水木しげるのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ全体的に穏やかな語り口の作品や戦場そのものよりも市井の人々を描く作品が多いように思われた。また、戦争を経験していない作家の作品も多く、同じく戦争を経験していない私には心強く感じられた。
特に印象深かった作品は以下
「菜々子戦記」さそうあきら
お馬鹿さんな菜々子が、無学だったことで戦争の話題で人を傷つけたり理解できなかったりして、一生懸命歴史を勉強する。私もそういう気持ちを持ち続けようと思わされた。
「LOVE STORY’KILLED.」高橋しん
これは元々好きな作品。戦争のぐちゃぐちゃの醜さや人間の極限の精神状態はこんな感じなのかなと想像する。「なにするんですかぁ」の無力さ無機質さがこわい。銃弾が語り手なのがすごい。
「砂の剣」比嘉慂
沖縄の小さな島に兵隊たちがやってくる。元兵士の校長は市民が犠牲になるから撤退してほしいと説得。戦略的に重要な島でありつつも、本島の凄まじい爆撃を見た大尉は小島を後にし、後にこの戦争で亡くなる。穏やかで静かながら、恐ろしさと切なさが詰まった作品。
「あいの針仕事」おざわゆき
疎開にゆく小さな妹の服を作るため、父親が新しい上着を譲ってくれるが出来上がった服は水を通したら記事がボロボロになってしまった。寂しさ悲しさひもじさ虚しさ情けなさ。少女の心を考えると涙が出てしまう。 -
Posted by ブクログ
ゲゲゲの鬼太郎で有名な水木しげる氏のエ漫画とエッセイ。淡々と語る死生観を読んでいると、激動の時代を生き抜いたからこそ悲観的にならないのかもしれないと考えさせられた。太平洋戦争で最前線に送られ、仲間がどんどん死んでいく。現代の我々にとっては異常な非日常空間にしか見えないのだが、水木氏の視点は「非日常の中の日常生活」に注がれている。
食べる、寝る、暮らす。戦死や慰安婦、軍隊での暴力など一般的な戦争の本では悲壮感が漂う表現になる題材だが、水木氏の語り口においては善悪とは異なるレイヤーに存在しているように感じる。
平和な時の命も、戦時下の命も、同じように一つの命なのだ。
漫画の中で水木氏の飼い猫が語る
「この世は通過するだけのものだから、あまりきばる必要はないよ」
という言葉が沁みる。
<アンダーライン>
★★「あの世」いいということが分かったりすると、人はすぐ自殺したりするだろう
★★★★人間なんていうつ死ぬか分らんもんだ。そう思うと、毎日の「小さな幸福」といったようなものは、案外大切なものなんだ。
★★幸福観察学
★★★★★「この世は通過するだけのものだから、あまりきばる必要はないよ」