宇江佐真理のレビュー一覧

  • さんだらぼっち 髪結い伊三次捕物余話

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     一日仕事して、お文と差し向かいで飯を喰い、湯屋に行き、お文を抱いて眠りに就く。何んということもない毎日である。おおかたの江戸の人々の暮しでもある。これがつまりは倖せなのだ。宇江佐真理「さんだらぼっち」、髪結い伊三次捕物余話№4、2005.2発行。鬼の通る道、爪紅、さんだらぼっち、ほがらほがらと照る陽射し、時雨てよ の連作5話。伊三次とお文は、茅場町の裏店から佐内町の仕舞屋(一軒家)に。次は廻り髪結いから床を構えることができるか・・・。

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    2022年10月18日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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     遅ればせながら、宇江佐真理さんのデビュー作に着手します。「幻の声」、髪結い伊三次捕物余話№1、1997.4刊行、2000.4文庫。幻の声、暁の雲、赤い闇、備後表、星の降る夜の連作5話。伊三次25歳を中心に、両サイドを芸者のお文25歳と同心不破友之進30歳が固めています。

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    2022年10月14日
  • あやめ横丁の人々

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     原田康子「海霧」に続く新聞小説とのこと。宇江佐真理「あやめ横丁の人々」、2006.3発行、文庫。連作10話、455頁。旗本三男紀藤慎之介25歳とあやめ横丁の町娘伊呂波17歳のラブストーリーと言っていいと思います。読み応えがありました。ハッピーエンドで終わらないのは辛いですが、小説とはそういうものかもしれません。記憶に残る作品になりそうです!

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    2022年10月11日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    大好きな宇江佐真理さんの作品。

    生薬の問屋を営む与平は、息子たちに身上を譲り隠居となった。いつまでも口を出していては一人前にならない。

    湯屋で、身の上話を耳にするたび、こうして聞いてくれる人がいる人はいいが、誰もいない人はどうしているのだろう?
    「聞き屋」を始めようと店の裏口に机を出して商売が終わった時間から始めることにした。


    与平はこの聞き屋で知った貧しい娘を救ってやろうとしたり、また、ただ聞くことで心を休ませる場所にした。

    与平の父親は、生薬や問屋の番頭だった。
    その店の一人息子はどうしようもない男で、店を潰しそうな浪費家だった。

    ある時火事に巻き込まれ死んでしまった。
    与平は

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    2022年09月10日
  • おはぐろとんぼ 江戸人情堀物語

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    宇江佐真理、まだ未読があってうれしい。
    もう新作には出会えないから。

    主人公の境遇があまりにひどいと、読むのもつらくなるが、泣いても最後は温かくなる。
    江戸のじめじめした長屋の蚊柱とか想像したらこわいよね

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    2022年05月13日
  • 日本橋本石町やさぐれ長屋

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    やさぐれ長屋という日本橋の裏店に住む住人達の短編話。
    井戸端会議から貧乏暮らしの生活までそれぞれの
    長屋に住む個性豊かな住人たち。
    涙あり笑いありで繰り広げられる、人情話多め
    最後長屋が無くなるんじゃないかとヒヤヒヤしたけど
    遠い親戚、近くの他人。みんな仲良いいんだなとほっこり。

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    2022年04月12日
  • 心に吹く風 髪結い伊三次捕物余話

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    子供たちも育って、いろいろあるなあ、と。
    良い人情もの。
    龍之進の奥様になったきい、良いキャラです。この夫婦がとても可愛くて好き。

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    2022年04月07日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    人の心の機微が細やかで好き。
    伊三次とお文はこれからどうなるのかな?
    得体の知れない気持ちの伊勢忠がちょっと気になる。
    弥八

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    2022年03月22日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    江戸情緒、人情。庶民のつましい暮らしの中の悲喜こもごも。
    大きな謎や快刀乱麻などはないが、心に染みる。
    伊三次とお文のカップルの今後を見守りたい!

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    2022年03月21日
  • 雪まろげ―古手屋喜十 為事覚え―

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    どこで購入したか記憶していない…シリーズ2冊目だが、一冊目を持っているワケでもない。大好きな宇江佐真理の作品なので手にしたのだと思う。古手屋(古着屋)に同心が手先的な事をやらせている。その事件(?)簿的な短編集。とにかく宇江佐真理のストーリーテリングっぷりが素晴らし過ぎて、あっという間に江戸の生活が立ち上がり、連れて行かれる。古手屋の喜十は正義感などでこの仕事をしている訳では無い、駄賃も無くて嫌々だ。でも、心根が真っ当だから、見て見ぬふりが出来ない…という感じ。始めの一作で宇江佐真理の作品だったと思わされる。父親が亡くなり、母親一人で5人の子供を育てている貧乏長屋の親子。貝を剥いて具にして売っ

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    2022年02月12日
  • 卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし

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    主人公の夫や家族との関係性がストーリーの軸になりつつ、章ごとに色々な出来事・事件が巻き起こっては解決される(少し珍しい料理をキーに)という、飽きさせない構成が素晴らしい。そしてのぶさんの夫・お姑さんとの関係性にぐっとくる、ほろ苦い読後感が著者らしくて、なんだかじんわり涙がにじむような作品。

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    2021年10月03日
  • 深尾くれない

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    宇江佐作品にまだ未読があった。
    おかげで久方ぶりに新作(?)を読むことが出来た。

    史実から推測すると、最後まで救いのない感じで進んでしまうのかと思ったが、最後は哀しくも晴れ晴れとした感じで終わった。

    市井もの以外にも、いろんな作品の構想をお持ちだったのだろうなぁ。
    今更ながら、逝去が何とも残念。

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    2021年07月19日
  • 幻の声 髪結い伊三次捕物余話

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    どの話も良いが、「備後表」が良かった。
    幼い頃に両親と死別し、姉の婚家へ身を寄せて使用人のような扱いを受けていた主人公に母と呼ばれるほど優しかった畳表の職人が口にした最後の願いにまつわる話である。

    藺草の問屋だったという私の母の実家に畳表の織機が残されていた事もあり、惹かれた。あれを個人の家に置いたら他の生活空間を確保するのは大変かと思うが(重量も結構あるらしい)、とにかく誰もが優しく、母の願いを叶えようとする主人公に手をさしのべる。


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    2021年04月25日
  • 紫紺のつばめ 髪結い伊三次捕物余話

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    Lampの岩さんにお勧めされて以来、宇江佐真理さんの作品にはずるずるズルズルと引きずり込まれっぱなしです。うちにはまだ平積みにされた、読まれるのを待っている本が山になっているというのに!

