。で・も!本当に腹立たしくさせる人っているよ!!どんなトンデモ利用者だとしても適切で寛容な対応ができるようになりたい。

    三ツ星レストランのシェフのレシピみたいな処方をする医師
    世間知らずのくせに、逸脱した事象には明るい医師

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    2013年03月09日
  • 待つ力

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    春日先生の本を読むと、何かしら励まされたような気になることが多い。今回も「ああ、そう言ってくれるか」とうれしくなる言葉があり、非常に励まされた。

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    2013年02月02日
  • 待つ力

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    春日武彦さんの、めちゃくちゃ取り留めのない話。
    筆者が言うように、テーマが取り留めのないものなので、かなりまとまりがないように感じた。
    でもたぶん、けっこう深いことを言うてる。このひとの著書をほかにも読むのが必要ですね。
    春日さんの著書はめっちゃひさしぶりに読んだけど、なんか、変わったひとやなあというイメージ。ネガティブな意味ではなく、暗い。読んでるひとを引き込んでくる。
    内容はわからへんけど、このひとの考えていることをもっと知りたい。

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    2013年01月28日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    精神科医と患者のやりとりが、論理の優先ではなく、相手の立場を立てることなどパワーゲームに収まりきらない微妙なモノが決定権を握る(p127)というのは臨床家ならではの意見だと思った。そのためには、論理を精緻にするよりも視野を広げて人格的に成長すること(p108)というのも納得である。そして、精神科医自身がそれらに悩みつつも患者と同じ文脈ではなくもっと遠くが見える人間として立ち現われる必要がある(p40)。

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    2013年01月27日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    躁病の患者さんがもつ異様さは、実際に患者さんを見てすごく感じたし、本書で語られていることはすっと入ってきた。軽躁と人格障害の境、人格障害とハイテンションの境がやはり曖昧、異様!なのはたしかなんだけど。
    私も夜に考え事をすると躁傾向があるので気をつけたいと思ったよ。

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    2013年01月14日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    ネタバレ

    この二人って本当に気が合っているのかなあ、という疑問が。
    まあ終始穏やかで大人の対談なんだけど。

    内田樹はあくまでフィジカルで、
    且つ文学者、しかもフランス文学だから、
    感覚的なものを信じている。
    一方で春日武彦は闇を抱え、
    冷静にロジカルに物事を捉えている、
    といった印象。
    全体的に推す内田樹に対し、
    春日武彦は少し引いている。
    職業柄そういう話の仕方が癖なのかもしれないけど。

    『健全な肉体に狂気は宿る』というタイトルは実にアイキャッチで
    私もタイトル買いをしたクチなのだが、
    これには私が感じたような文学的意図はなく、
    本当に読んだ字のままでした。
    なので期待が裏切られたがっかり感も。

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    2012年12月21日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    内田さんの考え方は好きだが、この本の内容(特に医学的な部分)に関しては根拠に乏しいもしくは経験則のみが根拠になっている説が多く、ちょっと気分良くなかった。いや面白いんだけども。
    「死にかけてたらうつ病にならない」はおもしろい。
    レビュー登録日 : 2010年09月28日

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    2012年11月21日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    「うつ」に対しあまり話題にならない「躁」について書かれた本。
    「躁」について精神科医の視点で書かれており、リアルな感じが伝わってくる。
    「躁」についての一定の知識は得られる。
    ただ、犯罪などを例に「躁」と関連付けて書かれている部分は、著者の推論であり、しっかりした根拠のあるものではないことに注意は必要である。
    「躁」といっても軽度〜重度と幅が広く、軽い「躁」は健常者でも当てはまる部分が多い。
    どこまでといった線引きの難しさを改めて感じる。
    しかし、読んだ後に不安感が増すような感じがして後読感は良くない。

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    2013年08月10日
  • 屈折愛 あなたの隣のストーカー

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    同著者の『ザ・ストーカー~愛が狂気に変わるとき』の改訂版。
    まだストーカーという言葉に
    多くの人の耳馴染みがなかった頃に出た、わかりやすい解説書。
    病気ではなく性格の歪みだから治療が難しい、
    というポイントにゾッと寒気を覚えた。

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    2012年12月08日
  • 健全な肉体に狂気は宿る ――生きづらさの正体

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    ネタバレ

    感想
    「カテゴライズはやめましょう」と言っていながらたびたび「若者は」とか「明治時代の人の方は」とか言っているのが非常に気にはなったが、全体としては「確かに」と思うことが多かった。
    病の状態の人を「優先順位が明らかに異常な人」と定義していたのには納得できたし、著者の言葉の使い方がさすがに文学部教授というだけはあるなと思った。

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    2012年02月12日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    うつは知られているが、躁の知名度は高くない。
    不可解な行動について、「躁状態ではないか」ということを考慮に入れるとすんなりと筋が通ることもある。
    小説で描かれた躁状態、実際の事件で躁状態が関わっていた可能性なども述べ、具体的に書かれている。

    著者の個人的印象が強いという感は否めないけど、「こんな状態もある」と世に知らせるにはいい本だと思う。

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    2012年02月07日
  • 問題は、躁なんです~正常と異常のあいだ~

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    身近な人で騒々しい人がいるが、これを読んでその謎が解けた気がした。
    深い洞察力が欠けた行動と発言、無駄な騒々しさ、毎日がお祭り、常にエネルギッシュ、虎の威を借りた自分は誰それと友達発言、etc.、その人の性格ではなく、見つけにくい病気なのだと思えば納得もいく。
    躁病は鬱病の反対ではなく、人にさとられたくない不安や恐怖、空虚を抱えた人が思わず取ってしまう躁的な行動は、鬱のさらに先を行く病気ではないかという考察は説得力がある。
    ただ、この著者の語り口も時々怪しい感じがすることがある。

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    2012年01月24日
  • 精神科医は腹の底で何を考えているか

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    読みやすいです。
    入門者向きかも。
    でも、長くファンをやってる人間には、
    ちょっとあっさりし過ぎて食い足りない感じかな。

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    2012年03月10日