宇江佐真理のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ明治版「君の名は」。
文芸評論家の大矢博子氏が解説で使った上記キャッチコピーがいい得て妙。
相思相愛のはずの二人(千吉とお順)は、様々な事情とすれ違いによってなかなか添い遂げられない。
その間読者はずっと悶々とさせられる、その分ラストは、スカッと爽やか。
時は文明開化、日本は官民あげて海外文化を貪欲に取り入れようとしていた。その架け橋となったのが、通訳者。もちろん満足な辞書もない時代なので、話す為には体当たり、ぶっつけ本番の独学しか方法がなかった。
英語習得での彼らの苦労は、筆舌に尽くしがたいものであったはず。
それでも、英語の達人とよばれていた人がいる。ジョン万次郎、新渡戸稲造、岡倉天心、斎藤秀三郎、野口英世など。
主人公の千吉もそんな中の一人であった。
タイトルの「おぅねぇすてぃ」はもちろんHonesty(正直、誠実)。
函館で仕事をしながら英語を勉強していた千吉は、幸薄い小鶴と遊郭で知り合う。彼女が千吉宅で目にした手書き辞書の中で「正直、誠実」という言葉の英語は何かと聞いた話から来ている。この「おぅねぇすてぃ」という英語だけは絶対忘れないと語る小鶴の章は泣けます。この章だけで★1つサービス、しらんけど。 -
Posted by ブクログ
いいですねえ。どうもこのシリーズ文庫化されているのはこれだけみたいで、思わずハードカヴァーの奥付を本屋で確認して次がいつ文庫化しそうか計算してしまう。
同心の不破の手先を商売のかたわらにつとめる髪結いの伊三次と、深川芸者のお文の濃い模様をおりまぜながらの捕物帖。<余話>であるのは、伊三次が捕物をするわけではないからかな?とにかく、なんというかどの話も艶めいていてよいですね。
「幻の声」表題作。女性心理かくも不可解なり。男などには解せぬものなり。
「赤い闇」何を信じるかというのはとても難しい。人はときに信じたいことを信じるのだろう……。だとすれば、信じたくないことは信じない、そういうことか?
「星の降る夜」どうも、登場人物のだれにとっても辛い話ではある。とりわけ不破の妻のいなみの身の上話などは……。九両三分二朱か……。それでも人の世は捨てたものでもあるまいよ。 -
ネタバレ 購入済み
髪結い伊三次シリーズは、未完になったんだっけ?伊与太が、聞いたんだよね。「月は、誰のもの?」って、誰のものでも無いけれど、一人占めしちゃいけないって、教えてくれたのは、お文の実の父親で、伊与太の実のお爺ちゃんだったよね。何か、胸にしみる話だな。