    …なのに、徒然舎の書棚で見つけて手に取ってしまいました。もちろん買っちゃいました。その時読んでいたのがカミュの「ペスト」で、翻訳物が苦手な癖して時節柄読んでみようと思ったのだけど、時間がかかるかかる、早く紫紺のつばめを開きたい!と思っていたので、ペストを読み終わったら即!読み始めました。
    紫紺のつばめはシリーズ2作目の文庫本なのだそうで、もう一冊一緒に手に入れた作品を読むべきか、シリーズ第一作を探し求めて読

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    2021年01月06日
  • 竈河岸 髪結い伊三次捕物余話

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    目次
    ・空似
    ・流れる雲の影
    ・竃(へっつい)河岸
    ・車軸の雨
    ・暇乞い
    ・ほろ苦く、ほの甘く
    ・月夜の蟹
    ・擬宝珠のある橋
    ・青もみじ

    単行本の最終巻『擬宝珠のある橋』収録の短編3本も収録された、文庫本のシリーズ最終巻。
    まだ、まだまだこの先の話も読みたかった。

    突然話に復活してきた薬師寺次郎衛が、この先どんな親分に成長するのか。
    作者はどうして次郎衛を復活させたのか、その真意がわからないまま尻切れトンボになってしまったのは、全くもって惜しい。

    そしてこのシリーズでずっと私が好きだったのは、とにかく伊与太が出てくるシーン。
    「おいら、いい子だから、わがまま言わなかった」と泣いた伊与太。

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    2021年01月05日
  • 聞き屋与平 江戸夜咄草

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    Lampのマスター、岩さんからオススメされた短編連作集です。最初の「聞き屋 与平」を読み終わったところですが、とても面白く一気に江戸・両国界隈に引きずり込まれました。最後まで読み終わったら、コメントを足すことにします。
    (2020/10/04)

    読み終わりました。なんて素敵な物語だろう!ネタバレはしませんが、このお話がシリーズものでないのが残念です。与平さんの聞き屋に僕もお話を聞いてもらいたい気がしました。
    (2020/10/19)

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    2020年10月04日
  • 明日のことは知らず 髪結い伊三次捕物余話

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    この巻は伊三次の弟子の九兵衛の巻でした。
    『あやめ供養』で事件を解決した伊三次は、礼がしたいという町医者松浦桂庵に弟子の九兵衛のための台箱(道具箱)をねだります。
    そしてその九兵衛に縁談が舞い込む『赤い花』。
    その相手は魚問屋のおてんちゃん。男勝りどころか中身はほとんど男だという。
    おてんちゃんが娘らしくなるまで待ってやれという伊三次。
    九兵衛もいつの間にかお嫁さんの話がでるくらい大人になったのだなぁと、このシリーズの経てきた年月を思いました。
    そして悲しいことが一つ。不破龍之進の妻、きいが流産したのです。
    偶然きいと会った伊三次は慰めますが、きいの心はまだ癒えなそうです。

    九兵衛の台箱が出

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    2020年09月22日
  • 室の梅 おろく医者覚え帖

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    2020/4/5
    江戸時代の検視官のお話。
    そんな言葉はないからおろく(=死体)医者ですって。
    おろく医者の正哲も妻で産婆のお杏も愛すべき人たち。
    江戸時代のお仕事小説かも。
    仕事に対する姿勢がかっこいいです。
    お互いの仕事を理解して労わる姿も。
    赤ちゃん生まれてよかった!

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    2020年04月05日
  • 竈河岸 髪結い伊三次捕物余話

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    読み終えてしまった。幻の声から、ぽつぽつと読んでいたけど、最後の方の巻からはページをめくる手が止まらないほどだった。
    本当に、もっと読んでいたかった。伊予太と茜の未来や、お吉の女髪結としての仕事や結婚、龍之進ときいの子どもの栄一郎のこれから。もっと見たかったなぁと思いながら、ここまで楽しく江戸の人々の暮らしに触れさせてもらい、とても素敵な人々の人生を一緒に感じさせてもらって、ありがとうと言いたいです。

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    2019年11月04日
  • アラミスと呼ばれた女

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    幕末から戊辰戦争終結後の長崎、江戸、蝦夷において、女性ながら男装して、お雇い外国人の通訳にあたった「お柳」の物語。箱館戦争から北海道の開拓に深く関わった榎本釜二郎(武揚)との関係を中心に描かれているが、お柳の潔さ、一途な姿勢が、湿っぽくなくてとても好感が持てる。当時女性は通詞(通訳)にはなれない文化であり、男装していたお柳の記録は公式には一切ない。記録と取材に基づいてはいるものの史料は少なく、かなりの部分が作者の想像の産物であるが、登場人物(お柳、榎本、土方など)の人生がこのようであったらなあと思わせる心地よい読後感を味わえる。幕末から戦中戦後の物語を読むといつも思うのは、志とか大義とか言って

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    2019年08月12日