水木しげるのレビュー一覧
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下巻は戦後編。漫画家から、兼冒険家へ。
思い返せば幼少期の鬼太郎好き、悪魔くん好きから、水木好きへ発展しなかったのは、返す返すも勿体なかった。
が、鬼太郎6期に後押しされ、2019年夏に「追悼水木しげる ゲゲゲの人生展」に行き、キャラクターだけでなく水木サン自身を好きになってから、マイペースに読んで、いい読み方ができていると思う。
あの展覧会はよかったなー。再入門として最適だった。展覧会の多くが本作をベースにしていたのだ。
そして本作、他の自伝漫画やエッセイと重複が多いが、柱として読み返していきたい出来。
個人的には戦後の紙芝居と貸本の凋落、漫画黎明についてもっと読みたかったが。
131ページ、宮軍曹の顔を見て、あー! ヘウレーカ!と来た。
中島らも「中島らものたまらん人々」などのエッセイでらもさんがイラストを描いているが、顔の描き方がよく似ているのだ。
思えばらもさんも南方病で、ヒッピーやクスリやサケや別の方面からオバケや精霊に惹かれていた人だった、はず。
らもさんに教えられた澁澤もフランスを経てオリエンタリズムへ、澁澤の敬愛する三島もアジアへ、足穂ももちろん山本五郎左衛門だし、つながっている……そして水木しげるが昭和を貫く柱のごとき存在として、存在する……。
もちろん当人は自分の興味の赴くままだったのだろうけれど。勝手に後追いしちゃう。 -
購入済み
貸本屋で借りた本を読みました。
60年も前に、小学校で(家では貸本は借りては怒られるので)友達が借りたのを見せてもらいました。私の住むところはその頃、僻地と言われていました。学校の先生に、僻地手当が出ていたと後で伺いました。そのような訳で、本は巡り巡ってかなり傷んでいたのを思い出しました。楳図かずお先生の本と一緒で、子供にとってそれはそれはとても、おどろおどろしく怖かったです。でも何か怖いもの見たさに、そ~っと見ました。あの頃見たものよりは、綺麗でも、少し昔の雰囲気がありました。テレビなどでは最初の放送から必ず見ていましたが、昔のものではなく子供向けでした。今回子供の頃に見たものが蘇り面白かったです。有難うございました。
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購入済み
生命について
人には魂が3つ4つあるんだという話やその他死生観がなるほどと思わせるものばかりでした。
この時代の人々は、偉い人でも乱暴だったんだなぁとか、、裸が当たり前に出てきますが、なんだかとても自然な感じで描かれてて、ビックリはしつつも読めてしまいました。
人生でこんなにあそこの絵を見たのは初めてでした。 -
Posted by ブクログ
漫画家・水木しげるの「ゲゲゲの女房」前史。自伝。只者ではない。付録のオリジナルイラストカードには「好きなことをやりなさい」。でも、好きなことはやるけど、そうでないことも引き受けてしまう。長く続けることはないけど。
水木しげるは、新聞配達をしていた。魚屋をやっていた。アパート経営もやっていた。松下電器に勤めたこともある(1日ももたなかったけど)。戦地では、片腕をなくし、地獄を見た。しかし、現地の人々と特別な関係も築いていく。
飄々と生きている、というのは時代背景を考えると軽々しい言葉になるだろう。文体はそんな感じだけど、著者はあとがきでこう書く「人間、つまらんことでも骨をおっていれば、やはり、天の報いみたいなことが、あるように気がする」。本当に一生懸命に生きていた人なんだと、あまり一生懸命に生きてきたと言えない僕は深く深く、恥いるのである。
水木しげる、格好いいのである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレまさに6期鬼太郎テイストバリバリな内容でした。
どれもアニメ本編かと思える話ばかり。
ホラーながらはっちゃけたラブコメ話とか(骨女)鬼太郎をもってしても完全解決と行かない少し後味の悪い話とか(貝稚児)妖怪より人間の方が怖い話(妖怪おとろし)など。
まさかのぬりかべと子泣き爺の掘り下げ話には驚きましたが。
ぬりかべ、あんなに喋れたのか……アニメであの話をまんますると中の人大変そうな話でしたが(6期はぬりかべと子泣き爺は同じ方)
6期鬼太郎だからこそ書けたと思えるのは、「3・11の獏」
まさか、ここまで明け透けにあの日の話を書いてくるとは思いませんでした。
あの日は妖怪にとっても悪夢だったのかもしれません。
地味にCMのシーンが怖かった……あれは全国共通のトラウマだろう。
そんなトラウマを乗り越えた先、鬼太郎ファミリーの日常を描いて(みかん)それでほっこりな感じで終わるかと思いきや、ラストのラストで名無しの詩。
アニメで実際使用されていた詩かは確認できてないのですが、とにかく文字で見ると破壊力抜群でした。
怖い、地味に。
あの狂気で小説終わっていくのだから、6期鬼太郎、小説でも侮れない。
恐るべし。
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Posted by ブクログ
破天荒な天才、南方熊楠の伝記。
十四か国語を習得した上に、猫語も解したという熊楠を、飼い猫となった「猫楠」の視点から描く。
奇才ぶり、ひとたび戦うことになれば徹底的な戦いぶり、心を病んだ息子への愛情など、どれをとっても規格外。
それでも支持者を得て、やっていける。
私のような凡人には理y解が及ばない。
興味の赴くままに研究した彼が魅了されていたのが、生と死が混在する命の有様で、それを最も感じさせるのが粘菌だった、ということはよく理解できた。
死んだ後の世界がそんな結構なところなら、人間はみんな死にたがるはずだ、というのも、虚を突かれた気がする。
ついでに、猫又踊りが楽しそう。
ちょっと参加してみたい気がする。